奈良DWAT避難所開設・運営訓練

令和4年11月17日 奈良県災害派遣福祉チーム(奈良DWAT)様からの要請を受け、体験型「避難所開設・運営訓練」を実施しました。奈良県防災士会からは植村、堀田、小山、村山(千)、板垣、杉村、杵島、大坂間の8名が参加。

奈良DWATは、災害時に、避難所等に福祉専門職のチームを派遣し、高齢者、障害者、乳幼児等の要配慮者に対し適切な福祉支援を行うことにより二次被害の防止を図ることを目的とした組織です。今回、奈良DWAT隊より22名の方が参加されました。

日頃から社会福祉、保健衛生について専門的に業務を行われている方々に対しての研修会という事で、一般住民の方への避難所開設訓練とは少し違う緊張をしながら実施しました。今回の目的は、DWAT隊の活動は発災後、急性期頃からの活動となる為、発災直後に避難所の開設を担う事はない為、まずは自らが被災者住民となり、避難所を開設する要領や想定される事象(要配慮者への支援や避難住民からのお困りごとなど)に対して、「運営する立場の視点から避難所開設」について学習頂く事を目的としています。コロナ禍における留意点、対応すべき事なども含め取組んで頂きました。事前の学習として、植村副理事長(兼相談役)より資料に基づき説明がなされ、その後、参加者を約半数づつ、避難所開設班と避難住民役に分かれて頂き、それぞれについて体験頂きました。避難所開設、運営については、最初に運営の要である指揮統制役を男女1名づつに担当頂き、開設に必須となる、事前受付(一次)や二次受付、ゾーニングなどの役割(担当)を決めて頂きました。住民役の方には、健康で無事に避難された方、要配慮者の方、避難途中にて発見した事象(事故など)を伝える方、車両にて避難された方、ペット同伴者などを想定として迫真の演技を行って頂きました。

訓練開始時は、バタバタした状況でしたが、時間と共にさすが DWATチームと感じさせる、チーム内の協力や限られた資機材、備品を工夫され。指揮統制役を中心に各自判断し、指示も的確で全体が非常にスムーズでした。その場対応で困難なニーズや事象も温かく対応さており、我々も勉強になりました。我々もこのような団体と関わりを持たせていただきました事、有り難く思います。

<報告:大坂間防災士>

斑鳩町校区別防災訓練

2022年11月13日 第1回斑鳩町校区別防災訓練において、講演、物資搬送訓練及び災害住民意識調査が行われ、町内自主防災会などから約60名が参加されました。奈良県防災士会からは川口、小野、板垣、及び杉村防災士がご支援をさせていただきました。 (報告者:川口防災士)

防災に関する住民意識調査報告書_斑鳩町20221115

室﨑理事長と意見交換会

令和4年11月13日(日)三宅町あざさ苑において日本防災士会本部の室﨑理事長をお迎えして、奈良県防災士会役員と事務局メンバー12名と意見交換会を行いました。室﨑理事長は神戸大学と兵庫県立大学の名誉教授で、早くから防災の研究に取り組まれたレジェンドです。奈良県防災リーダー研修(防災士養成講座)でも毎年講演頂いています。日本防災士会と奈良県支部(奈良県防災士会)の今後の活動についてなど、ざっくばらんな意見交換で有意義な時間となりました。(報告:末田政一 防災士)

災害から家族と地域を守る(地震編)

令和4年10月27日(木)十津川村体育文化センターにおいて防災講演会が開催され、十津川村各区より

総代様及び関係者含め総勢37名が参加されました。奈良県防災士会より植村副理事長、八木沢理事が講師と

して出席。小山手十津川村長様より今回の講演を開催した目的、南海トラフ地震が発生した時には、隣近所と

助け合う事が重要である旨の挨拶を頂戴しました。

続いて植村副理事長による「災害から家族と地域を守る(地震編)」の講演がありました。「南海トラフの発生

確率は、30年以内に70~80%の確率で発生すると言われており、誰もが必ず遭遇する」「被害は沿岸部に集中

する。その為奈良県に支援はしばらく来ない。その間は自分たちで乗り切る」等、解説頂きました。山間部での

地震被害として、新潟中越地震発生後の山古志村の様子を動画で紹会した際は、皆様真剣に見ておられました。

後半は地区防災計画について解説され、例として植村副会長の地元である三宅町上但馬地区の事例を紹介頂きま

した。奈良県防災士会は令和2年、十津川村と「地域防災力向上に関する協定」を結んでおり、各地区での防災

計画作成を協力する事をお伝えしました。今回の講演中、参加された女性の方々が熱心に見入っておられ、都度

頷かれる様子を見ていて、十津川の防災意識の高さ、各地区との繋がりの強さを感じました。(講演の様子は十津

川テレビによる撮影があり、ケーブルテレビでの配信、及び村報で紹介される予定です)

(報告者:八木沢防災士)

 

 

奈良県総合防災訓練

令和4年10月23日(日)9時30分より、橿原市運動公園を会場として、58回目の奈良県総合防災訓練が、3年ぶりに開催されました。奈良県防災士会からも、研修参加希望者13名を含み27名が参加し、避難所開設・運営訓練及びアセスメント担当の団体の受け入れを行いました。避難所会場の変更等、バタバタしていましたが、バルーンシェルター(避難所としては狭小サイズ)を使用することとなりました。が、当日設置が遅れ、避難者受け入れ時刻になっても、準備が間に合わない状況になり、避難者と運営者が一緒に、間仕切りを設置し、入居してもらうことになりました。実際の災害時の状況を作り出してしまい、参加者には良い体験になったようです。避難所運営は、臨機応変に対処せなあかんなーと、つくづく感じました。(報告者:板垣防災士)

日本河川協会月刊誌「河川」令和4年10月号に執筆

令和3年12月24日に、一級河川大和川水系大和川他18河川と大和川流域について、特定都市河川及びの指定されました。(流域治水関連法の中核をなす特定都市河川浸水被害対策法の改正後、全国初となる特定都市河川の指定です)

この法律に基づき、国土交通省大和川河川事務所と奈良県が事務局となり、令和4年1月12日に大和川流域の流域水害対策協議会を設立されました。この協議会は、国土交通省、県、大和川流域の25市町村で構成しており、大和川流域のあらゆる関係者の協働による流域治水を推進するために「大和川流域水害対策計画」を作成し、実践することを協議していく予定で、奈良県防災士会もこの協議会に参加しています。

このたび日本河川協会からの依頼で「月刊誌河川10月号」に執筆いたしました。「地域防災力向上の取り組み」と題して、防災士会の活動をレポートしています。

<末田政一 防災士>

田原本町教育委員会生涯学習講座「災害に備える」~水害編~

10月12日日(水)、田原本町生涯学習講座の一環として「災害に備える」~水害編~が開催されました。この講座の講師として植村信吉副理事長が招かれ約1時間に渡って講演を行いました。講演では、講座の受講生が高齢者であることを踏まえて①近年増加する水害②身を守る3つの心得③水害に備えるを柱に、「いつ」「どうやって」どこへ」逃げるのかを中心に講演を行いました。過去に田原本町は”57水害”で堤防決壊で大きな被害を受けたこともあり、受講生は熱心にメモを取るなどしながら参加していました。(報告者:植村信吉防災士)

「令和4年度関西支部連総会が開催されました。」

さる10月9日(日)、17時から「日本防災士会関西支部連絡協議会」総会がテレワークで開催されました。総会には、兵庫県支部室崎支部長、大阪府支部田渕支部長、和歌山県支部からは早稲田支部長、奈良県支部からは植村副理事長が参加しました。また、京都府支部はこの日に府内で防災士養成講座が開催されていることから事務局の方が参加しました。総会では、1、令和3年度の事業報告、収支決算 2、令和4年度事業計画、収支予算案についての協議が行われ、令和4年度の担当支部である滋賀県久保支部長からは、「コロナ禍であることから支部連としての活動が皆無になってしまった事のお詫びと、今後の支部連活動のあり方」などが提案されました、当日予定していた議案は、全て全員一致での承認されました。なお、課題として、和歌山県の早稲田支部長から「関西支部連として各府県で災害が発生した際に、お互いに支援できる体制を作るべき」との意見を受けて、関西支部連として支援のあり方を協議することになりました。報告者:植村信吉防災士

奈良県自主防犯・防災リーダー研修

令和4年度の奈良県自主防犯・防災リーダー研修が、10月2日(日)奈良県社会福祉総合センターにおいて106名の受講者で開催されました。奈良県安全・安心まちづくり推進課が主催する3日間の研修の初日で、新たな防災士を養成する講座です。 一限目は末田防災士が「防災士に期待される活動」として講義を行い、二限目は「防災士が行う各種訓練」として、マイ・タイムラインの実技訓練を八幡領防災士が進行しました。

講義では、防災は一生続く物なので無理は禁物、出来ることを出来る時にということと、行政などに頼らない自己完結の考え方を主に伝えました。防災士は「自助・共助・公助」を繋ぐ役割を担っているので、まずは地域や行政に信頼される人になっていただきたいと思います。 マイ・タイムラインは国土交通省の「逃げキッド」を利用して行いました。以前は台風や地震を想定して、自分ならどう行動するかという「タイムライン訓練」が主流でしたが、鬼怒川決壊から、ひとりひとりのタイムラインが必要であるということで「逃げキッド」が考案されました。資料は国土交通省のページからダウンロード出来ますので皆さんも活用して下さい。大きな川が無い地区でも内水氾濫や豪雨、強風による災害の心配はありますし、自宅が安全な場合は自宅内避難での準備も必要です。自分の家にあった自分自身のマイ・タイムラインを作成して下さい。

最後に「その他」として、「受援力」の講義を植村防災士が行いました。地域が被災したときに支援を受け入れる体制が必要です。 新型コロナ感染防止のため昨年度に続き参加者を制限したため、抽選に外れた方も多くありましたが、女性や若い方が多かったのが頼もしく感じました。地域や職場、家族のために知識を役立てていただきたいと思います。

<末田政一 防災士>

三郷町北小学校防災研修

令和4年10月5日(水)生駒郡三郷町の町立三郷北小学校4年生の「奈良県の災害について学ぶ」という授業のひとつとして「行政と地域の取り組みについて」の授業が行われました。1限目は、4年生131名が体育館に集まり、役場総務課の職員から行政の取り組みとして避難所や防災備蓄倉庫の紹介、ハザードマップの見方や大和川が増水したときの画像などを見ました。次に地元の防災士から自治会や自主防災での訓練の様子や防災かまどベンチなどが紹介され、「いざというときの助け合いの輪をつくる」という活動の目的が説明されました。続けて行ったシェイクアウトではみんなよく訓練しているようで、しっかりと身を低くして頭を守る行動が出来ていました。休憩を挟んで2時限目は4クラスに分かれて「非常持ち出し袋」「新聞紙スリッパ」「段ボールのブロック塀体験」「危険箇所クイズ」という4つのブースを、10分ごとにローテーションしながら学んで回りました。各ブースには指導担当として三郷町自主防災ネットワークで呼びかけた有志の皆さんのほか、NPO法人奈良県防災士会からも講師の方に来ていただきご指導いただきました。参加した児童たちはみな元気で、活発に各ブースを楽しみながら学んでいて、指導した防災士諸氏も終わった後に「子供たちに元気をもらって自分たちも楽しかった」と感想を述べていました。小学校での防災訓練や授業のお手伝いは、地元の防災士にとっても念願であったので、今回は初めての取り組みでしたが、教える側と学ぶ側両方にとってたいへん有意義な行事になったと思われます。(報告:北村防災士)