三郷町社協職員ボランティアセンター立ち上げ訓練

令和4年9月17日(土)生駒郡三郷町の社会福祉センターにおいて社会福祉協議会主催「災害ボランティア養成連続講座」の第4回目として「ボランティアセンター立ち上げ訓練」が実施されました。社協職員によるボラセン立ち上げ訓練ということで県社協の協力も入り、三郷町以外から大和郡山市、安堵町、平群町、大和高田市からも社協職員数名の参加があり、当講座の受講生および奈良県防災士会講師陣が「災害ボランティア」役を担当し、三郷町総務課職員の視察も含め30名を超える人数での訓練となりました。訓練は台風により大和川や支流の関谷川、実盛川でバックウォーター現象による越水、氾濫があり1名が行方不明、立野南地区で床上、床下浸水が多数発生。また信貴川の水位上昇により勢野東地区でも内水氾濫が発生している。三郷町災害対策本部と社会福祉協議会が協議を行い福祉センターに災害ボランティアセンターを設置することが決まった、という設定で訓練がスタートされました。受け付けでの新型コロナ感染防止対策はもちろん、オリエンテーション、マッチング、資機材、送り出し、衛生救護などの班が設けられ社協職員が手分けし配置について災害ボランティア役の受講生を誘導案内しボランティアセンターとしての運用を学びつつ実際の現場のように真剣に取り組んでいました。ニーズ班も設けられ数名の被災者役からボランティアに来て欲しいという要望に綿密な情報の聞き取りをしながら対応していました。訓練は1時間ほどで終了し振り返りタイムではそれぞれの班を担当した社協職員から感想が述べられました。

・受け付け班:1列で長く並んでいたので机をもっと用意すればよかった。

・オリエンテーション班:説明が大変なのでビデオを用意し5分ほど見てもらうのもアリかなと感じた。

・マッチング班:イレギュラーも想定されるので細かいこともしっかり伝えたい。また食事や着替えなどボランティアへの対応についても社協HPで事前情報を発信しておくと良いと感じた。

・報告班:ボランティアのグループリーダーの受け付けに時間が掛かったり、団体の方の誘導があったり、戻られて疲れたボランティアの方々への配慮が必要だったりと想定を超えることがあった。

・資機材班:ボランティアの声を反映していくことが大事だと感じた。

・送り出し班:重たいものを軽トラなど車両で搬送とか現場への道案内も必要と感じた。

・ニーズ班:被災者へのねぎらい、気遣いの声掛けが大事だと感じた。

・ボランティア役:災害ボランティアの経験がないのでボランティアセンターの様子が知れて参加した意義があった。

ボランティアセンターの運営で大事なことは迅速な対応や1日を上手く運営することだけでなく被災地の復興を思い描きながら取り組むことも大事なことです。

三郷町社協事務局長からは、訓練中に靴の履き替える場所と送り出しの動線が違うことへの言及があったことに対し、畳がある福祉センターがボランティアセンターに不向きということが判ったので今後隣接する文化ホールをメインのボランティアセンターとする計画に変更して計画を立て直したい。といった具体的な進展を含む発言もあり、参加者全員にとって非常に有意義な体験となる訓練として終えることが出来たと思います。ボランティアセンターの運営で大事なことは迅速な対応や1日を上手く運営することだけでなく被災地の復興を思い描きながら取り組むことも大事なことです。

最後に当講座のメイン講師の奈良県防災士会副理事長の植村防災士より受講生にむけて「皆さん災害ボランティアに登録してくださいね!」と一言をいただき、令和4年度の「災害ボランティア養成連続講座」は幕を閉じました。。 (報告:北村防災士)