三郷町連続講座

令和4年7月30日、三郷町社会福祉センターにて三郷町社会福祉協議会主催防災連続講座の第1回目「災害に備える」が実施され、NPO法人奈良県防災士会より植村相談役が講演し、町内防災士や自主防災役員など14名が受講しました。冒頭、社会福祉協議会常任理事の辰巳様から開講のご挨拶があり、植村相談役による「第1部 確かめようわが家の防災対策」「第2部 災害に備える」という題目での講演があり、最後に町内防災士による「非常持ち出し袋」について実際自宅で準備している物を陳列紹介し解説が行われました。  講演では改めて防災の基礎知識が分かりやすく紹介され、また非常持ち出し袋では準備できていない受講者もおられ「これはどう使うの?」「食料はどんなものが良い?」など質問も多くあり非常に有意義な講座となりました。受講者からは「ふだんなかなか人に聞けないことも知ることができた」など「たいへん勉強になりました」とおっしゃる方が多かったのが印象的でした。当該講座は三郷町内において「災害ボランティア」を養成するための内容で、令和3年度より実施され今回はその2年目となります。次回第2回では「三郷町の災害リスクを知る」という題目で、災害現場やため池ハザードマップの現場視察などが行われる予定です。災害が起きないことが一番望ましいことですが、いざ災害が起きたときに行政でも民間でも多くの人材が手を取り合って助け合うことが出来る三郷町になれるよう今後も頑張りたいと思います。

〈報告:北村厚司防災士〉

都祁中学校防災学習

令和4年7月7日(木)、奈良市立都祁中学校において全校生徒を対象とした防災学習が行われ、都祁地区自主防災会長でもある末田防災士が「地震対応練習」を行いました。ナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)に合わせて毎年実施していますが、昨今は新型コロナウイルス感染防止のため、集合しての安否確認と講義の代わりに、オンライン授業を利用して各教室のモニターで相互連絡をしています。今回は地震対応練習の他に、オンラインでロープワークも試みました。

まず、各教室で地震対応の講義の後、放送を用いていっせいシェイクアウトをして、その感想と「何が」「何処が」危険なのかを各自考えて書き出してもらいました。

・机が小さすぎて潜るのが大変だった。時間がかかった。

・窓ガラスや電灯が割れて降ってきたら怖い。テレビが落ちたり、後ろの棚から物が飛んでくるかも。

・先生が身を守っていなかったので、危ないと思った。

・机に掴まっていても、机ごと飛ばされるかもしれない。

このようなシェイクアウトに関しての意見があって、自分事として捉えられた実のある練習になりました。大地震で多くの人がケガをした時は、まず命に関わるケガかどうかを判断して、助けを呼んだり応急処理をする。そのために「まず自分がケガをしない」を最優先で考えること、日頃から何が?何処が?危険なのかを知っておき、状況を判断することも中学生にやって欲しいと話しました。

実技訓練はどうしても密になりがちですし、人数が多いときはロープの準備も大変なので、ロープワークは初めての試みで「荷造りひもを使ったオンライン講義」でやってみました。災害時だけではなく、普段の生活でも役に立つ、本結び、もやい結び、巻き結びをモニター越しに説明しながら、全生徒が各教室で練習しました。

・ほどけない結びなのに、ほどくときは直ぐにほどけるのにビックリした。

・いろんな結び方があって、それぞれ固さとかが違うのがすごいと思った。

・ロープの便利な使い方が面白くて興味を持った。もっといろいろ練習したい。

・ひもの結び方は難しくてうまく出来なかったけど、話が面白かった。

難しかったという意見も多く、モニター越しなので見にくいという部分と、出来ていない人が講師側から確認出来ないといったオンラインでの問題も発覚しましたが、ロープではなく太めの荷造り紐を使用したことで、実際の使用状況をよりイメージすることが出来ました。みなさん楽しんで練習をしてくれたので、大変有意義な一時間になりました。

<末田政一 防災士>

平群町ケアマネジャー研修

令和4年7月14日(木)、平群町介護支援専門員防災研修会が平群町地域包括支援センターで行われました。本研修会は6月12日(日)に実施された平群町社会福祉協議会の職員研修を受けて、地域で働くケアマネージャーさんにも是非ということで、奈良県防災士会の植村副理事長が再び講師に招かれました。

研修会には17名が参加され、植村副理事長から「災害に備える〜他人事ではなく、自分のことです〜」をテーマに講話がありました。日頃さまざまな利用者の支援を行っておられるケアマネージャーの皆さんに、災害時には「自分が無事でないと他の人を助けることは出来ませんよ」との呼び掛けがあり、「自分の命を守る」ために地元の災害リスクを知る重要性や、災害時に取るべき行動や、災害への備えなどが説かれました。

植村副理事長に続き、平群町社会福祉協議会の西本事務局長から「事業継続計画(BCP)作成に向けて〜福祉職として、支え合う仲間として〜」と題して、災害時には通常業務を継続しつつも、利用者の支援に当たるための仕組み作りに第一歩を踏み出しましょうとのお話がありました。(報告:小山防災士)

220714 平群町ケアマネ研修_アンケート集計

「どうする?大地震が起こったら」

 

令和4年7月2日(土)、平群町総合文化センターにおいて「くらしに活かす防災講座 第二回」が行われました。今回のテーマは「どうする?大地震が起こったら」で、奈良県防災士会から4名、運営サポートとして平群町防災士ネットワークから3名が参加しました。  受講生は9名で、前半は「南海トラフ大地震について」、小山防災士が動画を使って海溝型地震発生時の様子を紹介し、「命を守る」ための心構えや備えを説明しました。後半は今この場で大地震が発生したと想定して、北村防災士が「身近な物を使った応急処置」を指導しました。受講生はその場に持ち合わせた持参物や、会場に用意されたわずかな日用品で工夫をして、「止血」や「骨折固定」に取り組みました。受講生からは「止血の方法や固定の仕方など役に立った。」「身近にある生活用品が応急手当に使えることを知っておく大切さ。」「地震の映像はやはりインパクトがあって記憶に残りやすい。リアルで自分の事として捉えやすい。」などの感想が寄せられました。

(報告:小山防災士)

220702 平群町防災講座(第2回)_活動報告書

三郷町三室自治会「自主防災組織災害対応訓練」

令和4年6月26日午後、生駒郡三郷町三室自治会防災部主催として三室自治会館において「自主防災組織災害対応訓練」が実施され、自治会の本年度の役員や児童民生委員、小規模多機能ホームのスタッフなど34名が参加しました。講師には地元防災部のリーダーで奈良県防災士会講師の北村防災士が担当しました。

イメージTEN形式で大規模地震災害の発生を想定し、自治会の役員が地域の代表として自助、共助をどうやって進めていくのか、という10の課題に向き合って話し合い意見交換をしていただきました。家屋の倒壊、救出救護、火災の発生、災害対策本部や救護所の設置や防災倉庫の備品のリストから何をどう使うのかなど、そして新型コロナウイルス感染防止対策はどうするのか、などの課題に真剣に取り組んでいました。質疑応答では「ハザードマップは三郷町だけだが隣の斑鳩町へ避難してもよいのか?」「地域の医師や看護師の名簿などは作成してあるのか?」「指定避難所に避難すればどれくらいの食事などの配給を受けられるのか?」など、非常に現実味のある質問も多数あり講師からそれぞれ説明を行いました。時系列でどんどん課題が出てきて最初は茫然とされる場面もありましたが、本当に災害が起きたとき大変な事態になるのだという認識を持っていただけたと感じました。

毎年変わる役員の方々ですが当該訓練も毎年繰り返すことで同じ認識を多くの住民の方々に持っていただき、それが地域の防災力の向上につながっていって欲しいと思います。<北村防災士>

令和4年度奈良県防災士会総会

令和4年5月29日(日)に令和4年度総会を、奈良公園バスターミナル「レクチャーホール」にて開催しました。冒頭、末田理事長より、「日頃より会員の皆さまの防災に関する諸活動に感謝するとともに今後も当会を援助いただきたい。」との挨拶がありました。 司会者である古瀬副理事長より、総会議長の指名があり、本年度も総会議長は奥田副理事長に大役を務めていただきました。

議案については予定されていた6つの議案の通りで、末田理事長、八幡領理事(事務統括)、板垣理事(会計)、堀田監事、植村副理事長(選挙管理委員)より提案がなされ、審議したところ、全て原案通り可決となりました。なお、全ての議案に対する質問、意見、要望はありませんでした。

・総会構成員 正会員133名中、出席41名、委任状提出64名

・開始終了時刻 13時30分から14時20分

<報告者:八幡領防災士>

平群町社協職員研修

令和4年6月12日(日)、平群町社会協議会(以下「平群町社協」)の職員研修が「プリズムへぐり」で行われました。本研修は奈良県社会福祉協議会の出前講座で、講師として奈良県防災士会の植村副理事長が招かれました。

研修には22名の職員が参加され、第一部は「災害に備える」と題して植村副理事長から講話がありました。大規模災害発生時には「自分が無事でないと人を助けられない」こと。被災地や被災者が大混乱の中、社協職員は「出勤した少数のみで災害ボランティアセンターの開設・運営をスタートしなければならない」こと。大規模災害の対応は長期戦になるので、「心が折れない」ために、日頃から「家族の理解を得ておく」「社協職員が孤立しないために災害ボランティアを養成する」「役場職員や地域住民と繋がっておく」などの重要性が説かれました。

第二部のテーマは「災害ボランティアセンター」で、植村副理事長から「災害対応の基本的な考え方」や「災害ボランティアセンターの役割と機能」や「なぜ社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを設置するのか」などの説明がありました。また過去の被災地における事例も紹介され、災害ボランティアセンターが上手く機能したケースでは、多くの地元住民がボランティアとして運営を手助けした御陰で、社協職員は被災者のニーズ調査に注力できたことなどが述べられました。

平群町社協では本研修をキックオフとして、今後、ケアマネージャー向け研修や災害ボランティアセンターの立ち上げ訓練などに繋げていかれる予定です。

(報告:小山防災士)

 

耳成地域こども教室

6月4日(土)は耳成小学校、6月18(土)は耳成南小学校において、耳成子ども教室で防災教室をしました。今年度は「SDGsから災害を考える」をテーマに、耳成小学校では42人の児童と「SDGsってなに?」を一緒に考え、耳成南小学校では55人の児童と子供向けSDGs番組の動画を見ながら「安全な水 海の豊かさを守ろう」について学びました。

SDGsの17の目標は一つ一つはごく当たり前なことばかりですが、世界を見るとゴールまでは遠そうに見えます。未来を担う子どもたちとSDGsについて考えられてよかったです。

(報告:大北防災士)

「くらしに活かす防災講座」

令和4年6月4日(土)、平群町総合文化センターにおいて「くらしに活かす防災講座 第一回」が開催されました。本講座は全5回(6月~10月)の連続講座で、本年度で3年目を迎えます。コロナ禍のため、1年目と2年目は座学中心のスクール形式でしたが、今年度は「with コロナ」を意識して実技を多く取り入れる予定です。第一回は奈良県防災士会から2名が参加し、平群町防災士ネットワーク3名に運営のサポートを頂きながら、8名の受講生に講義が行われました。

テーマは「災害に備える」で、植村副理事長から「心がまえ」と「防災クイズ」と「非常持ち出し袋」について講義がなされました。災害時に最も重要なのは「死なない」ことであり、そのためには「災害を知る」、「なにから始めるか?」、「我がこと意識をもつ」などの必要性が説かれました。南海トラフ地震は過去の周期から必ず近い将来に起こりうるとのことで、南海トラフ地震の前後には活断層型の局地的地震が発生する可能性もあるそうです。大地震発生時には「死なない、大ケガをしない」ことが最も重要で、風水害時には「早めの避難が命を救う」とのことでした。後半の非常持ち出し袋の時間では、受講生が各自持参した物品を広げて、活発に意見交換が行われました。受講生からは「家で備えている非常持出袋のチェックをする機会になってよかった。」「忘れていた事や必要な物がわかり勉強になりました。」などの感想が寄せられました。

(報告:小山防災士)

220604 平群町防災講座(第1回)_活動報告書

三郷町福祉避難所「マイ・タイムライン」

令和4年6月5日午前、生駒郡三郷町の三郷中学校に併設された福祉避難所でもある「武道場」にて、三郷町役場総務課主催の「自主防災ワークショップ」が実施され、三郷町内の自主防災組織や自治会の防災担当者など、18地区から27名が参加しました。講師には奈良県防災士会 植村相談役が来られ「大型台風接近を想定したマイ・タイムライン」の実習を行いました。前半は時系列順に普段からの準備、天気予報などの情報収集、2日前、1日前の避難情報や警報に対してどう動くべきか、地域でどのように助け合えばよいかなどを各自がマイ・タイムラインに書き込んでいきました。後半は振り返りとして、情報の伝え方や地域としての避難の在り方など「地区防災計画」として防災士や防災担当者がどう対応すべきかを説いていただきました。

質疑応答でも「水害の心配のない地区はこのタイムラインをどう生かせばよいか」「民生児童委員などと要支援者の情報共有をしたいがなかなか同意してもらえないのでどうすれば良いか」「指定避難所まで遠いので近くに指定避難所を計画してもらえないか」など、非常に切実ともいえる質問があり植村相談役からアドバイスをいただきました。次に町内在住の北村防災士から地区防災計画についての説明と、防災とSDGsを結び付けた家庭でできるツールの紹介がありました。奈良県生駒郡三郷町は令和元年7月にSDGs未来都市に選定されSDGsに関する様々な取り組みを行っており、日常的なSDGsに関わる活動が、「地球環境保全」や「人と人とのより良き人間関係作り」に役立つことから家庭や地域防災にも繋がることになるとして三郷町の自主防災活動補助金の対象として承認されたという報告もありました。

最後に澤美穂防災士からご自身が参加されている「三郷町自主防災ネットワーク」について紹介がありました。コロナ禍でもグループLINEで気づきや情報を発信、共有し、意見交換を行い、植村相談役にアドバイザーとしてご協力いただき、zoomでオンライン勉強会も行って来たことをアピールし、有事の際は被害情報も共有し、公の救助を待つよりも先に災害の少なかった地区の自主防災チームが資機材を持参し、救援救助に向かう、お互いを助け合える関係性を築き、防災、減災につながる、命を守る活動を一緒にしていきましょうと呼びかけました。

終了後2つの自主防災の代表が賛同しグループにご加入いただきました。各地区の年間防災計画も共有し、訓練を見学し合いながら防災訓練のアイデアをもらい、お互いに切磋琢磨し自主防災のレベルをあげていければと思います。

<北村厚司 防災士>