木津川上流部大規模水害・土砂災害に対する減災対策協議会 合同幹事会

令和7年1月29日(水)に木津川上流部大規模水害・土砂災害に関する減災対策協議会がWeb会議で開催され参加しました。参加自治体は、三重圏域では三重県、伊賀市、名張市、津市、京都圏では京都府、南山城村、奈良圏域では奈良県、山添村、宇陀市、曽爾村、御杖村。そのほか関係地域の河川・砂防事務所、気象台、鉄道、防災士会(奈良)など48機関の参加でした。対象となる木津川上流部は奈良北東部、三重西部の山間部を水源とし、京都南部を木津川として流れる地域です。その後京都の鴨川・桂川などと合流して淀川となり大阪湾へ流れる淀川水系に属しています。会議では令和6年の活動事例として自治体からは防災講演や訓練、河川事務所からは治水対策の実施状況が報告されました。防災士会奈良支部としても講演や訓練のほかに広報活動としてラジオ出演、新聞取材対応なども行っていることを報告しました。最近の地球温暖化・気候変動により2040年頃には降水量が約1.1倍、流量が1.2倍、洪水発生頻度が2倍になるとの予測から、流域治水事業をさらに加速・深化させて現在の取り組みを「流域治水プロジェクト2.0」に更新するとの報告がありました。奈良県支部としても、更に水害・土砂災害への減災対策に力を注ぎたいと考えています。                                                                                                       <杵島 防災士>

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R6年度大和川流域水害対策協議会

令和7年1月28日(火)奈良ロイヤルホテル鳳凰の間において、第6回大和川流域水害対策協議会(代表者会議)が開催され、奈良県防災士会からは末田理事長が参加しました。協議会は国土交通省近畿地方整備局の局長が座長となり、奈良県知事、流域25の市町村長、森林管理局森林事務所長、近畿地方環境事務所長、近畿財務局奈良財務事務所長、近畿農政局、奈良地方気象台台長と奈良県防災士会理事長で構成されています。

大和川は特定都市河川および特定都市河川流域への指定を全国で初めて受けた河川で、流域の雨水貯留浸透施設整備も進んでいます。地域の特性を活かして平常時に活用できる施設として貯水池を建設したり、溜め池を治水利用するなどの対策が進められていて洪水対策に役立っています。詳細な浸水危険地域も想定されていて、防災や避難行動に役立つ情報が沢山ありますが、住民への周知が乏しいため知らない方が多いと思います。奈良県防災士会は住民側として唯一の参加団体ですので、避難行動に繋がる情報周知の必要性を促していきます。

<末田政一 防災士>

都祁中学校防災学習(HUG)

令和7年1月16日(木)、奈良市立都祁中学校において二年生(3限目4限目)と一年生(5限目6限目)を対象とした防災学習が行われ、都祁地区自主防災会長でもある末田防災士が「HUG(避難所運営ゲーム)」を行いました。都祁中学校では年数回の防災学習の一環として、この時期に毎年HUGを実施しています。

2年生は2回目ということもあり、効率よく段取りを進め、1年生は全員が一緒になって考えながら取り組んでいました。通常HUGはPowerPointを使って説明を行いますが、授業時間内で短いこともあり、例年口頭だけで説明をしてゲームを行いながら慣れていってもらう方法で行っていますが、対応力の高さと独創的な考え方には感心させられます。

都祁中学校は市の指定避難所(二次避難所)になっていて、中学校が避難所になるときは大変な状況に宇陥っていることが予想されます。面積の割りに人口が少なく高齢化が顕著ですので、昼も夜も都祁にいる中学生を頼りにしていて、生徒達も自分たちが役に立てることを実感してくれています。いつもながら新しい発見があり、都祁の安全のための有意義な一日となりました。

<末田政一 防災士>

               

               

 

「道の駅クロスウェイなかまち」防災倉庫見学

令和7年1月11日(土)、奈良県防災士会第5回理事会が道の駅「クロスウェイなかまち」交流ルームで開催され、今回施設管理者である南様のご厚意により、特別に防災倉庫の見学をさせて頂きました。この施設の防災機能としては、①災害時に備え非常用発電を完備(72時間発電)②災害時に自衛隊等の支援活動が可能な駐車場(約1万㎡)③防災倉庫を備えるとともに、全ての建物を耐震化済みとなっており、全国に39カ所ある「防災道の駅」として国土交通省に選定されています。

施設の北東部に位置する防災倉庫には、7年保存のレトルト食品や飲料水、洋式のマンホールトイレ、1台で合計55A使用可能な大型発電機が6台、荷受け用のフォークリフトとパレットが保管してありました。トイレで使用するマンホールは南棟駐車場に5カ所あり、実際に蓋を開けて確認する事ができました。また駐車場の一部は車輪止めを無くし、ヘリポートとして使用できる仕様になっています。

レストランや奈良の物産を扱う直売所などの道の駅として魅力ある施設でありながら、防災拠点として作りこまれた道の駅となります。交通アクセスも便利な場所なので、ぜひ一度お立ち寄りください。道の駅「クロスウェイなかまち」の詳しい情報は以下のHPをご覧ください。道の駅「クロスウェイなかまち」公式HP https://michi-no-eki-crosswaynakamachi.pref.nara.jp

(報告:八木沢防災士)

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川上村東川地区避難計画(講演マイタイムライン等)

令和6年12月15日(日)川上村東川地区の「地区防災計画」策定について、7月から進めてきた地区防災計画のまとめとして末田防災士が東川地区住民対象にマイ・タイムラインの講義を実施。ちょうど15日でしたので「171災害伝言ダイヤル」の練習も行いました。

地区防災計画というとハードルが高いと思われがちですが、東川地区に八つある垣内のほとんどが土砂災害警戒エリアか浸水地区になっていて災害が発生する前に避難を完了する必要があることから、まず避難計画を作成しました。

まず7月に各垣内の役員対象に地区防災計画の説明会とワークショップを実施して、自分の地域の自然の特性と社会の特性を書き出して、避難時の計画をイメージしてもらいました。9月には防災士7名が8垣内の住民と一緒に「まち歩き」を実施して、危険箇所や一時避難できる場所などを調査しました。10月には9名の防災士が参加して、まち歩きで書き留めた地図を元に、危険地域や空き家などを色分けして地図を清書し、地区の特性や行動計画を文章にまとめました。住民の皆さんで作り上げたので、手作り感のある良いものが出来ました。その後役場で印刷原稿にしたものを最終講義の際に住民の確認してもらい、より自分事とするためにマイ・タイムラインを実施して、垣内ごとから家族単位の避難計画を策定しました。

地区防災計画の必要性が叫ばれていますが、なにから取り組んでいいのかわからない地域も多いと思います。地区防災計画の手本にしたいとのことで、県からも視察に来られました。避難計画の作成はもちろんですが、なにより住民の皆さんが改めて地域の事を考えるきっかけになったことが良かったと思います。東川地区は伊勢湾台風の際に大きな被害を受けていて、避難が遅れると孤立してしまう集落も多くあります。今回の避難計画が生きた計画になるように、またモデル地区として多くの方に知って頂ければ幸いです。

<末田政一防災士>

奈良地方気象台との勉強会

令和6年12月16日(月)奈良地方気象台において、奈良地方気象台と奈良県防災士会の勉強会が行われました。前半は奈良県防災士会が講師を務め、石川防災士が「地震時タイムライン研修」を、北村防災士は「能登半島に於ける災害支援活動について」説明し、植村相談役が全体総括を行いました。後半は奈良地方気象台の本多地域防災官より「大雨を想定したワークショップ資料」についてご紹介を頂きました。防災士からの質問にも丁寧にご回答頂きました。勉強会の後には懇親会の席も用意され、奈良地方気象台での防災への取り組みについて理解を深めることが出来ました。<報告者:小山防災士>

令和6年度 災害時における多様な主体間の連携を考えるフォーラム

令和6年12月14日(土)13時から、東大寺総合文化金鐘ホールにおいて、奈良防災プラットフォーム連絡会主催の「令和6年度 災害時における多様な主体間の連携を考えるフォーラム」が開催されました。このフォーラムは、内閣府「令和6年度 官民連携による被災者支援体制構築」のモデル事業として実施されました。奈良県防災士会からは、4名が参加し、事前準備・当日の運営支援を担当しました。まず、開会のあいさつ・オリエンテーションが行われ、基調講演としてJVOADの明城事務局長が講演され、続いて、トークセッションとして奈良県防災統括室の西村さん・須和さん、奈良県性格協同組合連合会の三谷さん、奈良県社会福祉協議会の浅井さん、コーディネーターとして、明城さん、コメンテーターとして災害支援レスキュウアシストの中島さんが、「奈良県内の多様な主体間の連携・協働の現状と課題について」議論された。休憩をはさみ、第2部として3つの分科会に分かれ、学習しました。(第1分科会)顔の見える地域づくりの底力~災害にも活きる地域のつながりを考える~  (第2分科会)企業による災害支援活動への参加~自分たちの良さ・わが社らしさを活かす~  (第3分科会)士業・専門職による分野横断の被災者支援ネットワークづくり~  参加者は、総計120人でした。           (報告者:板垣防災士)

 

シェイクアウト訓練、防災まちあるき(法隆寺防災訓練)

令和6年12月12日(木)法隆寺において、斑鳩町・法隆寺主催の防災訓練が行われました。2014年から毎年実施されている本訓練は今年で11回目を数え、毎回、斑鳩町の要請を受けて奈良県防災士会が支援をしています。今年度は奈良県防災士会から防災士16名が参加し、地元自治会や自主防災組織、法隆寺の関係者など約50名を対象に「シェイクアウト訓練」と「防災まちあるき」を実施しました。シェイクアウト訓練では修学旅行でその場に居合わせた高知工業高校の学生さん達が素早い動きを見せてくれました。

防災まちあるきに先立ち、能登半島地震や東日本大震災の地震発生の瞬間映像を聖徳会館で確認してから、参加者は法隆寺境内ならびに周辺地区の5つのエリアに分かれて出発していきました。エリアの一つは法隆寺山内で、大野執事長にご案内頂きながら、法隆寺関係者と防災まちあるきを行いました。参加者の皆さんにはいつもの見慣れた風景を防災目線で歩く事で新たな気付きが得られたことと思います。

本訓練の様子は当日放送の奈良テレビ「ゆうドキッ!」で取り上げられました。

(報告者:小山防災士)

広陵町防災士ネットワーク設立10周年記念式典

12月8日(日)10時から、広陵町グリーンパレス5階ホールで、広陵町防災士ネットワーク設立10周年記念の式典が開催されました。式典では、防災士ネットワークの長谷川会長の挨拶から始まり、広陵町山村町長の挨拶などがありました。式典のあとは、漫談及び防災落語を、元消防職員の桜屋正助が演じられ、小一時間笑いに包まれました。昼からは、5階ホールと1階エントランス、駐車場でいろんなコーナーを設け、防災について学んでもらいました。広陵町防災ネットワークは、奈良県防災士会の団体賛助会員です。  (報告:板垣防災士)

 

都祁地域合同防災訓練

令和6年12月1日(日)大和高原都祁地域において、都祁地域4地区の自主防災会と消防団の合同で「都祁地域合同防災訓練」が実施され、約200名の参加をいただきました。奈良県防災士会からは都祁地区の自主防災会長でもある末田防災士と都祁地区の防災士が参加しました。都祁地域には4つの旧小学校区に各一次避難所がありますが、今回は大災害を想定して2次避難所の都祁中学校を会場として実施。災害時には自主防災会会長をはじめほとんどの役員が一次避難所を担当しているため、2次避難所は慣れていない方が集まることが予想されます。今回の訓練では予め何の準備もせず、住民集合の9時から一斉にスタートだったので、もちろん受付も何もなく、初めての方はその時点で戸惑われていました。一応役割分担とタイムラインを冊子で全員に配布しましたが、体育館には机もスリッパも何もなく、自分たちで考えながら、全員が班分けのリボンを付けて手分けして避難所を開設しました。総務班と情報班は受付を設置、施設班は体育館に一人分の区画割りを養生テープで行い、物資班は非常食の配布。救護班も役割をこなし、全員が協力することで予定の45分間で避難所開設が出来ることが証明されました。

都祁消防団は早朝から都祁全域をパトロールと訓練の広報を行い、その後避難所に駆けつけて、広報指導分団の講義と防災○×クイズを担当。○×クイズでは全員に景品もあり盛り上がりました。消防団との連携テストでは、消防団と自主防災会のデジタル簡易無線が繋がらず、奈良市消防団で秘話コードが設定されていてお互い繋がらないことが判明し今後の対応に繋がりました。山間部は孤立の恐れがあるため、初動時は自分たちの地域だけで対応をする必要があります。今回はコロナ禍で久しぶりの方や初めて参加の方も多く、有意義な訓練となりました。

<末田政一 防災士(都祁)>