令和6年9月「能登豪雨」被災地支援報告
令和6年10月7日(月),8日(火)先遣を兼ねて植村相談役、村山参与が能登半島へ災害ボランティアに入りました。
6日夜9時に奈良を出発、7日朝4時半に穴水駅に到着し仮眠。
7日は雨天でVCは活動中止のため、輪島市経由で土砂災害のひどかった珠洲市大谷地区を目指しました。輪島市では倒壊した7階建てのビルの解体が始まっておりユンボが作業中。地震で隆起した海岸沿いを北東に進むと、店や家屋が土砂に埋もれ、道路は片側交互通行や土砂崩れ、えぐられて狭い道、土留めの黒いフレコン袋の横の道などがいたるところで見られた。ところどころで、防波堤の外に臨時の道路が作られ、かつて海面下だった海岸を走る(不思議な感覚)。しばらく行ってこれも海面下の舗装されていない道路に侵入したが、車はあえなくスタック。四駆に乗っていると安易に判断した結果招いたスタックでした。近くの工事現場の作業員のご厚意でユンボにてけん引して頂き脱出。安易に判断しないで、安全第一を心がければ防げた事態と猛省しています。
海岸線から向かう事を諦めて、再び輪島市から能越道を経由して宿泊場所である珠洲市蛸島町の仮設住宅内の集会所へ。この仮説住宅内の集会所で宿泊できたのは仮設住宅にお住いの石川県支部防災士会会員のご尽力でした。近くの保育所におられた方の話では、ここの仮設住宅は浸水被害がなかったけど、自宅は周りが池のようになってしまったとのこと。
8日、集会所は午前中使用予定があり8時までに退出する必要があるとのこと。朝、ゴミ出しの70代の女性に挨拶すると「まあ!奈良から、ありがとうございます」、「2年で仮説を出ないといけなく。家は全壊だが、納屋を改造して夫婦で住むつもり」と明るく話をされていたことが印象的でした。
8日のVCはボラバス2台60名、団体25名の計85名。
私たちは、他の団体の方を含めて8名で珠洲市上戸地区の床上浸水被害の店舗兼住宅の布団や家具を正院町にある被害者の倉庫に移動する活動と、浸水被害で使えなくなった不要家具を蛸島災害ゴミ仮置場へ軽トラで運搬する作業を開始。作業は、まず泥をかきだして動線確保から始まり、運搬作業チームと住宅敷地内の駐車場に溜まった土砂を土嚢袋に入れる作業に別れて活動。
このお宅に住んでおられた被災者の方は、「地震で家がほぼ全壊」「なんとか使える家財道具を知り合いのツテを頼ってここに運んだのです」「その家が床上浸水で、ご覧のとおり・・」と話されていました。
気丈に話されたはいましたが、その心中は察するに余ります。心が折れないことを祈りながら帰路につきました。