能登半島地震への支援活動にむけて

           能登半島地震への⽀援活動に向けて
                      ⽇本防災⼠会理事⻑ 室﨑 益輝

 新年早々、能登半島で⼤規模な地震が連続的に発⽣し、極めて深刻な被害がもたらされています。短期間に⼤規模な地震が何度も繰り返される中で、家屋倒壊、津波襲来、⼭地崩壊、市街⼤⽕などの複合と相乗により、被災地と被災者は絶望的な状態に追い詰められています。ライフラインが壊滅して、孤⽴した集落が数多く発⽣し、⽀援の届かない被災者もおびただしい数発⽣しています。
 こうした状況にあって、「助けられる⼈から助ける⼈へ」を活動理念とする⽇本防災⼠会は、被災者と被災地に寄り添って、会員相互のネットワーク⼒を最⼤限発揮し、被災地の被害の拡⼤防⽌と希望の回復のために⼒を尽くさなければなりません。防災⼠と防災⼠会の真価が問われているのです。防災⼠会としての『リーダーシップ』と『パートナーシップ』を発揮して、減災と復興に貢献したいと思います。
 無理をせず出来ることをできる形で、⼩さな⼒でも熱いこころざしをもって、みんなの⼒を合わせることにより、防災⼠会としての⼤きな⽀援⼒が⽣み出されます。みんなでみんなを助ける⼤運動を展開したいと思います。ひとりでも多くの皆さんの⼒をいただき、ひとりでも多くの被災者に⼒をあたえることが、防災⼠会に求められています。
 地域密着型を標榜する⽇本防災⼠会は、被災地の防災⼠や⽀部の⽀援活動を基軸にしつつ、その背中を物⼼両⾯で応援してゆくことにします。被災地と被災地⽀部に、しっかりとした⽇本防災⼠会のコーディネーションのもとに、必要とされるヒト・モノ・カネ・スキルを、後⽅⽀援の形で届けたいと思います。すべての⽀部とすべての防災⼠がつながって、⽀援活動を展開したいと思います。
 独りよがりにならずチームプレーに徹する、公的機関や⺠間団体との相互信頼の関係を⼤切にする、他の防災⼠や防災リーダーと⼿をつなぐ。⽇本防災⼠会としての⽀援活動の新しい地平を拓くために、全会員の総⼒を結集して下さい。

日本防災士会「第1回支援対策部会」報告

     ⽇本防災⼠会「第1回⽀援対策部会」報告
                          令和6年1⽉5⽇
                          報告者 室﨑
 令和6年1⽉4⽇、⽇本防災⼠会の災害対応委員会準備会は、能登半島地震の発⽣に伴い、その被災地⽀援を効果的に展開するための「⽀援対策部会」を⽴ち上げました。
(1) ⽀援活動の基本形
・被災地の⽀部の⽀援活動を基本にする。
被災地に根差した⽀部の⾃発性を尊重する。
その⽀部活動を本部および全国の⽀部が後⽅⽀援する。
・被災地の⽀部は、⾃治体および社会福祉協議会と連携し、その⼀翼として⽀援活動を展開する。
ボランティアセンターが設⽴された場合は、その運営に協⼒する。
被災地での⺠間ボランティア団体とも緊密に連携する。
・本部の災害対応委員会のもとに「⽀援対策部会」を設置し、情報提供、連携調整、⽀部⽀援などを随時かつ臨機応変にできるようにする。
(2) 当⾯の活動⽅向
・被災状況や⽀援状況に関わる情報を集約し、ホームページやSNSなどを通して、会員および関⼼を持つ国⺠にも発信する。
現在、Facebookで「⽇本防災⼠会 災害対応・防災情報」というページを⽴ち上げ情報発信中。
⽯川県防災⼠会も Facebookページで「⽯川県防災⼠会 特設サイト」で発信されています。
LINEの活⽤などによる情報の共有や発信の機動⼒を強化する。
・リアルな被災地の状況把握に努める。そのために先遣隊を地域別に派遣する。
また個々の会員の現地情報も可能な限り集約する
・⽇本防災⼠会あげて、被災地⽀援のための募⾦活動を推進する。
本部としても募⾦⼝座を開設する。
⽀部でも街頭募⾦などを含め独⾃に進める。
得られた募⾦は被災⽀部に提供するほか、⽀援対策部会の活動にも供する。
・⽯川県⽀部からの⽀援要請リストをもとに、必要な物資や資材を提供する。
リレー⽅式(全国→被災地外の集約拠点→被災地内の集約拠点→防災⼠等による配布)で展開する。
とりあえず、⽀部は、⽯川県の⼤⽉さんと連絡を取って進める。
(3) ⽀援対策部会
・現在の災害対応委員会の準備会のメンバーに、本部副理事⻑、北陸⽀部連絡協議会の代表、富⼭と⽯川と新潟のメンバーに加わってもらう。部会⻑は室﨑。
・週1回会合を持つ。グループLINEとメールを活⽤し、常時、必要な協議を進める。

令和6年能登半島地震への支援について

現在、被災地では自衛隊、消防、警察、自治体などが懸命の救助活動を行っています。奈良県防災士会としては、現状で被災地へ赴くことはかえって救助活動の妨げにあると考えて、現在は情報収集を行っているところです。
また、日本防災士会では1月4日に緊急の災害対応委員会が開催され、災害対策本部を設置したと報告が入っています。
被災地石川県では、石川県支部が物資の配送支援を行うために拠点を確保すべく活動中で、どこに何を届ければ良いのかを調査活動を行っているとの報告も届いています。テレビや新聞などでは、被災地へ支援物資が届いていない、支援物資を届ける人がいないなどの報道がなされていますが、奈良県防災士会といたしましては、まず、石川県支部への支援と近隣の富山県支部、新潟県支部への支援を行うべく情報収集及び本部との連携・調整を進めているところであります。
会員の皆さまにおかれましては、現状をご理解の上ご協力をお願いします。
また、被災地の社協や自治体へ、直接電話やメール・FAXなどで問合せることは絶対にしないで下さい。これらの行為は、かえって現地の復興活動の妨げになることをご理解下さい。
なお、当面の支援の流れとしましては、物資の確保、活動資金の確保、人の確保が中心になります。災害ボランティア派遣については、珠洲市が災害ボランティアセンターを設置しましたが、揺れが続いているため募集は行っていません。他の自治体では災害ボランティアセンターすら設置できていません。というより設置できる状態には至っていないと思われます。
会員の皆さまにおかれましては、以上の現状をご理解の上、何かあれば即応できる体制と準備をお願いします。

鳥取市佐治町先遣隊報告(8月19日)

令和5年8月19日 午前 台風7号により甚大な被害を受けた鳥取市佐治町を先遣隊として訪れました。現地入りしたのは、植村相談役兼副理事、板垣理事、大坂間の3名。 目的は被害状況を鑑みて、今後の支援などを検討するのが目的 。ボランティアセンターなどの開設など地域の受援要請が有れば、対応すべく派出する体制を整える。 佐治町では道路の崩落や断水などの被害が出ている状況で、通常なら5分程度でアクセス可能な主要道路が寸断しておりアクセスが出来ず。山肌沿いにある幅員の狭い道が迂回路として唯一の道となっています。幸い早い時間に到着したので、対向車はそれほど多く無く 難なく離合できたが、戻りは災害支援の大型車両にも出くわす機会も多く、より慎重な運転を余儀無くされた状況でした。迂回路を通り佐治町の中心部となる佐治町総合支所へ向かい、まず目にした光景は、道路の決壊と陥没でした。

改めて、自然の怖さを目の当たりにしたところです。現在も断水や一部停電が続いており、給水にお越しになった住民の方からはお話を伺うことが出来、水が出ない事への不安として、生活用水やトイレについて困っているとお話し頂けました。 被災して余り時間がたっていないことも有り、ニュース報道の様に行政機関の方々の調査や道路など応急復旧が進められている状況で、被災全容も不明すぐに我々が現地に入り活動出来る状況では無いと思われます。

今後も地域の情報に注目して、必要な支援を検討していきます。今後も全国各地で発生している災害支援を継続すべく、災害支援に関する研修会も計画したく考えております。

<報告:大坂間防災士>

鳥取市佐治町先遣隊報告(8月19日)写真

 

明日香村災害ボランティア(7月17日分)

明日香村災害ボランティア 7月17日(月・祝)の活動報告です。この日は県防災士会7名、一般参加2名、計9名で活動しました。全体朝礼にてレスキューアシスト中島氏より、最終日なので全体の仕上げを行うと指示があり、家屋外周及び中庭の壁の泥落としと洗浄、前庭と道路から家に上がるまでの通路の泥落としと水洗浄を主に担当しました。その他土砂を被った家具を6名で運び出しての洗浄とふき取り、ブロック塀や汚れた板への高圧洗浄等、メンバーが協力しながら作業を進めました。家屋の中はレスキューアシスト専門メンバーが床板貼り、コンパネ貼り、壁の浸水した部分を露出させ乾燥させるなど、どんどん処置を進められていました。作業終了直前に玄関のアルミ製門扉をフレームごと元に戻す作業において、家屋の木枠に収まらず、レスキューアシストさんと防災士メンバーが意見を出し合いながら、何とか元に戻す事ができました。私は活動当初の状態を見ているだけに、家中が土砂だらけの状況からまた住める状態になった事にボランティア力の偉大さを改めて感じる事ができました。

今回のボランティアに参加されました防災士メンバー、一般に参加頂いた方々、毎日集会場にて冷たい飲み物を提供頂いた明日香社協、奈良県社協の皆様にお礼を申し上げます。レスキューアシスト 中島様、メンバーの皆様、指導頂きありがとうございました。 7月18日以降レスキューアシストさんは豪雨被害が報道されている秋田県に向かわれるそうです。  (報告者:八木沢 防災士)

明日香村災害ボランティア(7月16日分)

明日香村での災害復興支援ボランティア活動7月16日(日)の報告です。本日も防災士会からの参加者は7名。災害ボランティア活動が初めてという方2名を含めた活動となりました。 本日の活動の内容は、主に家屋や家具などの洗浄作業でした。レスキューアシストや社協の方々が家の中の作業をされ、私達防災士会はいくつかのグループに分かれて、玄関先や側溝にまだ残っていた土を運び出しきれいに整える作業を行いました。途中、何度も行き来する社協の方から「通るたびにきれいになっていきますね」と声をかけていただきました。山からの鉄砲水が直接襲った物置小屋の外側の洗浄を任された防災士2名はあまりの泥の多さにしばし呆然としていましたが、ケルヒャー(高圧洗浄機)を手渡されてからは作業が驚くほどスムーズに進み、途中から葛城市社協の方とも連携して、石垣も含めてすっかり泥を洗い流せました。

午後は防災士会の全員で、一週間前に奈良県防災士会チームが床下の泥を搬出した場所の道や草むらに広がっていた泥の掻き出しを行いました。ブロックの欠片や木切れ、粘土質の土が混ざっていて、仕分けしながら運ぶのは骨が折れました。

今日は気温が高くなるということで、作業30分、休憩20分のローテーションで進行していました。午後の炎天下ということもあり、交代で休憩を取りながらなんとか誰も熱中症にならずに進行できました。午後3時で今日の作業はお開きになったのですが、レスキューアシストの方々は家の中での作業をまだまだ続けられているようでした。

このお宅での災害ボランティア活動も明日が最後となります。酷暑の中活動された皆さま、大変お疲れさまでした。

<北村 防災士>

明日香村災害ボランティア(7月15日分)

明日香村での災害復興支援ボランティア活動7月15日(土)の報告です。当日の防災会の参加者は7名。82才のご高齢の方や元防災士会会員の方を含めての活動となりました。当日の防災士会の担当は、家の庭に残った土砂の搬出・清掃と家の周りの土砂だしと清掃でした。今回の参加者の方は災害ボランティア活動の経験豊富なメンバーが揃ったことで作業もテキパキとこなされていました。中でも、最高齢の82才の加藤さんの動きが素早く、他のメンバーもビックリで、最後には、「師匠」と呼ぶメンバーもでるほどです。支援状況としては、家屋内の泥出し、床板めくり、床下の泥出し、床板の張り直しが終了し、後は、お家の掃除という段階まで進んでいます。当日、被災された家の方と少し話をさせてもらいました。家の方の話では、「鉄砲水が6回来た」「3回目の後に慌てて逃げた」「逃げる時は、膝より上まで来ていた泥水や土砂の中を必死で逃げた」とのこと。被災直後は、家の中が泥水のプール状態だったとの事です。写真を見ればわかりますが、山のように積まれた土砂は全て、スコップと一輪車で搬出という活動でした。あらためて人の力は凄いなと実感しましたが、支援活動も終盤に入っています。支援活動の指導を頂いたレスキューアシストさんに感謝しながら、もうひと踏ん張りです。(報告者:植村防災士)

明日香村災害ボランティア(7月13日分)

令和5年7月13日(木)、明日香村稲渕地区集会所からスコップなどの資材を被災家屋に運び、①一番奥の部屋の床下の土砂の撤去作業。土砂をバケツに入れ、屋外、庭を経て道路に運び、一輪車に載せ替えて土砂集積場へ運ぶ作業。屋内の土砂撤去作業は完了した。②敷地内の土砂撤去作業。庭、通路の土砂を一輪車で土砂集積場へ搬出した。③土嚢設置。再度、谷川氾濫による、家屋への浸水に備え土嚢を設置した。  (報告者:村山防災士)

明日香村稲渕災害支援(7月13日分)

明日香村稲渕災害支援の7月13日の状況です。活動報告の前に、動画で速報します。活動報告1・2の状況動画も同時に掲載します。

明日香村災害ボランティア(7月11日分)

令和5年7月11日(火)、午前9時から明日香村稲渕災害支援の作業に、奈良県防災士会から3名、大和郡山市社会福祉協議会から2名、合計5名で参加しました。レスキュウーアシストのメンバーの指導のもと、床板の洗浄・乾燥、イス等の道具の洗浄・乾燥、物置部屋の土砂撤去などを行いました。だいぶ片付いてきた状況です。  (報告者:板垣防災士)