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自主防災支援事業(大和高田市) 「大地震!マンションでの在宅避難について考える〜防災講演・安否確認訓練」

令和7年2月2日(日)ディオ・フェルティ大和高田において「大地震!マンションでの在宅避難について考える」と題して防災訓練が行われました。本訓練は奈良県自主防災訓練支援事業の一環で、奈良県防災士会が講師を務め、奈良県防災統括室、大和高田市危機管理課、マンション管理会社の皆さんにもスタッフとしてご協力頂きました。前半は大地震発生時にマンションで在宅避難するための備えや心得について講話をしました。後半はマンションに最近導入された全館放送システムの訓練放送や、タオルを使った安否確認訓練、支援物資の運搬訓練などを行いました。停電でエレベーターが停止しているという想定の下、参加者17名は各フロアに分かれてドアノブにタオルが巻かれている住戸を確認して回りました。マンション総住戸の約半数に当たる31戸にタオルが巻かれており、訓練参加者は多くの住民が協力して下さったことに手応えを感じていたようです。最後は市や県から届いた支援物資を受け取り、再び階段を使ってご自宅まで帰って頂きました。 <小山防災士>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

危機管理対策本部における「テーブル訓練」 奈良工業高等専門学校

令和6年9月6日(金)奈良工業高等専門学校において、危機管理対策本部による「テーブル訓練」が行われました。災害想定は南海トラフ地震で、授業中の午前10時に発災したとして、危機管理対策本部に従事する教職員8名が訓練に取組みました。ファシリテーターは奈良県防災士会の植村防災士が務め、発災直後からその次、更にその次と、時系列に一人一人がどう動くのかを考えて頂きました。発災直後の安全確保、安全な場所への避難、学生及び教職員の安否確認、本部立上げ以降を考えるだけでも、その日の天候や被害状況に拠っては選択肢を複数用意しておくべきであること、学生を校内にとどめておくべき条件と帰宅させる判断基準を状況に応じて何段階か設定しておくこと、周辺住民が避難してきた際の対応方針を地元自治会と予め共有しておくことの必要性等が浮き彫りになりました。奈良高専でのかつての取組みや現状、他の高専における参考事例なども話題に供され、参加者全員で意識を共有することが出来ました。   <報告:小山防災士>

都祁中学校地震対応練習

令和6年7月4日(木)、奈良市立都祁中学校において、全校生徒を対象とした防災学習が行われ、地元自主防災会長でもある末田防災士が「地震対応練習」を行いました。ナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)に合わせて毎年実施しています。まず各教室で地震対応の講義の後、放送を用いて3分間全生徒がシェイクアウトを実施しました。その後、安否確認のために校庭に集合し、防災担当教諭の説明で「訓練」はさせること、「練習」はすることなので、都祁中学校では防災訓練ではなく防災練習と言っていると説明をいただき、末田防災士が何のために練習するのかと、自分は大丈夫という正常性バイアスを歌を交えながら説明しました。都祁中学校区は平坦の市より面積が広いにもかかわらず人口が少なく高齢化が進んでいるため、昼も夜も都祁にいる中学生を頼りにしています。まずは自分たちがケガをしないことで、助ける側になれるように練習を続けていきます。

<末田政一 防災士>

介護施設スタッフの地震編タイムライン

令和6年3月10日(日)、生駒郡三郷町の介護NPO法人三郷サンサンハウスのデイサービスセンター「くるみ」において介護施設スタッフのための地震編タイムラインを実施しました。三郷町内にあるサンサンハウス系列のデイサービスセンターや小規模多機能ホーム、本部から介護士や事務職員の方など22名が参加されました。奈良県防災士会が各地で実施している地震編タイムラインの内容を「私と家族の行動/隣・近所」から「私とスタッフの行動/利用者さん」へとアレンジした内容で進行し、もし業務中に南海トラフ地震が起きたらどうしますか、という時系列の課題に取り組んでいただきました。参加者の中にはホームで介護に当たる方や、利用者さんをご自宅に車で送迎する方もおられ、施設にいるときだけでなく送迎中だったらどうするのか、また本部の事務職の方なら各施設のスタッフとの安否確認などの連絡をどうするのかなどをテーブル内で相談や意見交換もしながら考えていただきました。三郷町は南海トラフ地震が起きた場合に想定される震度は震度6強とされています。振り返りパートで映した東日本大震災の動画の内容にも驚かれて日ごろからの備えについてもどうすれば良いのかと真剣に考えておられました。利用者さんの多くは高齢者のため自力で身を守る行動を取ることや避難することが困難な方です。いざという時に自分と利用者さんの両方の命を守らなければならないということを、これまで漠然と考えていたがみんなで話し合い文字にして書き出すことで改めて大事さを実感できたとの感想が多くの方から出て、お互いにとって有意義な研修会となりました。

(報告者:北村防災士)

 

2月12日 石川県珠洲市内 仮設住宅での訪問聞き取り調査

チェック項目一覧表
・世帯主氏名
・入居世帯数と人数
・インターホン(鳴らない場合はコンセントの接続確認)
・IH(問題無く使用できているか)
・TV(初期設定が必要なため住人が出来ていない時は代わりに行う)
・お風呂・シャワー(給水があまり多くないため出にくくなることもあると伝達)
・介助の必要性(お買い物、お風呂)
・見周りの必要性 2月10日からの被災地支援活動をひとまず終えた12日の夜、石川県支部の要請で奈良県支部の北村、東、石川県支部の中野防災士と珠洲市理学療法士の奥佐先生の計4名で18時半ごろから部屋に明かりの灯った約20軒の仮設住宅を訪問調査いたしました。
チェック項目は別表のとおり。                                             オール電化であることと独居高齢者が何名かおられるため一軒一軒できるだけ丁寧な対話を心掛け、今困っていることがないかなどの聞き取りを行いました。
IH器具や給湯器の使い方が判らずお湯も沸かせず過ごしておられる方やTVの初期設定が出来ておられない方などはお部屋へ上がらせていただき使い方の説明を優しく丁寧にさせていただきました。
また、同系列の数軒の住宅でエアコン用と家電用のコンセントの設置不良も発見しこちらは施工に問題があるとして業者による即時対応を報告しました。
仮設住宅は防寒対策で窓ガラスが3重構造になっているのですが携帯電話の電波を遮断するようで、「繋がらないから電話をするときは外に出ている」「金沢の息子から安否確認の電話が繋がらないと言われ困っている」といった声が非常に多かったのも印象的でした。
チェックした報告書は石川県支部の中野防災士へ委ね、北村、東の両名は13日早朝珠洲市を発ちました。
後日、奥佐先生と連絡が取れその後について以下のようにメッセージをいただきました。
「あの後、仕事場に戻り、定期的に仮設住宅を回る(サポートする)必要があることを伝えた所、その人材が準備されることになりました!
奈良の皆さんの、丁寧な活動に感謝いたします!!本当にありがとうございました」
自分たちの活動が仮設住宅の問題解決の糸口になれたのなら嬉しい事ですし、多くの被災者の方々と対面でお話しできたことはとても貴重な体験となりました。

 <報告:北村厚司防災士>

広陵町馬見北6丁目防災訓練「日用品を使った災害時のサバイバル手法の体験」

令和5年12月3日(日)、広陵町馬見北6丁目集会所において、「日用品を使った災害時のサバイバル体験」と題して防災研修会が行われ、小学生を含め約60人が参加されました。参加者が多く、1階と2階に分かれて実施しました。防災士会から4名が参加し、新聞紙を使った「マイトイレ」(和歌山大学)、「スリッパ」、「ごみ箱」の作成、レジ袋を三角巾の代用として腕を吊る方法を指導しました。10月に実施した安否確認訓練では確認率が81%とのことで、防災意識の高い自治会です。皆さん熱心に取り組んでおられました。<八幡領防災士>

天理市西長柄町防災訓練

令和4年11月20日(日)天理市西長柄町公民館及び長柄第1公園において、西長柄町自治会・自主防災会主催による「西長柄町防災フェア」が開催されました。第5回となる今年の防災活動フェアは奈良県の「地域防災力支援ワークショップ・自主防災訓練支援事業」の支援を得て行われ、約180人が参加しました。

自主防災会の班員は所属する「総務避難誘導班」「水防消火救護班」「給食給水班」のそれぞれに定められたテーマに沿って訓練を行いました。総務避難誘導班は「安否確認用シート」を用いて全世帯の安否確認を行い、その集計を災害対策本部へ報告しました。水防消火救護班は安否確認のサポートと、天理市消防分団の指導による「初期消火訓練」を行いました。給食給水班は「レトルトカレーの提供」を150食行いました。防災倉庫の備品をすべて搬出して「防災備品展示」も実施されました。

参加者は奈良県防災士会の板垣防災士と村山防災士による「安否確認の取組みについて」の講演を聴講した後、奈良県防災士会の指導による「簡易担架」「ロープワーク」「簡易トイレの使用方法」などを体験しました。

(報告:南上防災士)

都祁中学校防災学習

令和4年7月7日(木)、奈良市立都祁中学校において全校生徒を対象とした防災学習が行われ、都祁地区自主防災会長でもある末田防災士が「地震対応練習」を行いました。ナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)に合わせて毎年実施していますが、昨今は新型コロナウイルス感染防止のため、集合しての安否確認と講義の代わりに、オンライン授業を利用して各教室のモニターで相互連絡をしています。今回は地震対応練習の他に、オンラインでロープワークも試みました。

まず、各教室で地震対応の講義の後、放送を用いていっせいシェイクアウトをして、その感想と「何が」「何処が」危険なのかを各自考えて書き出してもらいました。

・机が小さすぎて潜るのが大変だった。時間がかかった。

・窓ガラスや電灯が割れて降ってきたら怖い。テレビが落ちたり、後ろの棚から物が飛んでくるかも。

・先生が身を守っていなかったので、危ないと思った。

・机に掴まっていても、机ごと飛ばされるかもしれない。

このようなシェイクアウトに関しての意見があって、自分事として捉えられた実のある練習になりました。大地震で多くの人がケガをした時は、まず命に関わるケガかどうかを判断して、助けを呼んだり応急処理をする。そのために「まず自分がケガをしない」を最優先で考えること、日頃から何が?何処が?危険なのかを知っておき、状況を判断することも中学生にやって欲しいと話しました。

実技訓練はどうしても密になりがちですし、人数が多いときはロープの準備も大変なので、ロープワークは初めての試みで「荷造りひもを使ったオンライン講義」でやってみました。災害時だけではなく、普段の生活でも役に立つ、本結び、もやい結び、巻き結びをモニター越しに説明しながら、全生徒が各教室で練習しました。

・ほどけない結びなのに、ほどくときは直ぐにほどけるのにビックリした。

・いろんな結び方があって、それぞれ固さとかが違うのがすごいと思った。

・ロープの便利な使い方が面白くて興味を持った。もっといろいろ練習したい。

・ひもの結び方は難しくてうまく出来なかったけど、話が面白かった。

難しかったという意見も多く、モニター越しなので見にくいという部分と、出来ていない人が講師側から確認出来ないといったオンラインでの問題も発覚しましたが、ロープではなく太めの荷造り紐を使用したことで、実際の使用状況をよりイメージすることが出来ました。みなさん楽しんで練習をしてくれたので、大変有意義な一時間になりました。

<末田政一 防災士>

くらしに活かす防災講座 第四回「平群町の自主防災活動について」

 

令和3年9月11日(土)、平群町中央公民館において平群町連続講座/くらしに活かす防災講座 第四回「平群町の自主防災活動について」を行い12名の方が受講されました。今回は、平群町の自主防災活動についてと言うことで、平群町防災士ネットワークの堀田氏、安井氏が中心となり、すばらしい活動の報告と講義を行って頂きました。

冒頭のすこしの時間ですが、八幡領理事から自らが防災士になったきっかけ談をお話し頂き、同様に受講者の方からも話を伺いました。受講者の方のきっかけとしては、「自治会の中に防災組織がないので作ろう」「自治会役員の防災知識が乏しいから」「高齢化」「防災について学びたい」「ネットワークを広めたい」「ひとの役に立ちたい」など、の話を聞く事が出来、意識の高さに感心させられました。

続いて、本題である研修に移り、平群町防災士ネットワーク 堀田会長より「みんなで作ろう!防災かまどベンチ」についての講義が行われました。平成25年度第1号となる、”かまどベンチ”制作秘話、全15基の製作における苦労話や子供、学生の方が参画してくれた事など、係ることで広がるネットワークや熱い思いを聞く事が出来ました。また、経年劣化に伴うメンテンナスも終えたとの事で、災害発生時はもちろんであるが、平時のイベントなどにも大いに活躍するものと改めて認識しました。

休憩をはさみ、続いては、平群町防災士ネットワーク 安井副会長より椿台地区の自主防災会活動について活動報告がなされました。啓蒙活動として、広報紙の全戸配布(毎月)、学校や催事場での防災教室開催や講師、防災訓練として「かまどベンチを用いての炊き出し訓練」「安否確認訓練」「救急救命訓練」「ロープワーク訓練」「外部研修」、etc、多種に亘り活発的に活動が継続されています。ここまで自主防災会で開催されている地区は少ないと思います。限られた時間のなか、最後に素人の製作とは思えぬ出来栄えの防災に関する辻説法を披露頂き、活動報告をまとめて頂きました。

受講者の方からは、椿台における実際の活動について学ぶ点が多いとのご意見が多数有り、多くを学び訓練する事の大切さを共有頂けたのでは無いかと思います。        [報告者:大坂間防災士]

平群町防災講座(第4回)訓練 活動報告書_20210916提出 (1)

「平群町連続講座/くらしに活かす防災講座 第三回」

 

令和3年8月7日(土)、平群町中央公民館において平群町連続講座/くらしに活かす防災講座 第三回「平群町の災害リスクを知ろう。〜地震について〜」を行いました。今回は13名の方が受講され、平群町防災士ネットワークからも4名の方に運営のご協力を頂いております。本講座は小山防災士が担当しました。

近畿圏における活断層の紹介から講話が始まり、活断層が動くと言うことは地震に直結する活動で有り、その規模を示すマグニチュードと特定の場所における揺れの大きさを示す震度について、中央構造線断層帯地震(内陸型)と南海トラフ巨大地震(海溝型)を想定した震度資料にて丁寧な説明がなされました。

「地震発生!そのときどうする?」を課題として、大地震発生時のポイントについて参加の方にも一緒に考えて頂きました。緊急地震速報もしくは大きな揺れを感じたら「まず低く、頭を守り、動かない:シェイクアウト行動」をとり、あわてずに安全な道を考え、安全な所へ「一時避難(いっときひなん)」。安全が確保されたら家族・同僚、ご近所の「安否確認」などを行う。また、発災に伴うさまざまな事象については、助け合いを行う。避難所における運営についても自主運営が基本である事から、その為に日頃から訓練を行う事が大変重要となることを改めて確認頂きました。

「地震に備えよう」と題したパートでは、阪神・淡路大震災における死亡と負傷の原因から、地震の際に命を守る為、安全に避難する為にすべき対策について考えてみました。家庭内にて地震が起きたら危険な所は?など課題画像をもとに発表してもらい、その対策方法などを意見交換して理解を深めて頂きました。また繰り返しとなりますが、非常時の持ち出し品や助け合いが必要であること、また知識として地震等の災害による家屋の再建に関する費用支援や修繕費用など、日頃から考えておくべき事なども備えの一つとして取扱いました。

最後のまとめとして、

災害発災時は

①“そこにある物しか物はない!“

→日頃からの備え(=備蓄や対策)が大事だよ

②“日頃やっている事以外はできない!“

→練習(=訓練)が大事だよ

③“助け合いなしに災害は生き抜けない!“

→日頃からの助け合い(=人のつながり)が大事だよ!

として、第三回の講座を終えました。

受講者からは、災害への備えについて、活かされる内容であったとの評価をいただいており、大変よかったと思います。

(記録・報告):大坂間

平群町防災講座(第3回)訓練 活動報告書_20210809提出