三郷町三室自治会「自主防災組織災害対応訓練」

令和4年6月26日午後、生駒郡三郷町三室自治会防災部主催として三室自治会館において「自主防災組織災害対応訓練」が実施され、自治会の本年度の役員や児童民生委員、小規模多機能ホームのスタッフなど34名が参加しました。講師には地元防災部のリーダーで奈良県防災士会講師の北村防災士が担当しました。

イメージTEN形式で大規模地震災害の発生を想定し、自治会の役員が地域の代表として自助、共助をどうやって進めていくのか、という10の課題に向き合って話し合い意見交換をしていただきました。家屋の倒壊、救出救護、火災の発生、災害対策本部や救護所の設置や防災倉庫の備品のリストから何をどう使うのかなど、そして新型コロナウイルス感染防止対策はどうするのか、などの課題に真剣に取り組んでいました。質疑応答では「ハザードマップは三郷町だけだが隣の斑鳩町へ避難してもよいのか?」「地域の医師や看護師の名簿などは作成してあるのか?」「指定避難所に避難すればどれくらいの食事などの配給を受けられるのか?」など、非常に現実味のある質問も多数あり講師からそれぞれ説明を行いました。時系列でどんどん課題が出てきて最初は茫然とされる場面もありましたが、本当に災害が起きたとき大変な事態になるのだという認識を持っていただけたと感じました。

毎年変わる役員の方々ですが当該訓練も毎年繰り返すことで同じ認識を多くの住民の方々に持っていただき、それが地域の防災力の向上につながっていって欲しいと思います。<北村防災士>

NHK「防災アプリ」説明会

2022年6月25日(土)三宅町あざさ苑において「NHKニュース防災」アプリ及び「スクープBOX」説明会が開催され、奈良県防災士会より役員と事務局のメンバー24名が参加しました。NHK奈良放送局 北澤経営企画センタ―副部長様、神能ニュース部副部長様、芦田カメラマン様の御三方より説明頂いた内容を紹介致します。

「NHK防災コンテンツのご案内」・・・NHKではテレビ、データ放送、ラジオ以外にWEB・スマホを利用した情報の多重発信を行っており、最初にアプリ「NHKニュース・防災」を紹介頂きました。

画面構成は「ニュース」「天気予報」「マップ」「災害情報」「ライブ・番組配信」となっており、自分の現在地・登録地点の天気や災害情報がすぐにわかるようになっています。秀逸なのが「マップ」で、雨雲データや表示を切り替える事で全国各地の洪水や土砂災害のハザードマップを表示でき、指定河川のライブカメラが確認できる機能もあります。災害発生時には「ライブ・番組配信」により、最新のニュースを入手できるので、停電等でテレビが映らない状況下での心強い情報源になると感じました。

「防災士の皆様にご協力頂きたい事」・・・防災が専門である防災士から、特に情報を頂きたい。

  • 現場の映像の撮影と提供 ②現場状況の説明(リポート) ③平時の防災活動での連携

ただし、「撮影時は自分の安全を第一に、絶対に危険な場所には近づかない」との注意がありました。

「映像の撮影方法について」・・・カメラは本体を横にし、レンズに指がかぶらないようにする。1カット10秒ほど、全体で数カットあれば十分。芦田カメラマンより「自分で数を数えながら落ち着いて」とのアドバイスが有りました。その後アプリ「スクープBOX」を開き、実際にみんなでテスト投稿を行いました。

奈良県防災士会とNHK奈良放送局は連携協定を結んでいます。今回は会議の際に来て頂いたため役員と事務局のみの参加となりましたが、この2つのアプリを会員の皆様にも知って頂きたいので是非ご活用とご協力をよろしくお願い致します。

<八木沢 防災士>

令和4年度奈良県防災士会総会

令和4年5月29日(日)に令和4年度総会を、奈良公園バスターミナル「レクチャーホール」にて開催しました。冒頭、末田理事長より、「日頃より会員の皆さまの防災に関する諸活動に感謝するとともに今後も当会を援助いただきたい。」との挨拶がありました。 司会者である古瀬副理事長より、総会議長の指名があり、本年度も総会議長は奥田副理事長に大役を務めていただきました。

議案については予定されていた6つの議案の通りで、末田理事長、八幡領理事(事務統括)、板垣理事(会計)、堀田監事、植村副理事長(選挙管理委員)より提案がなされ、審議したところ、全て原案通り可決となりました。なお、全ての議案に対する質問、意見、要望はありませんでした。

・総会構成員 正会員133名中、出席41名、委任状提出64名

・開始終了時刻 13時30分から14時20分

<報告者:八幡領防災士>

平群町社協職員研修

令和4年6月12日(日)、平群町社会協議会(以下「平群町社協」)の職員研修が「プリズムへぐり」で行われました。本研修は奈良県社会福祉協議会の出前講座で、講師として奈良県防災士会の植村副理事長が招かれました。

研修には22名の職員が参加され、第一部は「災害に備える」と題して植村副理事長から講話がありました。大規模災害発生時には「自分が無事でないと人を助けられない」こと。被災地や被災者が大混乱の中、社協職員は「出勤した少数のみで災害ボランティアセンターの開設・運営をスタートしなければならない」こと。大規模災害の対応は長期戦になるので、「心が折れない」ために、日頃から「家族の理解を得ておく」「社協職員が孤立しないために災害ボランティアを養成する」「役場職員や地域住民と繋がっておく」などの重要性が説かれました。

第二部のテーマは「災害ボランティアセンター」で、植村副理事長から「災害対応の基本的な考え方」や「災害ボランティアセンターの役割と機能」や「なぜ社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを設置するのか」などの説明がありました。また過去の被災地における事例も紹介され、災害ボランティアセンターが上手く機能したケースでは、多くの地元住民がボランティアとして運営を手助けした御陰で、社協職員は被災者のニーズ調査に注力できたことなどが述べられました。

平群町社協では本研修をキックオフとして、今後、ケアマネージャー向け研修や災害ボランティアセンターの立ち上げ訓練などに繋げていかれる予定です。

(報告:小山防災士)

 

耳成地域こども教室

6月4日(土)は耳成小学校、6月18(土)は耳成南小学校において、耳成子ども教室で防災教室をしました。今年度は「SDGsから災害を考える」をテーマに、耳成小学校では42人の児童と「SDGsってなに?」を一緒に考え、耳成南小学校では55人の児童と子供向けSDGs番組の動画を見ながら「安全な水 海の豊かさを守ろう」について学びました。

SDGsの17の目標は一つ一つはごく当たり前なことばかりですが、世界を見るとゴールまでは遠そうに見えます。未来を担う子どもたちとSDGsについて考えられてよかったです。

(報告:大北防災士)

「くらしに活かす防災講座」

令和4年6月4日(土)、平群町総合文化センターにおいて「くらしに活かす防災講座 第一回」が開催されました。本講座は全5回(6月~10月)の連続講座で、本年度で3年目を迎えます。コロナ禍のため、1年目と2年目は座学中心のスクール形式でしたが、今年度は「with コロナ」を意識して実技を多く取り入れる予定です。第一回は奈良県防災士会から2名が参加し、平群町防災士ネットワーク3名に運営のサポートを頂きながら、8名の受講生に講義が行われました。

テーマは「災害に備える」で、植村副理事長から「心がまえ」と「防災クイズ」と「非常持ち出し袋」について講義がなされました。災害時に最も重要なのは「死なない」ことであり、そのためには「災害を知る」、「なにから始めるか?」、「我がこと意識をもつ」などの必要性が説かれました。南海トラフ地震は過去の周期から必ず近い将来に起こりうるとのことで、南海トラフ地震の前後には活断層型の局地的地震が発生する可能性もあるそうです。大地震発生時には「死なない、大ケガをしない」ことが最も重要で、風水害時には「早めの避難が命を救う」とのことでした。後半の非常持ち出し袋の時間では、受講生が各自持参した物品を広げて、活発に意見交換が行われました。受講生からは「家で備えている非常持出袋のチェックをする機会になってよかった。」「忘れていた事や必要な物がわかり勉強になりました。」などの感想が寄せられました。

(報告:小山防災士)

220604 平群町防災講座(第1回)_活動報告書

三郷町福祉避難所「マイタイムライン」

令和4年6月5日午前、生駒郡三郷町の三郷中学校に併設された福祉避難所でもある「武道場」にて、三郷町役場総務課主催の「自主防災ワークショップ」が実施され、三郷町内の自主防災組織や自治会の防災担当者など、18地区から27名が参加しました。講師には奈良県防災士会 植村相談役が来られ「大型台風接近を想定したマイタイムライン」の実習を行いました。前半は時系列順に普段からの準備、天気予報などの情報収集、2日前、1日前の避難情報や警報に対してどう動くべきか、地域でどのように助け合えばよいかなどを各自がマイタイムラインに書き込んでいきました。後半は振り返りとして、情報の伝え方や地域としての避難の在り方など「地区防災計画」として防災士や防災担当者がどう対応すべきかを説いていただきました。

質疑応答でも「水害の心配のない地区はこのタイムラインをどう生かせばよいか」「民生児童委員などと要支援者の情報共有をしたいがなかなか同意してもらえないのでどうすれば良いか」「指定避難所まで遠いので近くに指定避難所を計画してもらえないか」など、非常に切実ともいえる質問があり植村相談役からアドバイスをいただきました。次に町内在住の北村防災士から地区防災計画についての説明と、防災とSDGsを結び付けた家庭でできるツールの紹介がありました。奈良県生駒郡三郷町は令和元年7月にSDGs未来都市に選定されSDGsに関する様々な取り組みを行っており、日常的なSDGsに関わる活動が、「地球環境保全」や「人と人とのより良き人間関係作り」に役立つことから家庭や地域防災にも繋がることになるとして三郷町の自主防災活動補助金の対象として承認されたという報告もありました。

最後に澤美穂防災士からご自身が参加されている「三郷町自主防災ネットワーク」について紹介がありました。コロナ禍でもグループLINEで気づきや情報を発信、共有し、意見交換を行い、植村相談役にアドバイザーとしてご協力いただき、zoomでオンライン勉強会も行って来たことをアピールし、有事の際は被害情報も共有し、公の救助を待つよりも先に災害の少なかった地区の自主防災チームが資機材を持参し、救援救助に向かう、お互いを助け合える関係性を築き、防災、減災につながる、命を守る活動を一緒にしていきましょうと呼びかけました。

終了後2つの自主防災の代表が賛同しグループにご加入いただきました。各地区の年間防災計画も共有し、訓練を見学し合いながら防災訓練のアイデアをもらい、お互いに切磋琢磨し自主防災のレベルをあげていければと思います。

<北村厚司 防災士>

総会記念研修会講演

 

令和4年5月29日(日)15:30から、奈良県バスターミナルレクチャーホールにおいて、記念研修会が開催されました。今回講演の様子は、会場とZOOMを使用したリアルタイム配信で行い、会場70名・オンラインで17名が参加。日本防災士機構事務総長 日本防災士会参与の橋本 茂様を講師にお迎えし、テーマ「自助+共助は無限大」~令和新時代の防災士の役割を考える~について講演頂きました。(橋本様は奈良県防災士会の設立からNPO法人化に至る経緯で、大変お世話になった方となります)主な内容として、①防災士の現況・・・全国で約23万人の防災士認証登録者数があり、その内18~20%が女性防災士である。②戦後の防災対策の変遷・・・昭和は毎年のように1000人を超える災害が発生していた。平成に入り行政依存から住民が主体となる「自助と共助」の考え方や、事前に対策する「減災」の考え方に地域防災はシフトチェンジした。令和は国難となる災害が目前に迫り、「国民防災力の底上げ」が必要。また行政がハッキリと物言う時代となり、熊本県球磨村の地域防災計画を例に、「役場は万能ではなく、避難する・しないは住人の判断である」として、行政だけでは住人の命は守れない事を明言している。③防災士に求められる役割・・・防災士の基本としては以下の3つである。「自分と家族、我が家を守る」「職場、事業を守る」「地域に貢献する」、そして現場主義に立ち地域の人々にわかりやすく防災・減災の具体的なノウハウを啓発する事を組織的に行えるのは、防災士だけだと言える。④その他として、各地で訓練・講演・被災地支援を行う防災士の活動状況や、高校の先生が防災士資格を取得して以降、その学校の防災活動が大きく前進した事例を説明頂きました。

スライド資料最後の言葉「理想は大きく、行動は小さなことの積み重ねで」は、今後防災士として活動する際には、心に刻んでおきたいと思いました。                        <八木沢 防災士>