川上村東川地区避難計画(講演マイタイムライン等)

令和6年12月15日(日)川上村東川地区の「地区防災計画」策定について、7月から進めてきた地区防災計画のまとめとして末田防災士が東川地区住民対象にマイ・タイムラインの講義を実施。ちょうど15日でしたので「171災害伝言ダイヤル」の練習も行いました。

地区防災計画というとハードルが高いと思われがちですが、東川地区に八つある垣内のほとんどが土砂災害警戒エリアか浸水地区になっていて災害が発生する前に避難を完了する必要があることから、まず避難計画を作成しました。

まず7月に各垣内の役員対象に地区防災計画の説明会とワークショップを実施して、自分の地域の自然の特性と社会の特性を書き出して、避難時の計画をイメージしてもらいました。9月には防災士7名が8垣内の住民と一緒に「まち歩き」を実施して、危険箇所や一時避難できる場所などを調査しました。10月には9名の防災士が参加して、まち歩きで書き留めた地図を元に、危険地域や空き家などを色分けして地図を清書し、地区の特性や行動計画を文章にまとめました。住民の皆さんで作り上げたので、手作り感のある良いものが出来ました。その後役場で印刷原稿にしたものを最終講義の際に住民の確認してもらい、より自分事とするためにマイ・タイムラインを実施して、垣内ごとから家族単位の避難計画を策定しました。

地区防災計画の必要性が叫ばれていますが、なにから取り組んでいいのかわからない地域も多いと思います。地区防災計画の手本にしたいとのことで、県からも視察に来られました。避難計画の作成はもちろんですが、なにより住民の皆さんが改めて地域の事を考えるきっかけになったことが良かったと思います。東川地区は伊勢湾台風の際に大きな被害を受けていて、避難が遅れると孤立してしまう集落も多くあります。今回の避難計画が生きた計画になるように、またモデル地区として多くの方に知って頂ければ幸いです。

<末田政一防災士>

奈良地方気象台との勉強会

令和6年12月16日(月)奈良地方気象台において、奈良地方気象台と奈良県防災士会の勉強会が行われました。前半は奈良県防災士会が講師を務め、石川防災士が「地震時タイムライン研修」を、北村防災士は「能登半島に於ける災害支援活動について」説明し、植村相談役が全体総括を行いました。後半は奈良地方気象台の本多地域防災官より「大雨を想定したワークショップ資料」についてご紹介を頂きました。防災士からの質問にも丁寧にご回答頂きました。勉強会の後には懇親会の席も用意され、奈良地方気象台での防災への取り組みについて理解を深めることが出来ました。<報告者:小山防災士>

令和6年度 災害時における多様な主体間の連携を考えるフォーラム

令和6年12月14日(土)13時から、東大寺総合文化金鐘ホールにおいて、奈良防災プラットフォーム連絡会主催の「令和6年度 災害時における多様な主体間の連携を考えるフォーラム」が開催されました。このフォーラムは、内閣府「令和6年度 官民連携による被災者支援体制構築」のモデル事業として実施されました。奈良県防災士会からは、4名が参加し、事前準備・当日の運営支援を担当しました。まず、開会のあいさつ・オリエンテーションが行われ、基調講演としてJVOADの明城事務局長が講演され、続いて、トークセッションとして奈良県防災統括室の西村さん・須和さん、奈良県性格協同組合連合会の三谷さん、奈良県社会福祉協議会の浅井さん、コーディネーターとして、明城さん、コメンテーターとして災害支援レスキュウアシストの中島さんが、「奈良県内の多様な主体間の連携・協働の現状と課題について」議論された。休憩をはさみ、第2部として3つの分科会に分かれ、学習しました。(第1分科会)顔の見える地域づくりの底力~災害にも活きる地域のつながりを考える~  (第2分科会)企業による災害支援活動への参加~自分たちの良さ・わが社らしさを活かす~  (第3分科会)士業・専門職による分野横断の被災者支援ネットワークづくり~  参加者は、総計120人でした。           (報告者:板垣防災士)

 

シェイクアウト訓練、防災まちあるき(法隆寺防災訓練)

令和6年12月12日(木)法隆寺において、斑鳩町・法隆寺主催の防災訓練が行われました。2014年から毎年実施されている本訓練は今年で11回目を数え、毎回、斑鳩町の要請を受けて奈良県防災士会が支援をしています。今年度は奈良県防災士会から防災士16名が参加し、地元自治会や自主防災組織、法隆寺の関係者など約50名を対象に「シェイクアウト訓練」と「防災まちあるき」を実施しました。シェイクアウト訓練では修学旅行でその場に居合わせた高知工業高校の学生さん達が素早い動きを見せてくれました。

防災まちあるきに先立ち、能登半島地震や東日本大震災の地震発生の瞬間映像を聖徳会館で確認してから、参加者は法隆寺境内ならびに周辺地区の5つのエリアに分かれて出発していきました。エリアの一つは法隆寺山内で、大野執事長にご案内頂きながら、法隆寺関係者と防災まちあるきを行いました。参加者の皆さんにはいつもの見慣れた風景を防災目線で歩く事で新たな気付きが得られたことと思います。

本訓練の様子は当日放送の奈良テレビ「ゆうドキッ!」で取り上げられました。

(報告者:小山防災士)

広陵町防災士ネットワーク設立10周年記念式典

12月8日(日)10時から、広陵町グリーンパレス5階ホールで、広陵町防災士ネットワーク設立10周年記念の式典が開催されました。式典では、防災士ネットワークの長谷川会長の挨拶から始まり、広陵町山村町長の挨拶などがありました。式典のあとは、漫談及び防災落語を、元消防職員の桜屋正助が演じられ、小一時間笑いに包まれました。昼からは、5階ホールと1階エントランス、駐車場でいろんなコーナーを設け、防災について学んでもらいました。広陵町防災ネットワークは、奈良県防災士会の団体賛助会員です。  (報告:板垣防災士)

 

都祁地域合同防災訓練

令和6年12月1日(日)大和高原都祁地域において、都祁地域4地区の自主防災会と消防団の合同で「都祁地域合同防災訓練」が実施され、約200名の参加をいただきました。奈良県防災士会からは都祁地区の自主防災会長でもある末田防災士と都祁地区の防災士が参加しました。都祁地域には4つの旧小学校区に各一次避難所がありますが、今回は大災害を想定して2次避難所の都祁中学校を会場として実施。災害時には自主防災会会長をはじめほとんどの役員が一次避難所を担当しているため、2次避難所は慣れていない方が集まることが予想されます。今回の訓練では予め何の準備もせず、住民集合の9時から一斉にスタートだったので、もちろん受付も何もなく、初めての方はその時点で戸惑われていました。一応役割分担とタイムラインを冊子で全員に配布しましたが、体育館には机もスリッパも何もなく、自分たちで考えながら、全員が班分けのリボンを付けて手分けして避難所を開設しました。総務班と情報班は受付を設置、施設班は体育館に一人分の区画割りを養生テープで行い、物資班は非常食の配布。救護班も役割をこなし、全員が協力することで予定の45分間で避難所開設が出来ることが証明されました。

都祁消防団は早朝から都祁全域をパトロールと訓練の広報を行い、その後避難所に駆けつけて、広報指導分団の講義と防災○×クイズを担当。○×クイズでは全員に景品もあり盛り上がりました。消防団との連携テストでは、消防団と自主防災会のデジタル簡易無線が繋がらず、奈良市消防団で秘話コードが設定されていてお互い繋がらないことが判明し今後の対応に繋がりました。山間部は孤立の恐れがあるため、初動時は自分たちの地域だけで対応をする必要があります。今回はコロナ禍で久しぶりの方や初めて参加の方も多く、有意義な訓練となりました。

<末田政一 防災士(都祁)>

防災道の駅「クロスウェイなかまち」がオープン

11月30日、全国39カ所目となる防災道の駅「クロスウェイなかまち」がオープンします。これに先立ち行われたプレオープンイベント(11月27日)の消防訓練に参加しましたのでご報告いたします。スタッフとして大坂間が参加し、八木沢、東防災士にも協力を要請し参加協力をいただきました。クロスウェイなかまちは、平時は県産野菜をはじめとする農産物などを取り扱う直売所や、これらの食材を使用した料理を提供するレストラン、カフェなどが併設されています。地域の振興や観光のゲートウェイとなる施設です。防災道の駅であることから、防災倉庫、発電装置なども備えており、大規模災害時には防災拠点および関係団体の参集拠点としての役割を果たします。皆様にもぜひ足を運んでいただき、防災道の駅「クロスウェイなかまち」をご確認ください。

さて、今回の訓練参加についてですが、消防訓練の一環として施設内からの出火に伴う訓練が行われました。消防、警察、DMATによる災害対応訓練(災害対策本部・指揮所の開設)ならびに負傷者の救助とトリアージ、消火放水訓練、搬送などが行われました。今回の役割としては傷病者役へのムラージュと負傷事例への演技指導ならびに運営誘導案内を行いました。ムラージュに関しては先日、講師による事前指導が行われたため、それを思い出しながらよりリアルに感じていただけるよう取り組みました。このような機会はそう多くなく、参加者は皆さん楽しんでいました。ムラージュもさることながら、負傷者としての迫真の演技も見応えがありました。

最後に、この施設には多目的室もあり、40名(座席)の研修会場としても利用可能です(有料)。防災関係のセミナーなどに有効活用してほしいと、施設管理者の方から伺っております。

道の駅「クロスウェイなかまち」の詳しい情報は以下のHPをご覧ください。 道の駅「クロスウェイなかまち」公式HP https://michi-no-eki-crosswaynakamachi.pref.nara.jp

[報告:大坂間防災士]

クロスウェイなかまち訓練写真

吉野町区長連合会 防災研修会「地震発生、発災から3日間をどう行き抜くか」

令和6年11月13日(水)吉野町中央公民館大ホールにおいて、吉野町区長連合会防災研修会が開催されました。講師として奈良県防災士会の防災士4名が招かれ、区長さんや自治会長さん総勢43名を対象に「地震発生、発災から3日間をどう行き抜くか」と題して研修は行われました。第一部の「地震時タイムライン研修」では自分や家族、自治会について考えていただき、第二部の「グループワーク」では地区ごとに備えや取組について話し合っていただきました。防災の要ともいえる「人の繋がり」が盤石な地域だけあって、どの地区からも建設的な意見が出されたことに手応えを感じました。

<報告:小山防災士>

大和高田市災害ボランティアセンター運営訓練

2024年11月10日(日)大和高田市災害ボランティアセンター運営訓練に、奈良県防災士会より14名の防災士が参加しました。総合福祉会館1階やすらぎホールを災害ボランティアセンターとし、大和高田市が豪雨による浸水被害を受け、ボランティアセンターを立ち上げて2日目の訓練想定でした。事務局長の白石様より開会のあいさつの後訓練がスタート。防災士会8名がボランティア役となり、受付はQRコードに入力、オリエンテーション、マッチングに進み、資機材を受け取りボランティアに出発の手順です。能登への災害支援経験メンバーを配置し、ゴミの分別、泥だし後の廃棄場所等、運営側の方に気づきを与える指摘をして頂きました。困りごと相談は、住民役として防災士会5名を配置。事前に被害想定をお渡ししており、住人役になり切って訓練をして頂きました。訓練後の各班の振り返りでは、実際に運営をした事で見えた課題が報告され、内容の濃い又次回に繋がる訓練となりました。講評として八木沢が挨拶をさせて頂き、訓練は終了となりました。参加頂いた14名の防災士の方々、ご協力ありがとうございました。  <報告:八木沢 防災士>

 

斑鳩町総合防災訓練

11月10(日)、斑鳩町西小学校において、「令和6年度斑鳩町防災訓練」が開催されました。この訓練には自衛隊の他、町内各種団体のブース出展があり、斑鳩町自主防災連絡会が初めて「簡易トイレ」ブースを担当しました。県防災士会は、訓練企画段階に始まり、本番では防災〇×クイズとシェイク・アウト訓練を担当しました。また、自主防災連絡会の簡易トイレ設置については、本番前の予備研修と、本番でのアドバイスを担当しました。訓練には町内の住民の方が数多く参加され、特に、子供さんを連れた参加者が多く見られた訓練となり、盛況の内に幕を閉じました。  <報告:植村信吉防災士>