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建築家協会シンポジウム

平成27年11月13日(金)興福寺南円堂西隣、日本聖公会奈良基督教会において「2015日本建築家協会近畿支部大会IN奈良」が奈良県防災士会共催で行われました。近畿の最前線の建築家が集まり、第13回関西建築家大賞表彰などが行われました。

写真家の和田久士氏の「私の“まほろば”」と題しての基調講演に引き続き防災シンポジウムで、和歌山地域会会長災害対策委員長の森岡茂夫氏の「防災はまちづくりの入り口だ 命を守る防災の役割分担と意義」と題して基調提案、パネルディスカッションで吉田香芝市長、山下葛城市長、山村広陵町長、岩野南極女子の熱の入った討論が行われました。

その後奈良ホテルにおいてレセプションパーティーが馬渕元国土交通大臣も参加されて盛大に行われました。

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平成27年度広陵町総合防災訓練(広陵中学校区)

「見せる訓練」から「命を守ることを考える訓練」への第一歩

7月26日(日)の畿央大学体育館(真美ケ丘中学校区)に引きつづき、8月30日(日)広陵中学校体育館(広陵中学校区)において2回目の広陵町地域防災訓練が実施された。

訓練想定は、9時02分頃に、奈良県北西部から四国にかけて走る中央構造断層帯が起因する地震が発生し、広陵町内にも多数の被害が発生した。

地震発生の合図で、町民は自らの身を守るシェイクアウト訓練、避難行動要支援者と共に避難、そして、炊き出し訓練が各自主防災会で実施された。

一方、職員は、災害対策本部の設置及び初動体制の確立がマニュアルどおりにできるかの検証訓練が実施された。

訓練終了後、自主防災組織を対象に、災害図上訓練「DIG」が実施され、奈良県防災士会がファシリテーター(山口 正春、植村 信吉、井上 清、末田 政一、杵島 良仁、北村 厚司、、柏田 勝幸、高岡 宏芳、板垣 伴之、村山 晴恵)を務め地域の災害に対する強み・弱み、地震被害の予測とその対策を地図を囲みながら和やかな雰囲気で実施された。

今回の図上訓練は、155人が参加し、自ら命を守ることを自ら考える訓練の第一歩が始まった。

<山口 正春  防災士>

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2015年8月29日(土)平成27年度奈良県防災総合訓練の案内

奈良県防災総合訓練が下記のとおり大和高田市において開催されます。

この訓練は、災害対策基本法及び地域防災計画に基づいて、防災関係機関及び地域住民の参加・協力を得て、総合的な防災訓練を奈良県が毎年開催するもので、ここ数年は「被災地訓練」と「避難所訓練」に別けて開催されており、防災士会は「避難所訓練」に参加します。

防災士会会員におかれましては多数の参加をお願いします。

 

1.と き  平成27年8月29日(土)、9時~12時

2.会 場  被災地訓練:大和高田市総合公園他

避難所訓練:大和高田市総合福祉会館(ゆうゆうセンター)

※ 防災士会は、避難所訓練に参加します。

3.主 催  奈良県、大和高田市

4.防災士会連絡事項

◇ 集合時間:午前8時15分

◇ 集合場所:ハローワーク大和高田(駐車場)

※ 集合後、徒歩(7~8分)にて訓練会場へ移動

  • 服  装:訓練に適したもの。

(持っている方は、ベスト、帽子、Tシャツ着用。)

  • 参加申込み:奈良県防災士会までメールまたはFAXで。

(電話での申込みは受付ませんので注意して下さい)

Email nponarabousai@gmail.com

FAX 0745-56-5817

  • 当日の連絡先 090-4902-0901

◇  見学のみの参加OK

2015年6月11・12日 防犯防災総合展 in KANSAI 2015

下記のとおり、「防犯防災総合展 in KANSAI 2015」が開催されます。

最新の防犯・防災グッズから、最先端の防犯対策・災害対策まで、さまざまな情報に触れられます。

http://www.bohanbosai.jp/

  • と き   2015年 6月11日(木)、6月12日(金) 10:00~17:00
  • ところ   インテックス大阪
  • 開催内容  展示会、セミナー、多彩な併催企画
  • 入場無料、登録制

 

★問合せ★

防犯防災総合展事務局  TEL. 06-6944-9915 / Email infobbk@tvoe.co.jp

防犯防災総合展 (406x640)

奈良県支部第5回総会

  さる4月22日、奈良市防災センターにおいて、日本防災士会奈良県支部第5回総会を開催しました。
総会には、奈良県安全・安心まちづくり推進課の中嶋課長を始め、奈良市消防局 徳岡局長さま、本部からは、橋本事務統括、近隣支部からは、大隅滋賀県支部長、粟飯原大阪支部長、梅木和歌山県支部長がかけつけて下さいました。
 総会は、東日本大震災及び台風12号に伴う水害で亡くなられた方々への黙とうにはじまり、木本支部長から開会のあいさつを行ったあと、来賓あいさつ、祝電披露を行い、議事の審議に移りました。予定していた議案は、全て原案通り承認されましたが、「昨年の東日本大震災や奥吉野への支援行動など、全て個人が負担している。これでは今後の活動に支障をきたすので、災害対策基金的なものを作ってはどうか?」「支部会計は厳しいので、今後、行政などへ働きかけてはどうか?」等の意見が出されました。
 この意見を受けて、次回役員会で具体的な協議を行っていく旨の答弁がありました。
総会終了後には、防災研修会が開催され、梅木和歌山県支部長から被災地支援報告、西前防災士(天川村)からは、被災当時の状況と今後の課題などが報告されました。
<当日の議案>
1. 平成23年度事業報告案
2. 平成23年度会計報告案
3. 平成23年度会計監査報告案
4. 平成24年度事業計画案
5. 平成24年度予算案
6. 平成24年度役員案
<新年度役員>
支部長  木本喜信(奈良市)
副支部長 中田勇四郎(奈良市)
     木村尚史(御所市、JP)
     奥田英人(橿原市)
事務局長 植村信吉(三宅町)
〃  次長 南上敏明(天理市)
〃  次長 奥田 仁(香芝市)
会  計  古瀬博之(奈良市、JP)
幹  事  前川輝男(奈良市、広報部長)
      井上 清(奈良市、教育・研修部長)
      川口 均(生駒市、生駒ブロック)
      柏田勝幸(田原本町、磯城郡ブロック)
      丹羽松一(奈良市、六条校区ブロック)
会計監査 伊藤東洋雄(王寺町)
     西川隆清(三郷町)
顧  問 中川 徹(奈良市)

台風12号による豪雨被害状況 No3

 
 天川村の西前防災士(JP和田局長)から、
1、広瀬地区の避難所で下着類が不足してるらしい
2、避難所の食事がインスタントが多いと聞いた
との連絡が入りました。
現地のボランティアセンターや災害対策本部を無視して対応することはできない、との考えがありましたが、とにかく、支援物資として下着類を調達した上で現地との調整をすることになりました。
10日朝、下着や着替えなどの支援物資が調達できたので、木村副支部長が現地へ入り西前防災士に下着類などの支援物資を届けました。
また、12日には、植村事務局長が現地の避難所へ入り、現地スタッフと打ち合わせを行いました。
<以下、植村事務局長からの報告です。>
現地へは、西吉野村から林道を経由して向かいました。
まず、西前防災士から現地の状況説明を受け、避難所となっている「籠山センター」へ向かい、現地スタッフの方から避難所の現状をきkました。
スタッフの方の話では、
当初は、電気などのライフラインが停まっていたので、洗濯などができずに困っていたこと。食事もパンやカップメンなどでしのいでいたが、現在は、電気も通ったので避難所(調理施設が整っている)で調理し、食事も普通の食事の提供ができる。
材料は、役場から届けられている。
ただ、鮮魚や生鮮食品は不足しがち。
近隣の方々が差し入れをしてくれるので現状は大きな問題はないが、避難されている方々は70才台80才台の高齢者が多いとのことでした。
植村事務局長からは、「依頼があれば、炊き出しなど必要な支援の提供する用意がある」ので、いつでも申し出てほしい旨を伝えて、今後は、炊き出しなどの日時について連絡を取り合っていくことの了承を頂きました。
ただ、電気の供給は電源車2台でまかなっているので、今後も安定した供給がされるのか不安が残っているようです。
崩落現場へは西前防災士の案内で向かうことができました。
現場までの道路には、このような大木が横たわっており、少し前までは、もっと多くの木が横たわっており通行できない状況でしたが、現在は、このように通れるようなったとのことでした。

下の写真は、天の川にあるダムの様子です。

同じ所から上流を取ったのが下の写真です。
聞けば、このダムの高さは20mあったそうですが、土砂の流入で埋まってしまってダム湖は消滅し、普通の川になってます。

土砂崩れの現場は「立ち入り禁止」になってますが、西前防災士の案内で近くまで行くことができました。

崩落は約800mにわたってるそうで、この上流部分にも数箇所崩落箇所があるとのことでした。
雨が降ると土石流の恐れもあることから、下流域には、いつ「避難指示」が発令されてもおかしくない状況のようです。
また、現在避難指示が発令されている広瀬地区は、急傾斜地にあるそうですが、地区内に亀裂が走っており、まだ、帰宅のメドはたっていませんが、現在、一時帰宅の検討がされている模様です。

東日本大震災レポート(No.7) ~南三陸町、気仙沼~

桜井市の山辺辰雄防災士から「復興支援ボランティアツアーに参加して」と題してレポートが届きました。
以下、山辺防災士からのレポート全文を掲載します。
<復興支援ボランティアバスツアーに参加して>
◇ と き   平成23年8月19日~22日(車中泊2日、現地1泊)
◇ ところ   宮城県南三陸町、気仙沼市(大島)
東日本大震災発生後、義援金を送金していたが、共助の必要性と微力ながら現地でボランティア活動を行いたいと思ってました。
大阪のNPO団体が企画した「復興支援ボランティアバスツアー」を新聞で知って参加しました。
参加者は、19才の若者から67才までの男女40名です。
行先は、宮城県南三陸町、気仙沼市大島です。
南三陸町の被災地では、震災から5ケ月が経っているにも関わらず、市街地が津波の猛威で荒廃し、ガレキの山ばかりが目立ちます。
復興が遅れている印象を受けました。

テレビで見たあの「防災対策庁舎」は、ガレキが取り除かれ、焼香台の前では訪れた人が手を合わせておられました。

◇ 気仙沼での被災状況
港から見える市街地は、ガレキの山と壊れた家屋が沢山ありました。
◇ 大島地区の被災地とボランティア活動
大島は、気仙沼の飛び火で山火事になり、全島避難の危機もあったそうです。
避難するにも船も焼けてなく、一時は大変だったのですが、みんなで力を合わせて消し止めたそうです。
また、津波が島全体に押し寄せて甚大な被害を受けたそうです。

この気仙沼の大島は、気仙沼に浮かぶ周囲22キロ、面積9㎢の島で、陸中海岸国定公園に指定されており、リアス式海岸の美しい「緑の真珠」と呼ばれるほどの美しい島です。
ここでのボランティア活動は、甚大な被害を受けた島の復興のため、気仙沼市大島災害対策本部の指導の下、民家のガレキ撤去を行いました。
作業内容は、燃えるゴミ、木材、金属類、コンクリート殻などに分別し、トラックに積み込むまでの作業となりました。作業は、おおむね完了しました。

今回、ご一緒した対策本部の担当者の方は、お父さんが未だ行方不明だが、悲しんでばかりはいられないので、復興のために頑張ってる、と申されてました。
今回、ボランティア活動をとおして感じたことは、同じ思いを持って取り組むことの大切さや、心のつながりを感じました。
若い人たちもこの被災状況を目に焼き付け、何かを学びたいと言ってました。ボランティア活動に参加し、多くの人に伝えて、ボランティア活動の輪が広がってほしいものである。
また、被災地の方々は、ボランティア活動に感謝されてましたが、ボランティア以外にも、被災地の観光や、物産を買ってもらうことでも復興につながると言ってました。
三陸海岸は、過去にも江戸、明治、昭和と津波の被害を受けている地区で、津波の水位の掲示など過去の教訓を生かして防災に取り組んでいる。
それでも甚大な被害を受けた!
昔から、「災害は忘れたころにやってくる!」と言われている。
私たちは、日々防災訓練等を行い、さらに防災意識を高め、減災に取り組む必要を痛感した。

第5回「地域防災防犯展」大阪

 
 来る6月9日(木)~6月10日(金)にかけて、「第5回地域防災・防犯展、in大阪」がインテックス大阪において開催されます
開催概要
  ↓
http://www.exhibitiontech.com/bosai/index.shtml
この防災・防犯展では、
◇防災分野
  ・地震対策
  ・水害対策
  ・落雷対策
  ・津波対策
  ・土砂災害対策
  ・突風・竜巻対策
◇防犯分野
  ・犯罪対策
  ・安全対策
  ・テロ対策
  ・企業・家庭の防犯対策
  ・盗難対策
などが展示・紹介されます。
参加希望の防災士の方には招待券を郵送いたしますので、ご連絡下さい。
連絡先 E-mall shintyan@iris.eonet.ne.jp
日本防災士会奈良県支部事務局(植村)まで
※ なお、招待券の枚数は10枚と制限がありますので、メールにて連絡頂いた方の先着順とします。
また、先着10枚になった時点で終了とし、招待券の発送に該当しなかった方への連絡はいたしませんのでご理解をお願いします。

東日本大震災レポートNo8(事務局通信より)

 東日本大震災レポートNo8が届きました。
全文を掲載します。
東日本大震災=レポート №8(2011.3.24)=
日本防災士会事務局
■交通規制の解除について
今朝、東北道、磐越道等の一部区間の通行規制が解除となりました。ご参考までにお知らせいたします。
本通知は、追って警察庁ホームページに掲載されるものと思います。
広報資料 平成23 年3月23 日
警察庁緊急災害警備本部
平成23 年東北地方太平洋沖地震に伴い実施している交通規制の全面解除について
1 概要
東北道、磐越道等の一部区間において平成23 年3月22 日午前10 時より実施してきた緊急通行車両及び大型自動車等以外に対する通行禁止規制が全面解除されます。
(理由)
東北道白河IC~本宮IC間の応急復旧が完了したため
2 解除時刻
平成23 年3月24 日(木)午前6時
3 留意事項
今後、緊急通行車両確認標章の交付は行われません。
なお、山形道(西川IC~月山IC間)等に通行止め区間があるほか、宮城県内の三陸道鳴瀬奥松島IC~登米東和IC間(約45km)は交通規制があります。
(本件担当 交通規制課)
■ 福島県内の交通情報
福島県警の話によると、福島県内の交通規制は「ない」とのことです。
自己完結であれば入れるとのことです。〈3.24 AM11:35 確認〉
■ 参考情報・福島県の状況
防災士研修講座の常任講師の方からの現地レポートです。個人的判断が入っていますので、お名前はあえて伏せさせていただきます。
〈以下、引用〉
昨日、田村市の避難所の一つ”田村市総合体育館”行ってみました。650名ほどが避難されています。
田村市は地震・津波被害はほとんどなく、原発の影響で大熊町民が避難してきています。ここ以外に、9箇所あり、22日時点で2830名の方が避難生活をされています。
避難生活。とても劣悪な環境に愕然としました。ゴミと一緒に生活をしています。
下記、気づいた点
・ゴミ置場が部屋の中にある。部屋の中は生ゴミの臭い。
・うがい薬の設置がない(手洗い、うがいをしましょうの張り紙あり)
・ボランティアセンターと称して受付に張り紙がある。生活の場所との区別がない。
・人も、物も整理されていない。
・自衛隊がお風呂を設置していたが、若くて元気な人が先に入り、高齢者などは遠慮しているのか入らない。
ここの体育館のみに自衛隊がお風呂を設置しているため、すべての避難所から入浴にくる。一週間に2回は入れればよいほうだと…。それなのに、高齢者は入れない。
・食事はいまだに救援物資のパンとカップめん。
・お邪魔したのは13時ごろなのに、布団(毛布)が敷かれたままの状態
・人の入室管理が甘い。誰が避難者で、誰がボランティアか?よくわからない。
・プライバシーもない。
・トイレの掃除を行なっているのか?
まだまだいろいろと気になるところがありますが、ここの支援をしているのが大熊町民と一緒に避難している大熊町行政職員、田村市は地元の活動を邪魔しないようにしていると言うことらしいのですが、きっと体調を崩す人が続出します。
とても危機感を感じています。
田村市社協事務局長などに提案し、改善策をお願いしました。大熊町職員と顔が見える関係が出来ていると言う田村市社協職員がいました。
避難所運営の経験がなくこちらの提案にはじめてきがついたようです。
このようなものだと思っていたとの返答。大熊町の保健師さんや看護職員などいるは
ずだと思いますが…。
それから、日本看護協会が他県には看護師の派遣をするのに、福島県には派遣しないと決定したとの連絡に地元職員をはじめ、私も憤りを感じています。地元出身者のみの派遣だそうです。
自己完結できる人は本当に欲しいです。ガソリンがなくきめ細かな動きが出来ないのです。まだ全体像も見えていない。一般道での給油は無理です。今日から高速が一般に開放されるので、給油もスムーズに出来るのか心配です。
避難所運営も出来ていない(勿論、上手く行なっているところもあります)地域を回ることも出来ていない。
ガソリンがないため、物流がほとんどストップしている状態で、被害に遭わなかった住民が、食べるものがな く避難所にもらいにきているところもあるようです。
みなさん、福島に来てください。人手がないのと移動が出来ないことで、対応が遅れています。ガソリンはいつ福島に届くのでしょう?
災害対策本部との連携も良くない。情報は県職員が朝礼と終礼に入っていますが、取り次ぐだけで役割を果たしてくれていません。
ここの改善をしたいと思います。
〈引用、終わり〉
いたずらに危機感をあおるつもりはありませんが、被災地の深刻さについては、さまざまな情報が一致しているところです。
支援活動ができる方は、冷静に、着実に、準備をお願い申し上げます。
(支援活動は自由意志に基づき、自己責任、自己完結にてお願い申し上げます)
各支部、会員の方々が多様な活動を実施中です。
随時お知らせする予定です。
- 以上 -

東日本大震災レポートNo6(事務局通信から)

 東日本大震災レポートNo6が届きました。
全文を掲載します。
 東日本大震災=レポート №6(2011.3.18)=
日本防災士会事務局
■ 支援の動きが活発化しています
震災から一週間、被災地では厳しい状況が続き、福島県では避難所で10 名以上の高齢者が亡くなるという悲劇も起きています。自衛隊、警察、東電の職員による決死の消火注水活動が続く福島第一原子力発電所の周辺では物流が止まって、30 キロ圏内はゴーストタウンのようになっているといわれています。近隣住民の方々の不安と恐怖は極限に達しようとしています。福島県民の疎開・避難も大規模となっています。
いっぽう、被災地支援、物資搬入は次第に実効的になろうとしています。兵庫県庁をはじめいくつかの自治体が一般からの支援物資を受け入れ、被災地に運ぶ仕組みを立ち上げています。今日は、被災地自治体の職員(防災士)の方から、日本防災士会事務局に電話があり、「救援物資を受け入れることになった。マニュアルがない。どうしたらよいか」という問い合わせがあり、電話、メールにて最大限、お答えしました。物資については確実に動いていることが肌で感じられます。
各支部、会員におかれては、県庁ほかの情報を入手し、もしも物資提供を受け付けているのであれば協力していただきたいと思います。岩手、宮城、福島の県庁所在地まではだいぶ物資が届いているようですが、そこから海岸線沿いの被害の大きいまちへ運ぶ手だてがないのです。報道によればトラック協会首脳は「品物と届け先があれば、いつでもどこでも運ぶ。しかし、ガソリンがない」と苦悩しています。
環境が許せば、すぐに動くという心構えでいることが重要かと思います。
■ 支部、会員の動きより
◎仙台在住・高橋英彦幹事のレポート
東日本大震災の発生から1週間が経過しました。
地 震発生時、私は東京で会議中だったため、帰宅困難となり被災地の自宅に戻ったのは3日目の夜でした。上越新幹線、羽越線、高速バスで新潟、山形経由で仙台へ戻りました。現在の状況は以下のとおりです。
仙台市内中心部は電気、水道が復旧していますが、都市ガスの供給再開の見込みは立っていません。まだ停電の地域も多く、困難な生活が強いられています。私の地域も電気は復旧していますが、水道、ガスは止まったままの状態です。
近くの小学校が給水所になっているので、1時間半から2時間程度待って給水を受けています。スーパーマーケットも同様で、2時間程度の順番待ちで、買い物はひとり10点までと制限されています。報道されているとおりガソリン、灯油などの燃料不足は深刻な状況です。
また、仙台東部の避難所で運営を手伝っている友人の話しによりますと、「霞目飛行場がこのあたりで唯一機能する飛行場のため毎日任務機の飛行音と緊急車両のサイレンが絶えません。現在、仙台市立蒲町小学校に開設された避難所において、周辺町内会が主体となった運営組織と地域ボランティアの皆さん、避難者の皆さん、校長先生以下の各教諭、若林区からの派遣職員、新潟市から派遣された市職員の方々と協力し合いながら、避難所の運営を手伝っています。初日は千数百名の方が校舎の2階以上に津波に怯えながら避難していましたが、今は体育館に移動しました。避難者も若干減りましたが、在宅の被災者の給食も兼ねており、水、食料、燃料(灯油、ガソリン、炊き出し用のプロパンガス)が不足し、明日のための予備がない状態です。
また、寒さが厳しく避難者は毛布にくるまって暖をとっています。口に入るのはおにぎり一個程度のカロリーとみかんまたはりんご半分程度です。
若干のチョコレート粒菓子もありますが、数は十分でなく、企業、個人からの差し入れ物品をその都度戴いています。配給は市が臨機に手配するほか、昨日からは自衛隊大型車両が巡回し、定期便的に各避難所の要望を聞き取り、配給を開始してくれています。
未曾有の大災害につき、情報も錯綜し、物流も滞っていますので、どこも同じように苦しい状況と推察します。」という内容でした。同じ仙台市内でも沿岸に近いところと西部では多少が異なっていますが、厳し状況であることに違いはありません。
◎福島県・影山雅之 防災士からのレポート
お世話になっております。
福島県庁生活環境部所属の防災士の影山です。
現在の状況を情報提供します。
発災時は通常勤務をしており、突き上げるたて揺れが数秒つづいた後、激しい横揺れが発生、その際には若干机が動いたり書類が落ちるなどの状態でありましたが継続して再びたて揺れが発生し、先の横揺れよりもかなり激しい揺れがおき、書架や食器棚が転倒、机は3m程度飛ばされ、机の下に身を隠そうにも強い力で横に振られる机を手で押さえることが困難な状況でした。
庁舎は倒壊の危険や、停電が発生したことから庁内全員退避、しましたが、揺れが収まった後しばらくは隣に居たはずの職員がどこにいったことすら確認できないような書類やオフィス機具の散乱で、出入り口もふさがれてしまった状態。
しばらく呆然としている状態であったため、直ちに自主的に声を出しての各人の存在確認を実施しました。
避難指示は5分程度たってもなく、自主的に避難を指示、屋外へ退避しました。
以降、現在の所属部署は防災部署ではないものの、防災士と昨年まで出先機関で災害担当をおこなっていたこともあり、被災していない別棟に立ち上げた県災害対策本部にて緊急消防援助隊の部隊運営業務を1日18時間勤務程度で行っています。
ご存知のように県内原発の事故により、スムーズな活動が行えない状態で、日がたつにれ、逆に対応が困難となっております。
本部のある福島市は断水が続いており、また、GSも営業していない状況で、緊急車両の給油もままならない状況となっております。
余震が1分に1回以上つづいておりましたが、段々おちつきつつあります。ただ、現在でも緊急地震速報が毎日出るような状態です。
また、断水により透析患者の対応等が困難になっており、関東方面への転院を検討するも、輸送手段が確保できない困難な状態となっております。
◎ 栃木県支部・富澤 廣三 支部長のレポート
栃木県支部長の冨澤です、那須方面に福島県から避難者が大勢きており県から支部に支援の要請があり本日、3名の防災士を派遣して支援しました、さらに、避難者が多く、要請を受けて今後、引き続き派遣します。あくまでも、自己管理形ですがボランテア保険は役場で見てくれます。さらに、かなり茨城県が酷いので茨城県支部長と連絡しながら3 県連絡協議会でも活動をしています。
◎新潟県支部 小川克昌 防災士のレポート
皆様、お疲れ様です。近況報告です。
本日まで島根に出張しておりましたが、そこのホームセンターも電池他がまだ在庫がありましたが、懐中電灯は売り切れていました。妙高市内もガソリンスタンドの品切れする店舗も出てきました。
とりあえず、補給は順次されているので、致命的な状況にはなっておりません。
本日、妙高市へ福島県から避難してくる方を受け入れるための避難所の開設準備を行いました。当市の親せきを頼りに来られるとの事なので、あまり逼迫した雰囲気ではなかったのですが、今後このような避難者の受け入れが増えてくるように予想されます。
週末の連休に宮城県北部もしくは岩手県内の避難所に炊き出しと情報収集に行ってこようかと思い、行き先の調整を行っております。状況がわかりましたら、また連絡させて頂きます。
新潟県内の青年会議所では、新発田・長岡・上越に物資の集積所を整備し、順次物資を被災地に運ぶ準備を行っているそうです。もし提供いただける物資がありましたら、各青年会議所にご連絡頂ければ幸いです。
物資も各県庁所在地までは届いているようですが、その先の物資の搬送がまだ完全にはうまくいっていないようです。この辺の統制がとれて来れば、避難している方の生活ももう少し明るい兆しが見えてくるかと期待しております。
とりあえずご報告まで。
また何か新しい情報が入りましたらご連絡させて頂きます。
◎ 兵庫県支部 大石伸雄 支部長のレポート
兵庫県と陸上自衛隊第3師団と話し合った結果、救援物資の自衛隊による輸送に目途がつきましたので、兵庫県支部としては、毛布、タオル、水、アルコール消毒綿・ティシュなどを集めたいと考えています。郵便局や友好団体にも呼び掛けてください。(同支部役員向けの言葉より)
◎ 千葉県旭市のボランティア活動
いろいろな団体も加わり、ボランティアセンターが機能して(電話番不足とのこと)、活動が進んでいるようです。週末にはボランティアも増えることが予想され、ヤマを越える可能性も出てきたとのことです。
■ 皆様の活動に感謝申し上げます!
各支部、会員、一般防災士が精力的に活動しています。皆様の活動に感謝申し上げます。全国民的な支援活動の輪が広がるよう、行動していきましょう。
-以上-