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磯城郡民生委員児童委員協議会 防災研修

令和7年10月8日(水)信貴山観光ホテル大和の間にて、磯城郡民生委員児童委員協議会主催の防災研修が行われました。川西町、三宅町、田原本町の3町から56名が参加されました。奈良県防災士会の小山防災士が「大和川流域に集中豪雨が発生すると、磯城郡は・・・」と題して講演を行い、植村防災士に講評を頂きました。参加者からは、昭和57年の57水害の時、「田原本町では初瀬川が決壊してあっという間に水が押し寄せてきた」という経験談や、令和5年6月に線状降水帯が奈良県で初めて発生した時、「マンションの3階に住む要配慮者から助けに来て欲しいと言われて、大雨の中を行ったのは本当に行くべきだったのか」という疑問や、「気が付いたら浸水が始まっていて、車でそのエリアから脱出した」という経験談や運転時のアドバイスなどが出されました。本研修が参加者一人一人にとって、豪雨災害を自分事として考えて頂く機会になっていたなら幸いです。

<報告 小山防災士>

くらしに活かす防災講座

令和7年度連軸講座3回目を8月2日(土) 平群町総合文化センター2階 研修室ABにて奈良地方気象台 笠谷博幸次長をお招きし、防災と気象について「命を守る為に防災気象情報をどう使う?」をテーマにご講演いただきました。当日は講習生の家族や町内自主防災組織の皆様も聴講に来られました。

過去の主な気象災害(明治~平成)台風や水害について先ず学びました。続いて、近年の雨の降り方、奈良県の気象の特性。発生する災害のスケールにより1週間前から災害発生の1時間前まで防災気象情報を発信している事、各種、警報・注意報について、線状降水帯、や台風、土砂災害について学びました。気象庁ホームページやアプリ「キキクル」の紹介もありました。大変参考になりました。

令和7年度連軸講座4回目を9月13日(土)平群町総合文化センター2階 研修室ABにて開催。
八幡領防災士が講演。家具の転倒防止対策をしないとどうなるか?→けがにより避難できない。家族を助けられない!今すぐできること→居住と収納を分離する。家具類のレイアウトを考えよう。家具類の落下、転倒防止対策をする。家具類の移動防止対策をする。家具等に収納するときは重い物を下に収納重心を低くする。配置は避難通路をふさがないように工夫。廊下には家具類は置かない。安全な家具の配置にする。住居内に家具等を置かない安全スペースを作っておく。対策工具の種類や効果を知っておく。家具などはL型金具で壁に直接固定する方法が最も効果が高いことを学んだ。

令和7年10月4日(土)総合文化センターにて体験型講座「災害時の食を考える・ポリ袋クッキング」屋外防災かまどベンチを使用して開催予定でしたが、生憎の雨天でやむなく内容を変更しました。ポリ袋クッキングについてはレシピ紹介にとどめました。防災関係のDVD2本鑑賞。内容は「地震だ!その時どうする?」、「南海トラフ地震・時間差で起こりえる次の地震への備え」 八幡領防災士による被災地支援活動報告(能登地方)、受講者フリートーク(感想や要望)等を行いました。

感想としては、複数回受講している方からは今年は特に気象台の講演が非常に良かった。来年もお願いしたい。初めての方は大変参考になりました。要望としては募集方法の見直しが必要では?公報に掲載するだけではなく、自治連合会や地域自主防災組織連絡協議会等の町内の団体に参加依頼をしてはどうか。講座内容に自主防災組織の活動活性化につながる内容をお願いしたい。等々

令和7年8月熊本県豪雨災害での災害ボランティア活動(甲佐町)

2025年8月31日(日)、大雨の水害により被災した熊本県甲佐町(こうさまち)に災害支援活動に行ってまいりました。前日の30日(土)のAM2:30に自宅を出発し、20:00ごろに熊本市に到着。到着後、温泉に行き宿泊。当日 8:30 に甲佐町災害ボランティアセンターに行きました。
この日の参加者は、広島県から3名、人吉市社会福祉協議会から10名ぐらい、そして一般参加の3~4名と自分の合計17名となりました。全員で同じ場所での作業となりました。リーダーさんは女性の方。サブリーダーは男性の方。自分は軽トラックの運転でしたが、2トントラックを持参した方がおられたので、その方が土砂の運搬をしてくれましたので、自分(ともう1台の計2台)は現場までの作業道具の運搬のみとなりました。
作業場所は甲佐町と美里町との境界にある民家。民家の床下に土砂が流れ込んでおり、その土砂をかき出して、2トントラックに載せるという作業でした。今回は女性の方が半数ぐらいいたので、自分は体力を必要とする作業にまわったのですが、作業内容と気温の高さのせいで、結構きつかったです。
活動修了後、災害ボランティアセンターに戻ったらガリガリ君のアイスをいただいたのですが、非常に美味しかったです。無料の温泉入浴券をもらったので道の駅にある温泉に行ったのですが、体重を図ったら2kg減っていました。作業現場で水分を2.5リットルは飲んでいたはずでしたが、それ以上の量が汗で流れていたようです。
温泉から出た後、高速道路に乗って奈良県まで帰りました。帰りは途中で仮眠をしたり、サービスエリアやパーキングエリアをゆっくり見学して帰りました。19:30 ごろに自宅に到着しました。
甲佐町の災害ボランティアセンターは、とても雰囲気のよい場所でした。災害ボランティアセンターを作るのなら、こんな感じの雰囲気で作ればよいのではと思える場所でした。とても参考になりました。<湯浅 防災士>

お天気フェア 2025

令和7年7月30日(水)奈良県立図書情報館において、奈良地方気象台、奈良県砂防・災害対策課、NHK奈良放送局、奈良県防災士会の主催並びに奈良県立図書情報館の共催、気象友の会の後援による「夏休み お天気フェア2025」が行われました。非常に厳しい暑さの中、73人が来場し、天気と防災について学んでいただきました。奈良県防災士会からは15人の防災士が参加し、「防災紙芝居」の上演、「新聞紙スリッパ作り」の工作、「ポリ袋クッキング」「能登半島地震・水害や奈良県防災士会の支援活動」についての展示を担当しました。奈良地方気象台の「気象実験や展示」、奈良県砂防・災害対策課の「土砂災害」、NHK奈良放送局の「VR体験」と色々な内容で、来場者の皆さんは楽しみながら熱心に見学体験をされていました。来場者の中に、“来年防災士養成講座を受けて、防災士になります。”と言ってくれていた小学生もいました。

<報告:西田防災士>

 

令和7年度斑鳩町自主防災連絡会総会

令和7年7月13日(日)斑鳩町中央公民館大ホールにおいて、令和7年度斑鳩町自主防災連絡会総会が開催されました。斑鳩町自主防災連絡会の64名に加え、主催者側のご厚意により奈良県防災士会の会員21名が見学の機会を得て、参加者は総勢85名となりました。
冒頭、斑鳩町の中西町長よりご挨拶を賜り、総会の議事は滞りなく進められました。続いて、奈良県自主防災アドバイザーとして派遣された奈良県防災士会の小山防災士が「大和川流域に集中豪雨が発生すると、斑鳩町は・・・」と題して1時間の講演を行いました。「浸水害について」「土砂災害について」「豪雨災害を生き抜くために」の順にお話をしました。講演後、防災士会の見学者は退場し、自主防災連絡会の皆さんが4班に分かれて意見交換会を行いました。どの班でも活発に発言がなされ、斑鳩町における自主防災活動の拡がりが感じられました。最後に、斑鳩町自主防災連絡会の顧問を務め、奈良県防災士会の相談役で日本防災士会の理事長でもある植村防災士から講評を賜り、総会は無事に終了しました。

<報告:小山防災士>

野迫川小中学校で防災講演会

6月23日(月)、野迫川小中学校においてPTAを対象に防災研修会が開催されました。この研修会は、2011年9月に発生した紀伊半島大水害にて大規模土砂災害に見舞われた野迫川村の歴史を忘れることなく、今後の防災対策を学校や地域で進めるために企画されたものです。奈良県防災士会としては、当時、野迫川村の避難所で炊き出し支援活動を行い、サンマ(東日本大震災で被災した漁師の方から送って頂いた)を焼いたり、おでんを炊いたりした縁もあり、植村相談役が講師として現地へ向かいました。講演は、紀伊半島大水害時の記憶をたどりながら、野迫川村にて大規模災害が起こったらどうすれば良いのかとして行われました。野迫川村では当時の人口が500人を超えていたが、現在では約350人程度になっていることや、研修会に参加した人の中で当時の経験があると答えた人が2人という現実が明らかになりました。最後に、植村相談役から「これからも防災士会としてお手伝いできる事があれば言って下さい」と申出をして研修会を閉じました。この研修会では、参加者が熱心に耳を傾けておられたことと、野迫川村の防災士の方も参加されていたことがわかって、大いに元気づけられた研修会となりました。

<報告:植村信吉防災士>

発災直後の北股地区(2011年9月)

当時の支援活動区(2011年10月)

女川から届いたサンマ2011年10月)

被災者の方に挨拶する木本支部長(当時)

木津川上流部大規模水害・土砂災害に対する減災対策協議会 合同幹事会

令和7年1月29日(水)に木津川上流部大規模水害・土砂災害に関する減災対策協議会がWeb会議で開催され参加しました。参加自治体は、三重圏域では三重県、伊賀市、名張市、津市、京都圏では京都府、南山城村、奈良圏域では奈良県、山添村、宇陀市、曽爾村、御杖村。そのほか関係地域の河川・砂防事務所、気象台、鉄道、防災士会(奈良)など48機関の参加でした。対象となる木津川上流部は奈良北東部、三重西部の山間部を水源とし、京都南部を木津川として流れる地域です。その後京都の鴨川・桂川などと合流して淀川となり大阪湾へ流れる淀川水系に属しています。会議では令和6年の活動事例として自治体からは防災講演や訓練、河川事務所からは治水対策の実施状況が報告されました。防災士会奈良支部としても講演や訓練のほかに広報活動としてラジオ出演、新聞取材対応なども行っていることを報告しました。最近の地球温暖化・気候変動により2040年頃には降水量が約1.1倍、流量が1.2倍、洪水発生頻度が2倍になるとの予測から、流域治水事業をさらに加速・深化させて現在の取り組みを「流域治水プロジェクト2.0」に更新するとの報告がありました。奈良県支部としても、更に水害・土砂災害への減災対策に力を注ぎたいと考えています。                                                                                                       <杵島 防災士>

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R6年度大和川流域水害対策協議会

令和7年1月28日(火)奈良ロイヤルホテル鳳凰の間において、第6回大和川流域水害対策協議会(代表者会議)が開催され、奈良県防災士会からは末田理事長が参加しました。協議会は国土交通省近畿地方整備局の局長が座長となり、奈良県知事、流域25の市町村長、森林管理局森林事務所長、近畿地方環境事務所長、近畿財務局奈良財務事務所長、近畿農政局、奈良地方気象台台長と奈良県防災士会理事長で構成されています。

大和川は特定都市河川および特定都市河川流域への指定を全国で初めて受けた河川で、流域の雨水貯留浸透施設整備も進んでいます。地域の特性を活かして平常時に活用できる施設として貯水池を建設したり、溜め池を治水利用するなどの対策が進められていて洪水対策に役立っています。詳細な浸水危険地域も想定されていて、防災や避難行動に役立つ情報が沢山ありますが、住民への周知が乏しいため知らない方が多いと思います。奈良県防災士会は住民側として唯一の参加団体ですので、避難行動に繋がる情報周知の必要性を促していきます。

<末田政一 防災士>

第11次 能登半島地震災害ボランティア活動

 

第11次の能登半島地震(水害)支援活動は前回、10次活動同様に天候不順により2日間日程計画のところ、2日目の日曜日1日間の活動となった。1日目の土曜日は珠洲市ボランティアセンター休止が直前に判明し、金曜日夜の出発から土曜日朝の出発に変更したが、連絡が滞ることなくトラブルなく出発した。初日は、予定していた珠洲市内の谷野旅館に6名で宿泊。活動当時は珠洲市災害ボランティアセンターに、珠洲ボランティアキャンプ(珠洲キャン)で活動を継続していた2名が合流し8名で依頼を受ける。依頼内容は2件。4名2班に分かれ、いずれも家屋または倉庫内の片付け、運搬作業であった。一つは宅内の片付け作業をまず行い、奥の納屋から輪島の漆器といった貴重品の取り出し作業を行う。納屋2階へつなぐ階段までは、たどり着けるまで散乱した物などの障害があり、2階への開閉扉も地震によるゆがみや2階部分の壁などが扉の開閉を阻み困難を極めたが、何とか2階へ踏み入れることができた。納屋2階へ行けるようになった段階で依頼者の喜びを肌で感じました。その後、必要な貴重品の運び出しを行ったが、もし、余震などが発生した場合は閉じ込められる心配もあった。もう一方の活動はいきなり軽トラのタイヤがパンクというアクシデントがあった。すぐに車両の交換を行い、依頼された電化製品等の運び出しに着手する。午後から分かれていた班が合流するも物量半端なく依頼を受ける段階で継続案件であったようであるが、今回も継続案件となった。帰路は、これまで同様日曜日の夕方に現地出発。奈良には深夜帰着となった。  (報告:八幡領防災士)

珠洲市ボランティアセンターおよび珠洲市内(第10次)

令和6年11月1日(金)21:00過ぎ、台風21号から発達した低気圧によって天候が雨となった中、奈良県防災士会能登半島被災地支援活動第10次として、北村、湯浅、金城の防災士3名が奈良を出発しました。11/2(土)の未明に石川県頃珠洲市の「道の駅すずなり」へ到着。夜が明けてから、同日生駒市内の自主防災会として現地に着いた八幡領、吉川防災士を含む3名、10/31(木)よりボラキャン珠洲にて活動中の奈良市の矢作防災士とも合流。合計7名でのチームとして活動を開始しました。珠洲市のボランティアセンターではこの日雨天による活動の中止を前日から発表していました。ひとまず全員でボランティアセンター(以降VC)の事務所へご挨拶をし、翌日11/3(日)には朝から活動しますとお伝えしました。ボランティア活動が1日出来ないこととなったため、この日は一日市内を巡り道の駅や飲食店などでお金を使う支援として活動しました。禄剛崎の灯台や見附島など観光名所へも足を運び、生憎の天候ではありましたがメンバー一同珠洲の文化や観光を味わいました。

翌日、11/3(日)は早朝より好天となり、分散して泊まったメンバー7名は再びVCへ終結しました。ボランティア登録、オリエンテーションの後にマッチングとなり奈良県防災士会7名はボーイスカウト石川県連盟8名の方と合計15名で、宝立町の民家の2階建て倉庫と納屋の片づけの作業へと向かいました。相手方の意向もあって15名のリーダーは北村防災士が務める事となりました。豪雨災害の後の活動でしたが、現場は地震災害の被災家屋でした。

地震と水害の両方の被害によるボランティア依頼の案件がVCには多く寄せられているとのことです。依頼者のお宅は米作りやお茶の生産者さんで、土地と建物を別の方に譲るということで使わなくなった苗床が多く出てきました。

その他にも多くの物がありましたが、依頼者さんご夫婦と次の持ち主となる方も立ち合いに来られ、要るものと要らないもの、作業の要望などを確認していただきながら混成チームとなって、それらのほとんどを運び出し集積場へ運ぶことができました。作業が終わって広くなった2階建ての倉庫の中もきれいに清掃し、納屋の方も崩れた壁材や一部の道具類を残して片付けることができました。VCへ戻り、作業の継続が必要な事を報告してVCを出て第10次の奈良県防災士会被災地支援活動を終了としました。

参加防災士

北村厚司(三郷町)

湯浅茂雄(大和高田市)

金城佐登志(川合町)

矢作一(奈良市)

八幡領光隆(生駒市)

吉川和伸(生駒市)

石畑欽一(生駒市内自主防災会よりご参加)

(報告:北村防災士)