奈良市都祁地域合同防災訓練

 

令和元年11月30日(土)大和高原都祁地域において「都祁地域合同防災訓練」が実施され、都祁地域4地区の自主防災役員・消防団・協力住民140名の参加をいただきました。奈良県防災士会からは6名の防災士が参加しました。
大地震発生時には各避難所の開設が必要となることから、今回の訓練は都祁地域(都祁・六郷・並松・吐山)の指定避難所と届出避難所8箇所すべてを同時開設して、その役割分担と、消防団・行政センターとの連携を図りました。奈良市の奈良盆地東縁断層帯を震源とする大地震が発生。奈良市中心部が大混乱で災害対策本部の連絡が取れず、避難所配置行政職員も来ないと想定し、都祁地域のみで対応、都祁行政センターに仮本部を設置して各避難所と消防団が協力して避難者対策にあたる練習を行いました。
奈良市平城地区と神功地区自主防災会から参加いただいた方と防災士で役割を設定し、「非常食・薬・おむつが欲しい」という要望や、「骨折・インフルエンザ・容態急変」のサクラや身元不明の犠牲者まで設定し、避難所と消防団の対応を検証もしました。なにかことが起こるとどうしても消防団に頼ってしまうところがあったので、火災の誤報も流して消防団の対応訓練と共に避難所役員も自分たちで考える練習にしました。
都祁地域は大和郡山市より広い面積です。今回の訓練では「都祁地域は震度5弱」の設定で携帯電話も使用できましたが、連絡手段の多様化のため準備した「デジタル簡易無線」が大いに役立ちました。また作成済みの避難所運営マニュアルの見直しも併せて行いました。
山間部は孤立の恐れがあるため、自分たちの地域だけで対応をするという、他ではまだ実施していない内容の訓練でしたが、都祁地区では5箇所の避難所を開設したため役員が分散し、避難所本部を設置する小学校が重鎮役員ばかりになるという問題も発覚したりと、非常に有意義な訓練になりました。
<末田政一 防災士(都祁)>