熊本地震について No.5

日本防災士会ホームページから転載しています。

熊本地震(9)

熊本市ボランティアセンターが設置されました

熊本市のボランティアセンターが設置され、ボランティアの募集が開始されました。
○設置期間 平成28年4月22日(金)~ニーズ終了まで
○設置場所 (仮称)花畑広場(熊本市中央区花畑町7番10号)
○開設時間 午前9時~午後4時
詳しくは下記をご参照ください。http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=12533

日本防災士会が組織としてボランティア活動を実施するのは、もう少し先になります。組織としてのボランティア活動とは、
1 集合日、集合場所、活動内容を決めて防災士会として防災士ボランティアを募集する。
2 参集した会員により、団体として行動する。
3 統括リーダーのもとに班編制を行い効果的な活動を期す。
4 交通手段(バス手配)、宿泊施設を団体として確保する。
5 現地ボランティアセンターに団体登録して密接な連携を行う。
ことを原則といたします。
こうした組織的な活動は、余震が軽減され、現地ボランティアセンターが十分機能し始めてから後となります。

従いまして、現在の活動は、会員の皆様個人による自主的なご判断、自己責任自己完結で行っていただいています。
個人として被災地入りする場合には、現地情報をよくご確認の上、渋滞の原因や公的機関による支援活動の妨げにならないよう、また被災者の方々のご迷惑とならないよう十分に留意してください。

日本防災士会「先遣隊の派遣」「地方議員連絡会の動き」

現地では、熊本県支部、九州支部連絡協議会の皆様が活動継続中です。日本防災士会の先遣隊として、大石伸雄常任理事が21、22日に現地入りし、地元の会員の皆様や関係機関と協議を行います。
4月5日に日本防災士会地方議員連絡会が設立されました。同会では、大石伸雄会長(西宮市議会議員)を中心にFacebookを活用して情報交換し、対応しています。

避難所ガイドラインを活用してください

内閣府(防災担当)はかねてより検討を進めていた避難所の確保と質の向上に関し、4月17日にガイドラインとして公表いたしました。これから避難所の支援に当たる方々は、ぜひご一読ご参考としてください。

◆【公表したガイドライン等】
・避難所運営ガイドライン(平成28年4月)
・避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(平成28年4月)
・福祉避難所の確保・運営ガイドライン(平成28年4月)
・避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(平成28年4月改定)

◆【ホームページの掲載場所】
http://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/index.html
( 内閣府防災ホーム>防災対策・制度>避難所の生活環境対策 )

【常務理事・橋本 談】
このガイドライン作成に当たっては、私が検討会ワーキンググループの一員
として参加させていただきました。これまでの知見に加えて、東日本大震災の教訓も盛り込んだ内容となっています。また私自身の経験、防災士会会員の皆様からお聞きした情報も盛り込んでいただいております。ぜひ、ご活用ください。

日本テレビ番組で在宅避難について解説・提言
4月19日、日本テレビNEWS EVERY(午後3:50~7:00)で、余震が続く中での在宅避難について解説し、危険回避について呼びかけました。また4月20日、日本テレビZIP!(午前5:50~8:00)でも備蓄品についてコメントいたしました(常務理事・橋本)

(平成28年4月20日 15:00)

 

熊本地震について No.4

日本防災士会本部ホームページからの転載です。

熊本地震支援活動につきまして(7)

余震や新たな地震の危険があります! 危険回避を!

今回の地震は気象庁も前例がないというほどの特異な災害になっています。被災地は危険でいぱいです。無理をせずに時期を待つことも大切です。もしも被災地に入る場合は、十分に気をつけて、自己責任での行動をお願いいたします。
このことを前提として、以下の情報をお伝えいたします。

益城町での状況

九州支部連絡協議会では、益城町での支援活動を再開・継続めざして、本日は久留米支部の末岡信支部長が入っており、明日以降は長崎県支部が一定の備品を持って活動する予定とのことです。
群馬県支部の濱島孝矢防災士からも、キャンピングカーで益城町入り、今日は全体的に落ち着いた状況なので現場確認の上、来週以降の活動に備えたいとの報告がありました。

京都府支部副支部長・森本隆防災士からの情報です

森本防災士の友人の方が、熊本でのボランティア受け入れを開始しました。また、支援物資の提供については福岡県筑後市の建設会社を中継基地として活動しているとのことです。活動と物資についてご協力いただける防災士がありましたら森本防災士までご連絡をいただきたいとのことです。
(本部事務局までご連絡いただければ、連絡先をお伝えいたします)

熊本地震支援活動につきまして(8)

濱島防災士より

群馬県支部の濱島孝矢防災士から続報。本日は、益城町古閑にある広安愛児園の避難所で、久留米支部、熊本県支部の防災士とともに合計6名で支援活動を実施したとのことです。

日本テレビで物資について意見

本部事務局・橋本常務理事が日本テレビ「news eyery」から取材を受けて、私たちが今できることというテーマで支援物資についての意見を述べました。16:30ころの同番組で「日本防災士会常務理事・橋本茂さんによれば」ということで「今は、個人で物資を送ることは控えたほうがよい」「自分の住んでいる自治体が支援物資を受付けているならば、食べ物ではなく、新品の下着、肌着などが望ましい。届いたとしても、被災地では手が足りないために箱を開けるまで、時間がかかることを留意。ニーズが変化していくので、義援金がありがたい」といったポイントを報道してくれました。
(平成28年4月18日 17:30)

熊本地震について No.3

熊本地震について、日本防災士会本部のホームページの情報を参考までに転載します。

(2)熊本地震について

当会熊本県支部では、社会福祉協議会と連携し、益城町役場及び避難されている方々に対する支援活動を開始しました(6人参加)。この後、長崎県、大分県、宮崎県の会員有志7~8名程度が現地入りし、支援活動を行う予定です。熊本県支部は社会福祉協議会と事前に協定を結んでおり、この協定に基づいて活動しています。
内閣府防災情報のページで、この地震に関する情報が公開されています。
http://www.bousai.go.jp/updates/h280414jishin/index.html
(28年4月15日15:20)

(3)熊本地震について

会員15人で益城町役場にて支援活動中。熊本県支部をはじめ九州支部連絡協議会の会員の皆さんが昨日から現地入りしています。災害ボランティアセンターが開設されていないために、昨日は組織的な活動はできなかったとのことです。16日午前1時25分ころの「本震」による、支援メンバーのけが・被害はなく、本日は益城町役場にて物資配布などの支援活動を実施中とのことです。
今後、被害や地震がさらに広がる恐れがあること、現地の受援体制が未整備のため、九州以外の地域から組織的に支援に入るべき状況ではありません。(個人による自発的な活動を妨げるものではありません)
今後の支援については、熊本県支部、九州支部連絡協議会からの情報を得て、対応させていただきたいと思います。   (28年4月16日午前9時30分)

(4)熊本地震について

遠方から支援に駆けつけるには非常に困難な状況です。しかし、被害は広範囲にわたっており、余震が少し落ち着いて、道路が復旧したならば必ず支援ボランティア活動が必要となります。日本防災士会は、現地で活動中の熊本県支部、大分県支部、九州支部連絡協議会から情報をいただき、支援活動の準備に入りたいと思います。  (平成28年4月17日午前9:00)

(5)熊本地震について

益城町で活動中の九州支部連絡協議会の旭会長(長崎県支部長)から情報をいただきました。
・昨日、益城町役場、社会福祉協議会と話し合いを行った。
・社会福祉協議会としては、とてもボランティアセンターを立ち上げる状況にない。余震が激しく、支援活動中に家屋倒壊、瓦などの落下の恐れがある。ボランティアの安全確保ができない。また電気が通じていないためパソコンを使うことができない。サーバーもダウンしている。今後の情報発信は県社協を通じて行いたい。
・個人的にかけつけたボランティアもおり、防災士の人も来た。
・ボランティアの仕事がないのではなく、危険なこと、停電等のため受援体制が構築できないのが実情。
・防災士会のメンバーは3時間ほど、ブルーシートの配布を手伝った。
・宿泊しているホテルも夜間に大揺れして、自分たちも報道陣も外へ出て安全を図った。
・以上の状況であり、それぞれの地元が心配なこともあるので、九州支部連絡協議会としての支援活動は、いったん区切りをつけて解散した。
以上のお話でした。
パソコン、コピー等が使えない状況では、ボランティアセンターの立ち上げは困難です。私たちが支援活動に入ることができるのは、少なくとも一週間程度先になると考えられます。
(平成28年4月17日 午前10:30)

(6)熊本地震について

昨日テレビ局が、避難所も様子をリレー中継していましたが、それぞれの避難所でこういう物資が不足していると強調していました。皆さまご承知の通り、こういう報道があるとその避難所へ1週間ほどして物資がどっと届くのが、過去の災害でしばしば起きています。個人、民間で被災地へ物資を送ることは、保管と仕分けの膨大な作業を被災地に強制することであり、送られてきた物資の腐敗などにつながり、被災地に迷惑を及ぼします。当会も加盟する東日本大震災支援全国ネットワークでも物資を送ること、そういう情報を流すことを厳しく戒めています。個人による支援は、現金がいちばんありがたいのです。
(お知り合いの方へ直接送ることは結構ですが、物流の状況をよく勘案してください)
(平成28年4月17日 午前11:00)

 

今後、順次転載していきます。

第24回「全国ボランティアフェスティバル”ふくしま”」に参加して

本年11月21・22日(土・日)福島県郡山市:ビックパレット福島において全国ボランティアフェスティバル”ふくしま”が開催されました。このフェスティバルは、全国の社会福祉協議会が各都道府県持ち回りで開催されているもので、本年は福島県で開催されました。以下、参加されました大北容子防災士から報告がありましたので掲載します。

全国ボランティアフェスティバルふくしまに参加して

常総市被災地支援ボランティア活動

平成27年9月23日(水)日本防災士会が実施した「常総市被災地支援ボランティア」第一次派遣に参加しました。私は、たまたま20日・21日と東京に滞在する予定になっていたため、この機会に、参加することとしました。当日、朝5時20分頃、東京駅を出発し、常磐線取手駅で関東鉄道に乗り換えましたが、関東鉄道は水海道以北は、不通の状態で運転されておらず、二つ先の駅近郊の集合地に行くため、タクシーを使うしかなかった状況でした。第一次派遣に参加した防災士は、総勢57名で、本部・茨城県・東京都・千葉県・埼玉県の防災士が主体でした。ボランティアセンターでのマッティングの後、グループ分けし、15名ぐらいのグループが、地域の被災家屋の後片づけの作業をしました。私のグループは、常総市沖新田町の古い建物と新築家屋及び作業所で、家具の水洗い・乾燥・消毒や床板の撤去・床下の泥の撤去・水洗い、障子・網戸・雨戸・ふすまの水洗い・乾燥などの作業を行いました。この辺りは、小さな八間堀川が鬼怒川の影響で水があふれ、住宅の床上まで浸水、この家の家族は二階に避難し、ベランダからヘリコプターに救助されたそうです。水道は復旧せず、飲料水はペットボトルに頼っていましたが、井戸水があったので、作業は容易でした。ただこの家の家族にとっては、毎日の泥との戦いであり、大変なご苦労と思います。水害前に収穫された田んぼに、コンバインで切断されたわら屑があったため、泥と共に切わらがそこらへんに流されて来ていました。未収穫の付近の田んぼの稲は倒れていて、大変な損害と思われます。ゴミ・粗大ごみの収集が追い付かず、まだ道路に山積みの状態のところが多く目につきました。常総市役所周辺も、消毒薬のにおいが残っている状態で、回復までまだ時間がかかる状況です。作業終了後、ボランティアセンターが用意したバスで、つくばエクスプレスの最寄駅まで送迎してもらいましたが、高校生や大学生が多数乗車していて、頼もしい限りでした。(板垣防災士)

 

 

 

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平成 27 年台風 18 号による関東・東北豪雨災害について

このたびの台風 18 号により被害を受けられた皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

奈良県防災士会では、紀伊半島大水害における経験をいかし、防災士会本部、栃木県支部、茨城県支部、宮城県支部などと連携をはかりながら、災害ボランティア派遣や寄付などの呼びかけを行いたいと考えています。

現時点では、会員や防災士会本部、他県支部などから情報収集を行っております。

奈良県防災士会としての動きが決まり次第、ウェブサイトにてご報告いたします。

集団移転地(宮戸、大浜地区)

被災地復興支援報告 ~東松島市~

311から3年半、被災地の今

日本防災士会奈良県支部 岩野祥子

2011年3月11日に発生した東日本大震災以降、宮城県東松島市に足を運び、被災からの復興の様子を見続けています。去る9月26-28日に訪れたときの様子を報告します。

集団移転地の造成工事

私見ですが、東松島市はわりと順調に復興が進んでいると感じます。311から1年間は月に1回から数回、それ以降はひと月から3か月に1度程度、東松島市を訪れていますが、行くたびに変化を感じられます。一方、福島原発の周辺地域へは、年に1~2回程度しか行かないにも関わらず、「前回から何も変わっていない」と感じることがあり、その違いを実感します。

集団移転地(宮戸、大浜地区)

宮城県東松島市内の集団移転地(宮戸の大浜地区)

今回、市内の数か所で目に留まったのが、集団移転地での建築工事が始まっていたことです。上の写真は、宮戸の大浜地区。6月に宅地造成が終了し、現在は住居の建築工事に移っています。

集団移転地(牛網地区)

宮城県東松島市内の集団移転地(牛網地区)

同じく、市中心部に近い、牛網地区の集団移転地です。

生活復興支援センターの活動

東松島へ行くたびに訪れるのが、「東松島市生活復興支援センター」です。ここは、震災発生から約5カ月の間は、「東松島市災害ボランティアセンター」として、泥出しや災害ゴミの撤去など、被災者と支援者のマッチングを行っていました。片付けがひと段落して以降は、仮設住宅で暮らす人たちのサポートや、失った仕事や家を今後どうしていくかなど、生活を立て直すために必要な、幅広い支援をするための「生活復興支援センター」へと活動の幅を広げました。

東松島市生活復興支援センターの渡邉さん

東松島市生活復興支援センターの渡邉さん

東松島市では、「生活復興支援センターは仮設避難者を見る」「東松島復興協議会(東松島市で活動する全国のボランティア団体やNPO・NGOが連携して活動を行うためのネットワーク)は在宅避難者を見る」というすみわけの元、復興に取り組んできました。わたしたちは在宅避難者から直接ニーズを聞きとりながら活動してきたため、仮設の人たちの様子や、行政の動きはほとんどわかりませんでした。そこで、東松島に来るたびに、生活復興支援センターを訪ねて、仮設避難者(現在は災害公営住宅への入居者も含む)の様子や、行政の取り組みについて、話を聞かせてもらっています。

話を聞く中で、震災から2年目となる去年あたりから、生活復興支援センターの役割のひとつに、災害を経験していない自治体への経験の共有と、災害への備えについての啓蒙活動が加わったように思います。今回訪れたときには、子ども向けのHUG(避難所運営ゲーム)の資料などを見せていただくことができました。

「被災者自身も、数年たてば経験を忘れてしまう。今後は、災害を経験していない子どもも増えていく。被災地域の中で、今回の教訓を生かせなければ意味がない」ということで、地域の人に対し、また、災害を経験していないよその地域の人に対し、東松島市が経験したことを伝えていく活動を、今後はさらに積極的に行っていくようです。

災害復興支援報告 〜気仙沼から〜

災害復興支援として気仙沼で支援活動を続ける伊藤東洋雄防災士(奈良県支部:王寺町)から便りが届きました。
以下、全文を掲載します。

被災地復興支援活動中間報告

〜気仙沼だより〜 

日本防災士会奈良県支部 伊藤東洋雄

気仙沼市におけるまちづくりの考え方

東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた宮城県気仙沼市の復興支援のため当地に来てはや1年が経過しました。本稿では、気仙沼市におけるまちづくりの考え方について報告します。
震災直後のがれき散乱の状況

震災直後のがれき散乱の状況

 

かさ上げされたマンホール

かさ上げされたマンホール

 

【地震・津波発生からまちづくり復興まで】

1 地震・津波発生(平成23年3月11日14時46分頃)

2 被災者(家屋倒壊など)は学校の体育館などの避難所(105カ所)へ避難

3 仮設住宅を建設し、避難所から仮設住宅へ移転(仮設住宅は学校職場などに建設)

4 恒久住宅を建設し、仮設住宅から移転(主として次の3つのパターンがある)
−1 安全な場所に自宅を購入し各自で移転

−2 災害公営住宅に移転(自力での住宅再建が困難な市民のた
めの公営住宅)

−3 防災集団移転事業(津波被害の恐れがない地区への集団移転)で造成された宅地を購入し各自が建築後移転

 

【まちづくりの考え方 災害危険区域の指定と土地利用計画】

《総合的な津波防災対策》

■明治三陸・昭和三陸地震津波などの数十年から百数十年に一度発生する津波(L1津波)に対しては、海岸堤防により、確実に津波から街を防御する。

■1000年に一度といわれる今回のような津波(L2津波)が起こった場合浸水が想定

される地域には、居住しない。

今後の防災への取り組み

《災害危険区域の指定》

L1対応の防潮堤整備等を実施しても、東日本大震災と同様の津波で浸水被害が発生する可能性が高い区域を基本として指定している。

災害危険区域に指定(平成23年7月)された地区は居住の用には使えなく、水産加工施設など商業・工業などの非居住区域となる。

【復興の現状】

1 災害公営住宅 19地区、1,998戸のうち完了0戸

2 防災集団移転地38地区・970区画のうち、今年3月に初めて6区画が完成した。

3 防潮堤 87カ所のうち完了0カ所

4 震災廃棄物(瓦礫)処理 完了
下水道汚水枡の被害調査

 

【復興への課題】

5 これまで経験したことがない大規模災害に直面して、復興への強いリーダーシップが求められる。

6   復興計画に対する住民の合意がまとまりにくい。(防潮堤の高さの決定など)

7 復興事業に時間がかかる。

・防災集団移転事業などの実施に際し、相続手続きや抵当権解除など地権者の同意が必要。

・埋蔵文化財調査や開発行為の手続きなど法律に縛られる。

8 広範囲にかつ時期を同じくして復興に取り組むため、行政の職員、建設会社、建設資材が

逼迫し、事業がはかどらない。

9 復興事業に時間がかかるため、それぞれの事情を抱えた住民には待ちきれなく、他の自治体に転居し、人口が減少し復興計画の見直しが必要になる場合がある。

3.5mかさ上げされる

3.5mかさ上げされる

 

建物は流され基礎のみが残っている

建物は流され基礎のみが残っている
かさ上げされたマンホールと下水の仮設配管

かさ上げされたマンホールと下水の仮設配管

伊藤東洋雄防災士(支部監査)が復興支援で気仙沼へ

 来る2月1日、伊藤東洋雄防災士:支部監査(王寺町)が災害復興支援の臨時職員として宮城県へ赴任されることになりました。任期は2年で、赴任先は宮城県気仙沼市です。
 現地では、主に土木技術者として復興支援にあたられます。
ご高齢(72才)にも関わらず、被災地での復興支援に向かわれる伊藤防災士の心意気に敬意を表すとともに、万全の体調管理と、無事、責務を果たされんことを心から願いつつ、支部の皆様にご紹介します。
 以下、伊藤防災士からのメッセージを全文掲載します。
「宮城県へ復興支援に行くにあたって!」 
 この度、東日本大震災で壊滅的打撃を受けたインフラ復興のため宮城県に赴任することになりました。
 日本防災士会奈良県支部では、皆様と一緒に色々な活動や勉強をさせて頂き、ありがとうございました。厚くお礼申しあげます。
 宮城県では、やらなければならない復興事業が多いのに、それに携わる技術者が足りなくて困っているという現状を知り、土木技術者の一人として何かお役に立ちたい、との思いから職員募集に応募しました。宮城県から気仙沼市に派遣が決まり、主に下水道事業の復興(計画・設計・施工管理)に携わることになります。
 生れてから関西より北では生活した経験がなく、土地勘もなく、気候風土もわからない上、2年間という長期間を全うできるか不安もありますが、被災者の皆様と一体となって、できるだけ早く正常な生活を取り戻せるよう微力を尽くしたいと考えています。
 今後とも、ご指導・ご鞭撻よろしくお願いします。

 


                 防災士 伊藤東洋雄(王寺町)

野迫川村で天体観測会

さる6月29日、野迫川村中学校横の空き地で「天体観測会」が行われました。 この天体観測会は、長引く仮設住宅暮らしに少しでも役立てばと北股地区住民の皆さんを対象に、三郷町在住の西川防災士(支部役員)が企画し実現したものです。 この天体観測会には、北股仮設住宅に暮らす皆さんを始め多くの住民の方が訪れ、月のクレーターや土星の輪などの天体ショーを楽しみました。

天体観測の準備をする西川防災士
天体観測の準備をする西川防災士


望遠鏡をのぞく野迫川の子供たち

望遠鏡をのぞこうと順番待ちをする子供たち 曇り空の夜7時から始まった天体観測は、しばらくすると雲も薄れ、月のクレーターや土星の輪がはっきりと見え、中でも”こと座の1等星ベガ”のダイヤモンドのように輝く姿に参加者はうっとり・・ また、非常に珍しいとされる人工衛星が3回も肉眼で確認できるなど野迫川の夜を堪能しました。 この天体観測に訪れた高齢者は、「長生きはするもんやの~、こんなん見せてもろて・・・」 と、感動された様子で、しばし仮設住宅での不自由な生活を忘れられた様子。 親子ずれ、家族ずれの方の姿も多くみられ、楽しい一夜のひと時となりました。 (取材:植村信吉)