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広陵町(DIG)地震災害編

平成24年2月25日、広陵町の「さわやかホール」にて
広陵町主催の防災士養成講座が開催されました。町内から
約70人が参加されました。たくさんのカリキュラムを受け
られたいへんだったでしょう。防災士になられ地域での
ご活躍を期待します。
 
日本防災士会奈良県支部 
 講  師      山口 正春さん
 ファシリテーター  井上 清さん、高溝 広之さん、松尾 修さん
 
             高木 忠雄さん、柏田 勝幸さん、南上 勝栄さん
                       

     講師の山口 正春さん
 
 避難地の確認。地震時、狭い道路は倒壊物で通れなくなる場合も想定。

防災士シンポジュームin姫路 

 
 阪神・淡路大震災、東日本大震災や台風12、15号の教訓を踏まえて、東海・東南海・南海地震などの巨大地震に備えるための課題を抽出し、市民レベルにおける防災・減災への取り組みの方向性を示すべく、下記の日程で「防災士シンポジューム」が開催されます。
 防災士の皆様におかれましては、積極的な参加をお願いします。
◇ 事業名称  第3回  防災士シンポジューム in HIMEJI
◇ 開催日時  平成24年1月29日(日)、13時~17時
◇ 入場料    無料
◇ 主 催    NPO法人 日本防災士会兵庫県支部
◇ 協 賛    NPO法人 日本防災士会、日本防災士機構
◇ 主な内容
     13:00  開会
    13:20  基調講演 「大震災の教訓を地域にどう活かせていくか?」
    14:30  パネルディスカッション
                         「大震災の教訓を活かす地域防災リーダーの役割」
           ● コーディネーター
             大石伸雄(防災士会兵庫県支部長)
           ● パネリスト
             藤原由成(兵庫県西播磨県民局長)
             有馬妙子(姫路市連合婦人会長)
             橋本 茂(日本防災士会専務理事)
             梅木直幸(防災士会和歌山県支部長)
    16:50  閉会あおさつ
    17:00  閉会
◇ 申し込み   氏名・住所・連絡先を記入の上、
        〒 671-1511
                       兵庫県揖保郡大田768-5
                       ジンポジューム事務局(森川)まで
            Eall  mtbousaisi@yahoo.co.jp
                           FAX   079-277-4770

東日本大震災・台風12号被害支援報告会

 平成23年9月25日、奈良市防災センターにて会員13名の参加で、東日本大震災支援報告会を開催いたしました。木本支部長からは、宮城県と岩手県宮古市への支援と義援金を届け前日戻られ、報告していただきました。4部(山口正春氏、南上勝栄氏、奥田仁氏、井上清氏)の報告書提出があり、4名の方から状況と支援報告を受けました。 
        
       
   東北の支援から戻られたばかりの       DIG訓練指導員でもある山口氏から東北
     木本支部長からの報告            支援活動と、中国から来日の消防関係者                                  
                                を迎えてのDIG研修報告
 
      
 石巻市と水害の天川村支援と地震前兆        東北支援とリアルタイムでの台風12号に                  
 現象の報告をする南上氏              よる十津川村の土砂災害救援報告をする
                                井上部会長

防災実技講習(大阪消防学校主催)の案内

  
 下記の日程で大阪市消防学校にて「防災実技講習」が開催されます。
この実技講習は、毎年、大阪消防学校が開催しておりますが、本年も防災士会大阪支部のご厚意によって、奈良県支部からも参加することができます。
参加を希望される方は、必ず、メールまたはFAXにて申し込んで下さい。
◇とき  平成23年11月20日(日)、13:00~16:00
◇ところ 大阪市消防学校。会場は、下記を参照(クリックして下さい)
http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/cmsfiles/contents/0000068/68806/tizu.pdf
◇当日の主な実技講習内容
   1、防災学習
     ・ 燃焼と消火
     ・ 地震発生
     ・ 大阪市防災対策
   2、実技
     ・ 粉末消火訓練
     ・ 可搬式ポンプ操作訓練
     ・ 煙中体験・避難訓練
     ・ 暗中体験・避難訓練
     ・ 救出救護訓練
◇申込及び問い合わせ先
   住所、氏名、携帯番号(当日の連絡先)、生年月日(保険加入用)を記載の上、
   下記記載のFAX番号、またはメールアドレスまで申し込んで下さい。
   FAX  0745-56-5817
   E-mell  shintyan@iris.eonet.ne.jp
※ 必ず、メールまたはFAXでお願いします。(担当、植村)
◇参加費  無料(但し、交通費は自己負担)
◇参加人数  5名 (今回は人数に制限があるので先着順といたします)
◇その他  参加者は、当日12時45分までに会場へ集合
◇注意事項
この講習会は、大阪支部のご厚意で大阪支部の枠に奈良県支部が参加させて頂く形になります。
また、筆記用具持参の上、動きやすい服装でご参加下さい。

東日本大震災ボランティアレポート(No.2) ~気仙沼~

 

 東日本大震災で現地へボランティアとして参加した山口防災士(広陵町)からレポートが届きました。山口防災士は奈良県が募集した「災害ボランティアバス」で気仙沼市へ行かれました。
以下、山口防災士のレポートを掲載します

平成23年5月20日(金)~23日(月)にかけて、現地2泊車中2泊で宮城県気仙沼市へ奈良県災害ボランティアバスに参加した。

 気仙沼市は、宮城県の北東端に位置し、東は太平洋に面し、南は宮城県本吉郡南三陸町、西は岩手県一関市、藤沢町、北は陸前高田市に接する。

(1)市の面積は、333.37平方キロメートル、人口は、73,363人※平成23年3月末の住民基本台帳から

(2)被害状況

 死 者 数    905人(5月1日現在)

 行方不明者数 1,008人

 市内の避難所数   58か所

 避難者数   5,250人(4月28日現在)
5月20日(金)18時30分に近鉄高の原駅を出発し、名神自動車道、北陸自動車道、新潟から磐越自動車道、郡山から目的地の東北自動車道一関ICまでの約930kmを13時間かけ気仙沼市へ

 

 さて、一関市から気仙沼市へは、班ごとにレンタカーに乗り換える。ヘルメット、ゴーグル、サージカルマスク、作業着、長靴に着替え、作業荷物を積んだら出発だ。作業着の上には、奈良県の災害ボランティア隊名入りのベストを着用する。班長は、黄色のベストで我々はオレンジ色のベスト、県のスタッフは、黄緑色のベストだ。サージカルマスクは、建物の倒壊でアスベストが舞っているので付けるよう指示があった。また、長靴は釘などを踏み抜け防止のために鉄板敷きを推薦されていた。ボランティアセンターでは、けがによる破傷風を心配している。

 

 一関市から気仙沼市へは、レンタカーで50kmを約1時間かけて現地へ向かう。行き先選定は、仙沼市ボランティアセンターが、被災者宅の希望と災害ボランティアの希望とを結ぶあわせる役目をしている。これをマッチングという。目的地の住所をナビに入力し、ナビに従ってひたすら走るのみである。現地ではトイレがないので、途中のコンビニでトイレを借りた。店長に話を伺うと、「あと20分も車で走ると、津波に襲われた街が見える。」とのことであった。

 

 突然、テレビや新聞で見たことはあるが、現実に流された材木、家、ひっくりかえった船、車など壊滅した気仙沼市街が見えてきた。そして、5人が一斉に「えー、」と絶句してしまった。

 車は9時に目的地へ到着した。私たちの任務は、被災された佐藤さん宅の泥だしだ。佐藤さんのお宅は海から1kmぐらい離れているが、津波に流され家はない。あるのは、家の土台だけだ。そして、庭には、近くの水産加工会社から流れてきた生ワカメの入った約10kgのダンボール箱がヘドロとともに散乱している。付近をよく見ると青いビニール袋がいたるところに散らばっている。この青いビニール袋の中に生ワカメが入っているのだ。もう2か月以上経っているので、腐って蛆がわいている。腐った生ワカメの臭いもものすごいものだ。

 本日は、4班20名が佐藤さんのボランティアをすることになった。

今日は、快晴で気温が高いせいか、ヘルメットから汗がぼとぼとと落ちていく。サージカルマスクの中も汗で息苦しい。蛆のわいた生ワカメの袋を4台の手押し車にのせて次々とゴミ捨て場までもっていく。20人で5時間かけて佐藤さんの家は見る間にきれいに片付いた。

佐藤さんの10m上の隣家は津波の被害を受けていない。津波が襲った場所とそうでない場所とでは、雲泥の差があるのだ。津波が襲った家は壊滅である。

泥の中から出てきたアルバムや賞状は、家族にとっては思い出の品物である。

汚れているからと判断して勝手に処分してしまわないことだ。

 午後3時に佐藤さんの奥さんに作業状況を見てもらい、次回も依頼したい時は、ボランティアセンターへ申し出る。ボランティアセンターから借りた道具があればセンターへ返し、作業終了報告をして、すべての作業が終了となる。

 現地にはトイレがないので、休憩時間に車でコンビニ等のトイレを借りなければならない。4班のお昼の休憩場所は、国道45号線沿いの「花の道」というパーキングエリアにした。そこは敷地内に仮設気仙沼警察署と屋外トイレ、外で昼食がとれるテーブルとイスがあったのでちょうどよかった。

 

3 2日目のボランティア

 2日目は、昨日と代わって、朝から雨が降っていた。1、2、4班の15名は、気仙沼市内のコーポ渡辺へ、 3班は、みのや商店へという予定であったが、雨のため両方ともいったんキャンセルとなった。そして、ボランティアセンターに9時に集合し、再マッチングすることとなった。ボランティアセンターでは、個人ボランティアが全国から集まっている。ボランティア登録をすませ、背中に自分が望むボランティア作業を書いたゼッケンをガムテープで貼っている。たとえば、「そうじ」、「泥だし」などと書かれたゼッケンを見て、マッチングがおこなわれる。

ボランティアセンターには、全国の社会福祉協議会の職員が交替で詰めており、センターのスタッフが、依頼主の家まで車で送ってくれる。センターのスタッフは、送迎、巡回、道具の配達などを通じて、依頼者のニーズとボランティアの進み具合をチェックしているのだ。ちなみにセンターで、道具の貸借担当の腕には、「大阪府柏原市社会福祉協議会」と書かれていた。


我々15名は再マッチングの結果、結局コーポ渡辺へ行くこととなった。

コーポ渡辺は、気仙沼湾から700m離れているが、2本の川に挟まれており、津波は川を遡上し襲ってきた。コーポ渡辺は、2階建て6戸の共同住宅で、1階3戸が津波の被害にあった。

2階の床まで津波が来たといっていた。所有者の渡辺さんは70歳ぐらいの方で以前まぐろ船に乗っていたという。3月11日当日、ここのコーポ渡辺にいた時に地震に遭い、テレビのニュースで大津波が来ることを知り、一目散に高台へ避難したという。幸い、コーポ渡辺の住民の方も無事であったということであった。

 渡辺さんがボランティアを頼んだのは、これが3回目で、街中の道路やコーポ渡辺の周囲も木材やがれきで埋まっていたという。2ケ月かかってやっと道路もコーポの周りもがれきが撤去できたのだという。

 

 コ-ポの床は剥がされて、石灰が蒔かれてあった。我々の作業は、1班1戸ずつに窓ガラス、網戸、壁を清掃することだ。2階には、避難所へ行くより自宅の方が良いと住民が住んでいる。しかし、下水が復旧していないので、あまり流さないように市から指導を受けているそうだ。さっそく窓ガラス、網戸を外し、石けんで洗ったが、レールやサンの間に泥が詰まり、水の力で吹き飛ばせなければ取れない。窓ガラスもガラスが割れて変形している。玄関ドアも変形して閉めることができない。本日は4時間かけて清掃をすることができ、渡辺さんも喜んでいただいた。

 渡辺さんに、「コーポの写真をとってもいいですか?」と聞くと「ええ、いいですよ。」といってくれたが、写真撮影には、注意が必要だ。私は、休憩時間に津波が遡上した川の写真を撮っていたが、「被災者の方の家は写さないようにしてください。」と付近の方の忠告を受けた。被災者の家を撮るつもりはないが、カメラをもってうろちょろするのは誤解を受けそうでやめておいたほうがよさそうだ。

 

 最後に

 東日本大震災で被害を受けられた方々にお見舞い申しあげますとともに、これから大変ですが復興を願っています。

 今回、長い復興の道のりの中のほんの2日間お手伝いさせていただいた。ここで得た体験を関西でも伝え、さらなる支援を広めたいと思う

防災研修 「防災講演とクロスロードゲーム」

  平成23年6月5日奈良市防災センターで、講師の先生方含め総勢51名て防災研修を行いました。支部防災士の伊藤 東洋雄さんのご紹介で、神戸防災技術者の会・クロスロード研究会から講師として来ていただきました。
第1部 講演の部  講 師     片瀬 範雄さん 
                      神戸防災技術者の会(元神戸市都市計画部長) 
                      NPO都市災害に備える技術者の会                 
    「阪神・淡路大震災で学んだこと、そして東日本大震災からの復興を願って」
      
   
 紹介者の伊藤 東洋雄さん(支部会計監査)      講師の 片瀬 範雄さん
   
    神戸市で片瀬さんが実行した業務        様々なことを乗り越えて
 「阪神・淡路大震災では、学生ボランティアの方が1月下旬から4月下旬まで、被災現地でずっと支援活動を続けてくれました。たいへん感謝しています。そのボランティアの力が大きかった。」
「南海・東南海地震を想定した場合、奈良県が被害が少なかったら、近隣の他府県に奈良から支援応援に行く立場であることをお願いしたい。」
第2部 クロスロードゲーム  ファシリテーター  浜  尚美さん
                          神戸クロスロード研究会理事(元神戸市職員)         
                   コメンテーター    青木 利博
                          神戸防災技術者の会(神戸市水道局東部センター長)
                                片瀬 範雄
                             神戸防災技術者の会
       
        浜 尚美さん                     クロスロードカード
    
                                         青木 利博さん
 未曾有の災害に直面した神戸市職員が対応に悩み、苦しんだ事例を短い設問にまとめ、ゲーム形式の研修としたものが、クロスロードです。参加者は、その事例を自らの問題として考えYes/Noで自分の考えをを示し、その背景となった経験や考え方と知恵の交換・共有を行う研修です。
第3部  まとめの部    報告者   井上 清さん  (支部教育研修部会長)             
                     「奈良市災害ボランティアに参加して」  
                 報告者   山口正春さん (支部教育研修部)
                     「奈良県災害支援ボランティアに参加して」 
    
        井上 清さん 
  後日、報告書は全文ホームページに掲載します。
        山口 正春さん

第5回「地域防災防犯展」大阪

 
 来る6月9日(木)~6月10日(金)にかけて、「第5回地域防災・防犯展、in大阪」がインテックス大阪において開催されます
開催概要
  ↓
http://www.exhibitiontech.com/bosai/index.shtml
この防災・防犯展では、
◇防災分野
  ・地震対策
  ・水害対策
  ・落雷対策
  ・津波対策
  ・土砂災害対策
  ・突風・竜巻対策
◇防犯分野
  ・犯罪対策
  ・安全対策
  ・テロ対策
  ・企業・家庭の防犯対策
  ・盗難対策
などが展示・紹介されます。
参加希望の防災士の方には招待券を郵送いたしますので、ご連絡下さい。
連絡先 E-mall shintyan@iris.eonet.ne.jp
日本防災士会奈良県支部事務局(植村)まで
※ なお、招待券の枚数は10枚と制限がありますので、メールにて連絡頂いた方の先着順とします。
また、先着10枚になった時点で終了とし、招待券の発送に該当しなかった方への連絡はいたしませんのでご理解をお願いします。

東日本大震災 ~初めて体験する超広域災害に対して~

今回の東日本大震災で亡くなられた方、被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。
奈良県支部といたしましては、地震発生当初は、被災地以外の民間ボランティアが多数駆け付けることは、公的機関である警察、地元自治体や消防関係者、災害復旧に全力をあげる自衛隊などの救援活動の妨げになることや、支援活動は長期に渡って必要になること、ボランティア活動のニーズは今後、どれだけ広がっていくか想像もつかず、公的機関はもとより、民間ボランティアの総力をあげて取り組む必要があるという日本防災士会の考えに基づき、今後の推移を見守りながら必要な対応を考えていくことといたしておりました。
「なにかできることは?」「なんとか力になりたい」という思いを形にする方法は様々であります。ボランティアとして現地で被災者の手助けをする方法もあれば、必要な物資やお金を被災者の方へ届ける方法もあります。

 

今回、日本防災士会本部からの情報によれば、被害の大きかった岩手県支部、宮城県支部、福島県支部の3支部をはじめ、茨城、青森、秋田、長野、新潟、千葉、東京都各区支部では、自ら被災しながらも現地で支援活動を行われている防災士の方々が多数おられます。
このような経過から本部とも連絡を取り合いながら3月末に役員会を開催し、被災者支援活動の考え方を以下のとおりといたしました。
◇被災地支援活動への考え方
被災地は救助活動からライフラインの復旧、さらに生活の復興へとステージが変化してます。
被災地支援活動は、もとよりボランティア活動ですから、会員個々の皆さんの自主判断、自己責任で行って頂くことが原則となります。
私たち防災士は、「被災された方の役に立ちたい。」という思いからお手伝いするものとし、被災者が迷惑と感じる場合は、直ちに中止するものとします。
1、各自が義援金をする
2、防災士会で義援金を募る
3、奈良県及び近隣市町村が受け入れる被災者に対するボランティア
しかし、地元支部の状況、他団体の動き等、できるだけ情報提供したいと思います。
奈良県支部会員の皆様をはじめ、関係各位さまの情報提供をお願いします。
◇被災地でボランティア活動を行っている”技術系ボランティア黒沢さん(ブログ「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」)”から写真提供を頂きました。


被災前の公共施設

被災後の公共施設


避難所でのボランティアの様子

東日本大震災レポートNo9(事務局通信から)

 東日本大震災レポートNo9号(事務局通信)が届きました。
全文を以下のとおり掲載します。
 東日本大震災=レポート №9(2011.3.31)=
日本防災士会事務局
■ いまできること
各地で支援活動に取り組んでおられる皆様に感謝申し上げます。
事務局には、毎日、さまざまな情報が寄せられ、お問い合わせもたくさんいただいております。
改めて、確認させていただきますと、現在われわれが取り組み可能である活動としては次のようことがあると考えられます。
(1) 被災地への直接的な支援活動(被災地入りしてのボランティア活動)
(2) 各支部地元に設置された避難所への支援活動
(3) 物資その他の支援活動
(4) 節電等、エネルギー、物流の正常化への協力
(5) 地域の防災態勢の見直し強化
(6) その他(被災地への手紙等々)
すでに多くの防災士が、それぞれの属する組織等を通じて被災地入りしています。日本防災士機構・日本防災士会合同対策本部では、4月中旬以降の東北地方現地支援活動(千葉県、新潟県、長野県は実施済みまたは実施中)を実施する予定で準備中です。バスで30 名ほど突然押しかけてきてクレームを招いた自称ボランティアの集団もあったとのことです。受け入れていただけるための調整が重要です。個人として参加される場合は、現地ボランティアセンターに登録して活動してください。
物資については、おおむね各地の県庁等も受け付けを終了しつつあると思います。これからはランドセル(メーカーや郵便局長会などが手配中)、文房具、補聴器などをはじめとするさまざまな個別ニーズに対応していくことになります。現地で仕分けするのは困難であり、発送する側で仕分け・整理を完了して送るのが礼儀とされています。
また地域の防災態勢の見直し、とくに海岸線を有する自治体での津波防災対策の検証は急務です。しっかりと地に足を付けた地道な防災啓発活動も重要です。
■ 募金活動等に留意してください
 今現在、タレントなどの著名人をはじめ、さまざまな人々、団体が募金活動を実施しています。なかには悪質な詐欺行為もあると報じられています。募金活動を実施することは否定しませんが、くれぐれも誤解を招かないよう、趣旨および最終寄贈先(日赤、NHK,その他の公的機関)を明確にしてください。防災士個人または防災士会単独による個別訪問形式の募金活動は、もっとも誤解を招きやすく、適切ではありませんので、厳に慎んでください。(中央募金会、赤十字社、自治会、管理組合等として行う場合は、必ず他の〈非防災士の〉役員と一緒に行動するよう努めてください)。
■ 「空白地」作らない支援を ~被災地入りボランティア活動本格化~
道路開通の知らせが続く東北地方での、官民あげての被災地入りボランティア支援活動が本格化しました。
◎ 東京都が都民ボランティアを派遣決定
東京都では、4月5日(火)~11日(月)までを「第1期」として「都民ボランティア」を宮城県に派遣することを決定しました。大型バス、宿泊スペース(屋根のある場所を用意したいとのこと)・寝袋を提供する予定ということで、現地入りの交通費や宿泊費の負担、受け入れ先との調整を東京都が行うというものです。過去の被災地支援では考えられなかった措置であり、今回の大災害への支援の大きな一助になるものと思われます。
詳細を知りたい方は下記サイトをご参照ください。
東京都庁東北地方太平洋沖地震に伴う都民ボランティアの派遣について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3t700.htm
東京ボランティア・市民活動センター 募集要項
http://www.tvac.or.jp/news/21062.html
◎ 「東日本大震災支援全国ネットワーク」設立総会を開催
3月30日、東京平河町の日本青年会議所JC会館において141 団体の代表者が一堂に会し、「東日本大震災支援全国ネットワーク」設立総会が開催され、未曾有の東北関東大震災に立ち向かい被災地支援活動を行う決意を共有しました。
代表の一人に選ばれた栗田暢之氏(NPO法人レスキューストックヤード代表理事)は「われわれは情報と知恵の窓口となろう。『連携する』と言葉だけですませてはならない。
各団体が支援活動を行っている情報を地図上で共有し、フラッグの立たないところがないようにしていこう」と力強く呼びかけました。
また、総会に出席した辻元清美・内閣総理大臣補佐官は「NPO,NGOと役所では『言語』が違う。両方知っている私は通訳の役割を果たしたい」と挨拶しました。
当会の支援活動を実施するに当たり、このネットワークに集約される情報にも留意して、活動を進めたいと考えています。
同ネットワークのアドレスは次の通りです。http://www.jpn-civil.net/
■ 支部の活動紹介(事務局にお寄せいただいた情報の一部より)
◎ 埼玉県支部
さいたまスーパーアリーナ、川口西スポーツセンターの避難所で支援活動を実施。木船支部長をはじめ毎日数名が参加して、本部業務、巡回、給食支援等に当たっている。
◎ 茨城県支部
取手市は「語らいの里」他2か所で福島県南相馬市の市民約150名を受け入れ。茨城県支部では関根副支部長をはじめ8名が救援物資仕分けに従事。また竜ヶ崎市の要請に基づいて、避難所(たつの子アリーナ/福島県いわき市から避難)開設、受け入れの支援活動を実施。
◎ 千葉県支部
川崎副委員長、大島事務局長を中心に、旭市(津波被害甚大)でボランティアセンター立ち上げの時期から社会福祉協議会と連携して、瓦礫の撤去、清掃活動等を実施。
◎ 新潟県支部
長野県北部地震で被害を受けた十日町市でボランティア活動を実施。メーカーと協力し、要請に基づき宮城県へ栄養補助食品を搬送。JCに加盟している会員は車で宮城県内に物資搬送を行った。
◎ 兵庫県支部
兵庫県と連携し、救援物資集積等に取り組んでいる。郵便局長会にもよびかけ。染川直寛防災士が21日にJPR(日本国際救急救助支援会)のメンバーと合流し被災地支援に出発。
◎ 山口県支部
宇部市ならびに市民団体と協働して支援体制を構築。対応にあたっている。
※ どうしても情報が東日本に偏りがちです。中部、西日本方面の皆様の情報をお寄せください。
■ メディアに掲載された会員の活動・意見をpdf ファイルで添付しました。
                                                     -以 上-

東日本大震災レポートNo8(事務局通信より)

 東日本大震災レポートNo8が届きました。
全文を掲載します。
東日本大震災=レポート №8(2011.3.24)=
日本防災士会事務局
■交通規制の解除について
今朝、東北道、磐越道等の一部区間の通行規制が解除となりました。ご参考までにお知らせいたします。
本通知は、追って警察庁ホームページに掲載されるものと思います。
広報資料 平成23 年3月23 日
警察庁緊急災害警備本部
平成23 年東北地方太平洋沖地震に伴い実施している交通規制の全面解除について
1 概要
東北道、磐越道等の一部区間において平成23 年3月22 日午前10 時より実施してきた緊急通行車両及び大型自動車等以外に対する通行禁止規制が全面解除されます。
(理由)
東北道白河IC~本宮IC間の応急復旧が完了したため
2 解除時刻
平成23 年3月24 日(木)午前6時
3 留意事項
今後、緊急通行車両確認標章の交付は行われません。
なお、山形道(西川IC~月山IC間)等に通行止め区間があるほか、宮城県内の三陸道鳴瀬奥松島IC~登米東和IC間(約45km)は交通規制があります。
(本件担当 交通規制課)
■ 福島県内の交通情報
福島県警の話によると、福島県内の交通規制は「ない」とのことです。
自己完結であれば入れるとのことです。〈3.24 AM11:35 確認〉
■ 参考情報・福島県の状況
防災士研修講座の常任講師の方からの現地レポートです。個人的判断が入っていますので、お名前はあえて伏せさせていただきます。
〈以下、引用〉
昨日、田村市の避難所の一つ”田村市総合体育館”行ってみました。650名ほどが避難されています。
田村市は地震・津波被害はほとんどなく、原発の影響で大熊町民が避難してきています。ここ以外に、9箇所あり、22日時点で2830名の方が避難生活をされています。
避難生活。とても劣悪な環境に愕然としました。ゴミと一緒に生活をしています。
下記、気づいた点
・ゴミ置場が部屋の中にある。部屋の中は生ゴミの臭い。
・うがい薬の設置がない(手洗い、うがいをしましょうの張り紙あり)
・ボランティアセンターと称して受付に張り紙がある。生活の場所との区別がない。
・人も、物も整理されていない。
・自衛隊がお風呂を設置していたが、若くて元気な人が先に入り、高齢者などは遠慮しているのか入らない。
ここの体育館のみに自衛隊がお風呂を設置しているため、すべての避難所から入浴にくる。一週間に2回は入れればよいほうだと…。それなのに、高齢者は入れない。
・食事はいまだに救援物資のパンとカップめん。
・お邪魔したのは13時ごろなのに、布団(毛布)が敷かれたままの状態
・人の入室管理が甘い。誰が避難者で、誰がボランティアか?よくわからない。
・プライバシーもない。
・トイレの掃除を行なっているのか?
まだまだいろいろと気になるところがありますが、ここの支援をしているのが大熊町民と一緒に避難している大熊町行政職員、田村市は地元の活動を邪魔しないようにしていると言うことらしいのですが、きっと体調を崩す人が続出します。
とても危機感を感じています。
田村市社協事務局長などに提案し、改善策をお願いしました。大熊町職員と顔が見える関係が出来ていると言う田村市社協職員がいました。
避難所運営の経験がなくこちらの提案にはじめてきがついたようです。
このようなものだと思っていたとの返答。大熊町の保健師さんや看護職員などいるは
ずだと思いますが…。
それから、日本看護協会が他県には看護師の派遣をするのに、福島県には派遣しないと決定したとの連絡に地元職員をはじめ、私も憤りを感じています。地元出身者のみの派遣だそうです。
自己完結できる人は本当に欲しいです。ガソリンがなくきめ細かな動きが出来ないのです。まだ全体像も見えていない。一般道での給油は無理です。今日から高速が一般に開放されるので、給油もスムーズに出来るのか心配です。
避難所運営も出来ていない(勿論、上手く行なっているところもあります)地域を回ることも出来ていない。
ガソリンがないため、物流がほとんどストップしている状態で、被害に遭わなかった住民が、食べるものがな く避難所にもらいにきているところもあるようです。
みなさん、福島に来てください。人手がないのと移動が出来ないことで、対応が遅れています。ガソリンはいつ福島に届くのでしょう?
災害対策本部との連携も良くない。情報は県職員が朝礼と終礼に入っていますが、取り次ぐだけで役割を果たしてくれていません。
ここの改善をしたいと思います。
〈引用、終わり〉
いたずらに危機感をあおるつもりはありませんが、被災地の深刻さについては、さまざまな情報が一致しているところです。
支援活動ができる方は、冷静に、着実に、準備をお願い申し上げます。
(支援活動は自由意志に基づき、自己責任、自己完結にてお願い申し上げます)
各支部、会員の方々が多様な活動を実施中です。
随時お知らせする予定です。
- 以上 -