川西町防災連続講座 3回目

 

12月15日(日)川西町文化会館において、川西町防災連続講座 第三回「災害時の食について考えよう〜ポリ袋クッキング」が開催されました。最終回となる今回は奈良県防災士会から2名が参加し、川西町赤十字奉仕団と川西町役場のご協力を得て、参加者27名に「非常時の食について考えよう」の講演と「ポリ袋クッキング」の調理実習が行われました。 講演では南海トラフ大地震を想定して、発災後の1週間を自力で生き抜くための食の考え方や備蓄のポイントが紹介されました。また調理実習では、災害時に水道や電気、ガスなどが停止した状況でも温かい食事が食べられるよう、ポリ袋とカセットコンロを使って「ごはん」「玉子焼き」「抹茶蒸しケーキ」を調理し、スタッフも交えた全員で試食しました。 参加者アンケートでは、「防災というと、もしもの為!!と思っていたが、普段の生活を少し考え直すことで何か出来るのだと思いました」や「ポリ袋クッキングを体験できて、いざという時に何とかなりそうで何か安心しました」や「災害食とても美味しく出来ました。ぜひ地区でも(やってみよう)と思います」などの声が寄せられました。本講座での体験が、災害を知恵と工夫で乗り切るための一助となれば幸いです。

<報告者:小山防災士>

法隆寺防災訓練

令和元年12月17日(火)法隆寺境内において、南海トラフ地震を想定した避難誘導訓練が行われました。法隆寺と斑鳩町の主催による本訓練は今年で6回目を数え、参加者100名のもと、奈良県防災士会からは6名の防災士が参加しました。「大講堂」前で植村防災士がシェイクアウト訓練の指導・講評を行い、観光客の避難誘導訓練、「聖徳会館」での避難所開設訓練、自主防災組織2団体による活動発表の後、植村防災士が「大規模地震発生!その時、どう動く?」と題して防災講演を行いました。
避難誘導訓練では、観光客役の女性が「この壁大丈夫かな」と危険箇所に気付いたり、町や寺の職員が「瓦が落ちてくるかも知れないので頭を守って避難して下さい」と呼び掛けるなど、災害現場を具体的に想像した行動が見受けられました。防災講演では、南海トラフ地震発生後にケガなく生き残ったとして、時系列で「発災直後」「発災後1時間〜半日」「発災後半日〜1日経過」「避難生活開始」のそれぞれの段階でどう動くべきかが具体的に紹介されました。参加者の皆さんは熱心に耳を傾け、どの訓練にも真摯に取り組まれる姿が印象的でした。
<報告者:小山防災士>

奈良市都祁地域合同防災訓練

 

令和元年11月30日(土)大和高原都祁地域において「都祁地域合同防災訓練」が実施され、都祁地域4地区の自主防災役員・消防団・協力住民140名の参加をいただきました。奈良県防災士会からは6名の防災士が参加しました。
大地震発生時には各避難所の開設が必要となることから、今回の訓練は都祁地域(都祁・六郷・並松・吐山)の指定避難所と届出避難所8箇所すべてを同時開設して、その役割分担と、消防団・行政センターとの連携を図りました。奈良市の奈良盆地東縁断層帯を震源とする大地震が発生。奈良市中心部が大混乱で災害対策本部の連絡が取れず、避難所配置行政職員も来ないと想定し、都祁地域のみで対応、都祁行政センターに仮本部を設置して各避難所と消防団が協力して避難者対策にあたる練習を行いました。
奈良市平城地区と神功地区自主防災会から参加いただいた方と防災士で役割を設定し、「非常食・薬・おむつが欲しい」という要望や、「骨折・インフルエンザ・容態急変」のサクラや身元不明の犠牲者まで設定し、避難所と消防団の対応を検証もしました。なにかことが起こるとどうしても消防団に頼ってしまうところがあったので、火災の誤報も流して消防団の対応訓練と共に避難所役員も自分たちで考える練習にしました。
都祁地域は大和郡山市より広い面積です。今回の訓練では「都祁地域は震度5弱」の設定で携帯電話も使用できましたが、連絡手段の多様化のため準備した「デジタル簡易無線」が大いに役立ちました。また作成済みの避難所運営マニュアルの見直しも併せて行いました。
山間部は孤立の恐れがあるため、自分たちの地域だけで対応をするという、他ではまだ実施していない内容の訓練でしたが、都祁地区では5箇所の避難所を開設したため役員が分散し、避難所本部を設置する小学校が重鎮役員ばかりになるという問題も発覚したりと、非常に有意義な訓練になりました。
<末田政一 防災士(都祁)>

広陵町防災士ネットワークの技術研修(HUG)

12月1日(日)9時30分から、広陵町中央体育館で、広陵町防災士ネットワーク主催の「会員技術研修会」が開催されました。テーマは、風水害対応のHUGです。参加者は、ネットワーク会員と広陵町の防災担当職員の30名です。講師は、板垣防災士で5つのテーブルに分かれて、演習を行いました。風水害対応のHUGは、初めての人が多く、防災士でもあり、真剣に取り組んでいました。HUG終了後は、カレーの炊き出しが準備されていて、おいしくいただきました。   (報告:板垣)

 

大宇陀小学校防災訓練

 

11月12日(火)に、宇陀市大宇陀小学校において、夏季休業中の教職員研修会に引き続き、児童・保護者向けの防災講演を行いました。 当日は、①児童・保護者が体育館に集まり児童向けのお話。②児童が教室に戻ったのちに保護者向けの講演。③保護者参加のもと、学校の引き渡し訓練 の順で行われました。 児童向けのお話では、阪神淡路大震災の映像(コンビニなどの陳列物が崩れ落ちる様子など)を見た後、何人かの児童に前に出てきてもらい、教室や下校中のブロック塀脇などで地震に遭った時のシェイクアウト訓練を行いました。教室を想定した場面では日ごろの学校での訓練の成果が表れていましたが、通学路を想定した場面ではブロック塀を想定した段ボールの下敷きになってしまいました。改めて児童全員で地震に遭遇した場所での対応のポイントが確認できました。 保護者向けの講演では、『家庭ですべき災害への備え』と題し、自分自身や家族を守るために知っておくべき〈地震や水害に関する知識〉〈「避難」の考え方〉〈日ごろの暮らしの中でできる備え(寝る時、かたづけ、買い物)〉について情報を共有し、「命を守る」ということについて考えました。 大宇陀小学校では初めてとなる、保護者参加の引き渡し訓練。これまで先生方で数回シミュレーション訓練を行ってこられたこともあり、想定した手順で大きな混乱なく進みました。 すべての予定が済んだあと、校長先生、防災教育担当教員、防災士が集まって、防災士より訓練についての講評・課題等についてお伝えし、学校の今後の進め方について意見交換を行いました。引き渡し訓練についての保護者アンケートを踏まえ、今後も訓練を積み重ね、課題を整理して次に活かす、いわゆるPDCAでより有効な防災教育が実施されていくことでしょう。            (報告者:岡本防災士)

川西町連続講座 第2回

11月17日(日)川西町文化会館において、川西町防災連続講座 第二回「みんなで避難!〜車椅子避難を体験してみよう〜」が開催されました。今回は奈良県防災士会から3名が参加し、川西町社会福祉協議会から3名、川西町役場から2名のご協力を得て、参加者22名に車椅子体験とアイマスク体験をしていただきました。参加者は2名ずつペアになり、車椅子体験では、段差や、横断歩道、急な坂道、自動販売機を、またアイマスク体験では、狭い通路や障害物、テーブルと椅子、長い通路、段差と和室について、支援する側と支援される側の両方を体験していただきました。好天に恵まれ、どなたも大変熱心に取り組んでおられました。

ふり返りや参加者アンケートでは、「体験する事によって、支援する側、される側の立場が良くわかった」や「今後は支援される側の立場に立った支援というものを心がけていきたいと思った」や「人からの優しさを受けるのがこんなに安心し、がんばろうと思う力になるのかと思いました」などの声が寄せられました。今回の体験を通して感じられた事や気付かれた事が、実際に災害が起こった時に災害弱者の方々の目線に立って考えることや様々な配慮に繫がっていくことを切に願います。      (小山防災士)

吉野郡内社協災害対応訓練

11月16日(土)下市中央公園体育館において、吉野郡内社協連絡協議会と吉野青年会議所の主催による「災害時対応訓練〜災害ボランティアセンターの役割・理解を深める〜」が開催されました。吉野郡内11町村から行政、社協、青年会議所、民政委員、ボランティアなどが参加し、総勢113名で訓練が行われました。奈良県防災士会からは講演・炊飯指導・見学などで5名が参加しました。午前中は、奈良県社会福祉協議会の災害ボランティア受援コーディネーターである川口防災士が「災害への事前対策と事後対策〜令和元年台風19号を事例として〜」を講演しました。昼食では小山防災士指導によりハイゼックス袋を用いた給食訓練が行われ、続いて段ボールベッドの組立とドローン飛行が実演されました。午後は、台風による豪雨災害から5日後という設定で、災害ボランティアセンターから初めてボランティア派遣を行うという想定においてセンター運営訓練が行われました。本訓練を通して、災害ボランティアセンターの役割や運営について理解が深められ、迅速かつ的確なボランティア派遣に向けた協働と連携の基盤作りが進められたことと思います。          <小山英子 防災士>

 

斑鳩町北庄自治会防災訓練

11月10日(日)に斑鳩町北庄自治会内で北庄自警団主催の防災訓練が行われ、奈良県防災士会からは5人が参加しました。訓練には82人の住民が参加され、「消火器」「消火栓」「簡易担架」「防災グッズ」「アルファ化米による給食」「東京都消防士服を着ての記念撮影」が実施されました。

北庄自治会での防災訓練は5年振りということでしたが、自警団の皆さんが「自助」と「共助」の実現に向けて中心的役割を果たされていました。奈良県防災士会は「簡易担架」の指導を担当しましたが、参加者の皆さんが熱心に取り組まれているのが印象的でした。

今後、北庄自治会では奈良県防災士会の協力を得て「地区防災計画」を進めて行かれる予定です。今回の訓練はその第一歩となったことでしょう。

<小山英子 防災士>

三宅小学校児童引き渡し訓練

11月9日、三宅小学校において大規模地震発生時の児童引渡し訓練が行われました、訓練には全校生徒約300人と、その保護者の方、学校関係者を含めて約600人が参加しました。今回の訓練は、これまでの経験を生かして、負傷した子どもたちを別に集めたり、地震によって通常の避難路が通れない場合はどうするのか等工夫の跡が伺える訓練となりました。奈良県防災士会からは地元の植村防災士がアドバイザーとして参加し、訓練全体の講評や課題、問題点などを訓練終了後に校長先生を始め担当の先生と話し合い、今後は学校(地域)のリスクを知るとして研修を積み重ねて行くことが決まりました。              (報告者:植村防災士)

 

斑鳩町三室自主防災組織防災講演

令和元年10月27日(日)午前10時から、斑鳩町西公民館において、「三室地区自主防災組織・自治会」主催で、組織初めての防災講演会が行われました。参加者は、防災組織の役員さんや自治会の方々で、25名でした。奈良県防災士会から、板垣が講師として、「風水害のタイムライン」と題して、講演をしました。今回の関東・東北・長野の水害をふまえ、参加のみなさんが真剣に討議されているのが、印象的でした。

(報告者:板垣防災士)