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防災ワークショップ・三室の地域防災を学ぶ

令和7年6月29日、生駒郡三郷町三室自治会館において三室自治会防災部主催の防災ワークショップが実施され、自治会長をはじめ今年度の自治会役員、民生児童委員、自治会関連団体代表、小規模多機能ホーム職員や町内自主防災組織代表ら45名が参加しました。
当防災部部長で奈良県防災士会の理事でもある北村防災士が講師を努め、奈良県防災士会のコンテンツ「マイタイムライン・地震編」を実施、地元三郷町に合わせた部分も含めて進行しました。
南海トラフ地震の発生確率も高まっていることを参加者の多くも感じ取っており、また発災時のようすや避難所でのトイレ事情など昨年の能登半島地震での教訓も要所で解説したところ参加者は熱心に講義に聞き入っていました。
終盤は今年度の自治会自主防災活動についての説明とし、最後に(木谷)三郷町長よりご講評を賜り、令和7年度も地域一丸となって災害に強い地域づくりへの意識を高め合いました。

<報告:北村防災士>

つげキッズ体験隊

令和7年6月22日(日)、奈良市都祁公民館において、「つげキッズ体験隊」の講座が行われ、奈良県防災士会から3名の防災士が講義を行いました。つげキッズ体験隊は都祁地域の小学生とその家族を対象とした連続講座で、奈良県防災士会としては前講座のキッズつげザーから3回目の講座となります。

今回は地震から身を守ることをテーマにして、まず北村防災士夫妻が奈良県防災士会オリジナルの紙芝居「マナちゃんリナちゃんの防災日誌(地震編)」を行い、お話の中でシェイクアウトの実践やクイズを実施しました。続いて地元の末田防災士が写真映像を見せながら「危ないところはどこクイズ」を行いました。スーパーマーケット、歩道、駅、教室(理科室)など、危険なものがいっぱいあって、みんな積極的に手を上げてくれました。都祁は駅がないので電車に乗る機会がなく新鮮だったようです。

その後は実技練習として新聞紙でスリッパ作成を行い、参加頂いたお母さんも感激の出来上がりで盛り上がり、1時間半はあっという間に過ぎました。

山間部で人口が少ないため、昼も夜も都祁にいる小学生は、避難所を開設した時に自分たちも役に立てることに気づいてくれて、そのためにまずは自分の身を守るための3つのアイテム(笛、LEDライト、スリッパ)を、嬉しそうに持って帰ってくれました。

<報告:末田政一 防災士>

 

天理市田町自主防災組織の防災訓練5/11

5月11日(日)午後7時から天理市田町自主防災組織の防災訓練が開催されました。

地震対策マイ・タイムライン作成を通して、対策・心構え・防災組織としての課題など

全員で確認し、また過去の地震の教訓を学びました。

質疑応答の中でも今後の防災活動について話し合いました。

<報告:南上防災士>

 

香芝市防災講演「みんな(男女)の視点で考える防災)

さる4月11日(金)、香芝市総合福祉センターにおいて香芝市「人権を確かめ合う日」が開催されました。この人権を確かめ合う日は県内各地で開催されているもので、今回は香芝市の要請を受けて避難所運営や自主防災会活動において男女共同参画の視点から「みんな(男女)の視点からの防災」と題して話をしてほしいとの依頼を受けて植村相談役が赴きました。植村防災士からは、能登半島地震への支援活動から見えてきたものとして、避難所の現実、被災地の実態等を報告するとともに、女性が自主防災活動や避難所運営に携わるのは、日頃からの行動が大事であることを中心に講演を行いました。参加された方々は熱心に聞きながらメモを取る等、この課題への熱意が伝わるひと時となりました。

<報告:植村信吉防災士>

 

奈良県防災士会 令和6年度第12次災害復興支援 ボランティア活動

3月14日~3月16日の間、石川県七尾市にて、第12次災害復興支援ボランティア活動を実施しました。 今回の参加者は、初参加の方からベテランの方まで女性を含めた13名で、幅広い方々にご参加いただき支援活動を行いました。天候が不安定で、16日はあいにくの雨の中での活動となり、大変な場面もありましたが、それでも各人の献身的な活動により、当初の計画は無事完遂することができました。 また、今回は民間運営のボランティアセンター「民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾」に受け入れていただき、活動を実施しました。これまで活動してきた社会福祉協議会様での支援活動とほぼ変わらず、丁寧な説明のもと行われました。なお、民間運営ということで、運営に伴う費用が補助や寄付に頼っているため、活動継続にはご苦労されている状況だと伺いました。

活動内容について 2日間ともに3班に分かれ、それぞれのニーズに基づき対応を実施しました。チーム編成には、運営側の責任者が同行し、他団体や個人と混成チームを構成しました。主な活動内容は以下の通りです:

  1. 「公費解体」に伴う荷物の移動・運搬、搬出、片付けの手伝い。
  2. 被災者地域への訪問、ニーズ調査、ボランティアセンター案内のローラー班活動。 また、訪問宅への支援配布品の袋詰め作業も、ボランティアセンター帰着後の限られた時間で実施しました。
  3. 初日の夕食は「食べることで支援をする」という趣旨で、近隣飲食店を訪れ、参加者の振り返りや慰労の場を設けました。

活動チームの紹介

  • 八幡領さんチーム 大きな家屋と納屋での支援を担当し、2日間連続で対応。搬出品の分別、搬出、クリーンセンターへの運搬に従事。これまで支援者が入り活動しているものの、まだ完了には至っていない状況。
  • 北村さんチーム 初日は2階建て倉庫で搬出品の分別・搬出・クリーンセンターへの運搬、2日目は停電中の被災者宅にて、暗がりの中で同様の作業を実施。また、ボランティアセンター帰着後、支援配布品の袋詰めも担当。
  • 植村さん(初日)・駒田さん(2日目)チーム 指定地域を2名一組で一軒一軒訪問。ヒアリングを通じたニーズの掘り起こしやボランティアセンターの案内を徒歩で行った。

現地雑学 七尾市では発災初期から分別収集が徹底されており、仮仮置き場が設置されるほどです。現在は災害廃棄物の集積場は閉鎖され、一般ごみ排出ルールに基づいた分別と収集が行われています。しかし、ルールが多岐に渡り、時に煩雑な面もあります。特に、クリーンセンターの分別基準に適合しない場合、受け入れが拒否される厳しさも垣間見えます。初日活動中も、土埃や土砂に混じる金属片の分別作業が必要でした。

最後に 令和6年(2024年)の能登半島地震および奥能登豪雨による被災地では、復旧・復興作業が現在も真っ最中です。引き続き、皆様のご支援とご協力をお願い申し上げるとともに、奈良県防災士会の災害支援活動へのご賛同・ご参加を心よりお待ちしております。

2025年3月 奈良県防災士会 災害ボランティア担当 大坂間 弘明

令和6年度第12次災害復興支援 ボランティア活動

大和高田市松塚自主防災会 防災講演会「地区でできる防災対策(地震編)」

令和7年3月16日(日)大和高田市松塚公民館において、松塚自主防災会主催の防災講習会が開かれました。自主防災協力メンバーを始め、協議員、農家組合、水利組合の役員など38名が参加され、奈良県防災士会の小山防災士が「地区でできる防災対策」と題して講演を行いました。今回の講演では地震災害における自主防災活動についてお話をしましたが、松塚自主防災会は大和高田市における自主防災組織のモデル地区に選定されているだけあって、どの参加者もとても熱心に聴講されていました。<報告 小山防災士>

 

令和6年度 奈良県防災士会 研修会

2月24日(月・祝)王寺町地域交流センター(リーベルホール)において令和6年度防災士会研修会が2部構成で実施されました。今回は奈良県との共催で、合計145名の参加がありました。末田理事長の開会あいさつの後、第1部は八木沢理事より「能登半島地震支援報告」と題して、昨年元旦の発災以降、奈良県防災士会として行った支援について報告がありました。第2部の研修は石川県防災士会副理事長 大月真由美様より「能登半島地震!そして豪雨!~能登の現状と私たちの支援活動~」をテーマに講演をいただきました。講演に先立ち植村相談役から、「奈良県防災士会が支援に入った珠洲市で継続的に支援に入っておられた大月様から多くを学ばせていただいた事」、「お仕事と支援活動でご多忙の中で駆けつけていただいた事」、「リアルなお話から私たちが考えなければならないことに関するヒントがたくさんいただけるであろう」との紹介がありました。発災直後の現地は道路の寸断のみならず、海岸線の隆起により港が使えず「支援に入りたくても入れない状況」であったことに触れられ、多くの避難所が開設されている珠洲市への避難所運営のお手伝いに入ることとなった経緯についてお話がありました。私たち防災士の活動は自己完結が原則である中、少し意外であったのは、避難している方から一緒に食べることを勧められたら、状況によっては一緒に食べてもらうほうが良いことについてのお話でした。避難所にいる人同士だと、自分のしんどさと同様の思いの人にはなかなか本音を言えないということを伺うととても納得できるお話でした。全体を通じて、参加者のみなさんが熱心に聞き入る姿が印象的でした。ライフラインの復旧もままならない中で、即時対応を求められることや、衛生上の習慣をつけるための具体的なアイディア、そしてストレスのたまるであろう子どもたちを頼りにすることで彼らの自己有用感を刺激しながら避難所の安全安心を確立されていった姿に、私たちが考えなければならないこと、そして頑張らなければならないという勇気をいただけたご講演でした。    〈岡本防災士〉

生駒郡社会福祉協議会「生駒郡内における災害ボランティアセンター設置・運営訓練」

令和7年2月22日(日)、安堵町のトーク安堵カルチャーセンターにおいて生駒郡4町合同による「生駒郡内における災害ボランティアセンター設置・運営訓練」が行われ、斑鳩町、平群町、三郷町、安堵町の社会福祉協議会職員、奈良県社会福祉協議会職員、法隆寺青年会議所員、生駒郡内住民ら約50名が集まり、奈良県防災士会からも15名が災害ボランティアや被災者役、またはVC運営の支援協力として参加しました。
訓練の内容としては、「生駒郡内での地震被害発生を想定し、災害ボランティアセンター設置及び運営に
関する協定書に基づき、生駒郡社協職員が中心となってセンターの設置・運営を行い、センターの役割を知っていただくことを目的とする。」とされ、「災害発生直後は備品・資機材が揃っていないことを前提に、センター(施設)内にある備品、資機材のみを活用して開設・運営を進めるものとし、会場設営、備品準備を含めて訓練参加者の創意工夫と適応力を促す方法で行う。」という状況設定のもとに行われました。
訓練の災害の想定は、「令和7年2月16日(日)午前10時15分奈良県生駒断層を震源地とするM7.5クラスの地震が発生。この地震により生駒郡内でも震度6弱~6強を観測し、奈良県内に大きな被害を及ぼした。県内での死者は1,000名以上、行方不明者300名をはじめとして、地震による家屋の倒壊は3,000棟に及ぶとの報道がされている。
生駒郡内では2月16日(日)には各町において「災害対策本部」が設置された。郡内の死者は約50名、行方不明者は200名との報告が入っている。郡内を通る道路は所々陥没や亀裂が入るなど、ライフラインの被害も発生している。」というものでした。
合計2回の訓練として担当者が入れ替わるなどし、それぞれVCを訪れた災害ボランティアに対して「受け付け」「ボランティア保険登録の確認」「ボランティア登録」「名札作成」「オリエンテーション」「マッチング」「送り出し」「資器材貸与」を経て活動を終えてからの「資器材返却」「報告受理」までの実際の災害ボランティアセンターの運営を想定して一連の流れに沿っての訓練を行いました。
また「ニーズ受け入れ」も同時進行で行われ、被災者役の防災士数名からはあらかじめ用意されたクレームの数々を発し担当者を大いに苦しめました。
訓練後に各班で意見交換を行い班での課題や感じたことなどを発表し合いました。
初めての体験となる参加者が多い中、反省点も多々あげられましたがなによりも貴重な体験ができて良かったという意見が多く、大変意義のある訓練となりました。
最後に奈良県防災士会相談役の植村防災士から講評があり、「災害ボランティアセンターの役目は被災地と被災者のためにあり、そのことを第一に念頭に置いて今後も取り組んでいただきたい」とお言葉をいただき参加者一同その言葉の重みを共有しました。

報告:北村防災士

自主防災支援事業(上北山村)「村全体の防災に関する講習会」の講師として登壇2/9

令和7年2月9日(日)、吉野郡上北山村振興センターにおいて「上北山村全体の防災に関する講習会」が実施され、奈良県防災士会から8名の防災士が参加して講師を務めました。この講習会は奈良県自主防災訓練支援事業の一環で、奈良県防災統括室が上北山村の自主防災活動の支援として奈良県防災士会が委託を受けて行っています。 上北山村での防災講習は10年ぶりとのことで、まず最初に「災害に備える」という題材で30分の説明を行い、そのあと皆さんでロープワークの練習をしました。防災士と一緒になって身体を動かすことで、徐々にですが皆さん一体になってきて、最初の説明ではやって頂けなかった身を守るシェイクアウトも、訓練途中で突然流した緊急地震速報に反応して、皆さん全員が身を守る行動を取って頂いたのが印象的でした。上北山村は奈良県南部に位置する山間部で、大台ヶ原を抱える日本有数の豪雨地帯です。前日からの大雪のため足元が悪い中でしたが、村内4区の区長さんと各区より役員の方が参加頂いて、村長も役場も含めて今後継続して防災訓練を実施してもらえるように、防災統括室と一緒に手厚く楽しい雰囲気を目的としていましたが、必要性を感じて頂けたよい講習会となりました。                      <末田政一防災士>